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マンガ: 『リカ』(1) 感想

 本屋で見掛けて、つい手に取ってしまったこの本。
リカ 1 (ジェッツコミックス)リカ 1 (ジェッツコミックス)
(2012/08/24)
宮野ともちか

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 だって、帯に

「あたしはお兄ちゃんに絶対服従を誓います」

なんて書いてあるんですよぅ(笑)。

 その「お兄ちゃん」というのは、西沢和哉、中学二年。陸上部のエースで、「学校で一番脚が速い男」と呼ばれています。早朝トレーニングは欠かさないし、品行方正で真面目な顔で通していて……で、そんな和哉の唯一の楽しみはと言えば、妹のリカの着替えを覗くこと!でした(笑)。

 なんというかこの話の何が面白いって、リカのものの考え方、発想、そういうところですね。
 例えば、帯にあった絶対服従について。
 第1話で起きたことで言えば、校庭の隅で友人等も含めてリカと和哉が話していたところにサッカーボールが飛んできてリカに当たりそうになります。そうしたら和哉が、とんでもないジャンプ力を見せて蹴り返したのです。
 リカは、そんな兄の能力も努力も知っていて、こんなことを言うのです。

「お兄ちゃん部活頑張ってるし やっぱり努力してる人が優先されるべきかなって」

「あたしはお兄ちゃんに絶対服従を誓ってるから」
「はぁ!? 何言ってんの?オマエ」
「だってお兄ちゃんあたしのこと守るじゃん」

「だから大袈裟なんだって 兄が妹を守るのはわりと一般的っていうか当たり前だろ?」
それが『持たざる者』のプライドなの!

 つまり、役にも立たないのにただ守られているだけなど我慢できない、ということです。

 ならばということで、和哉が「お手」とかいうとほんとに手を出すので「やるのかよ!」とつい突っ込み。
 しかし、「ちんちん」「ありません」と来たら、「まんまん」って……和哉くぅん(笑)。
 ちなみに、リカはそれに応えてくれました(笑)。

 リカの言うことには一々感心してしまいます。ちょっとややこしい事情があって和哉がエロ本を所持することになり、運悪くそれを母親に見つけられて「いかがわしい」「恥ずかしい」と怒られるんですが、一緒にいたリカがキレるのです。そのときの言い方が……。

「あんただってエロいことしたからあたしたちが産まれたんでしょーが!?」
あたしたちの存在まで否定するなぁ!


 どうもリカは、母親よりも父親により心を許している様子。

「あたしね お父さんにぶられるの好きなの(きゃっ♥)」
「お父さんがあたしをぶつときはあたしのことを本当に心配してるときなの」

 しかし母親に対してはこんな感じ。

「でもお母さんは無理」
「『叱る』のと『怒る』のって似てるけど全然違う」

 これは、例えば会社組織の中での管理職の心得なんかでもよく指摘されることですよね。

 まあ、和哉としてはそんなエロ本など取り上げられても別にどうでもいい。リカの水着写真(トップスがずれて乳首が見えている)さえあれば(笑)。
 しかし辞書にはさんで隠していたそんな写真をリカが見つけてしまったときのこと。

「お兄ちゃんの秘密を知ったときは驚いたけど…」
「俺変態なのかも」
「失礼なこと言うなぁ!」
「これはあたしが一番可愛かった頃の写真じゃん それをキモいものを見るみたいに言わないでよ!」

 最初のときに本人も言っていましたが、リカは結構、プライドというものをしっかり持っているようですね。良い意味で。
 ちなみに、この「一番可愛かった頃」というのは、嫉妬がらみで友人に言われたことです。(小学)4年生が可愛さのピークだった、と。

 そして、一巻の最後の第7話で泣いた理由というのが、これはもう感心ものです。

 ちなみに、リカも大好きなお父さんですが、このヒトも結構いけますね。
 (多分小学校の頃?)娘に赤ちゃんの作り方教えてと聞かれたら、「真面目に話すからお父さんエロいとか言うなよ」と前置きして本当に真面目に教えてしまうとか(笑)。
 他にも、空がどうして青いかとか聞かれたときとかも、真面目に答える。お母さんに、そんな説明では子供には解らないと言われても。
 どうやら、相手を見て応じ方を決めているようですね。そして、こう言うのです。

「いーんだよ今は理解できなくても」
「これから先色んな事を勉強したり経験したりして知識が増えていくうちに あのとき言ってたことはそーゆー意味だったのかってわかるときが来るから」
「知識と知識が積み重なっていつか全てを理解する」

 リカという子も、例えば授業で料理をすれば、

「こーゆーのはオリジナリティー出そうとして違うことやると失敗するから」
「ひたすら言われた通りに従順にやればいいんだよ」

と言ってちゃんとしたものを仕上げていました。しかし、これまで挙げたような言動から推測するに、これはいつまでも言われた通りですませる人物ではありませんね。兄の努力を見ているからなのかも知れませんが、基本をしっかり固めてからやがて飛翔するタイプと見た。

 作者の「宮野ともちか」さんって知らなかったのですが、帯に「『ゆびさきミルクティー』の宮野ともちか最新作」という煽りがあるところを見ると、結構知られた人なんでしょうね。この作品、全10巻も出ているそうですから。
 そんな作者さんのこの新作、特に妹のリカの今後には、是非とも色々期待したいです。
 要注目、な作品です。

tag : ジェッツコミックス 宮野ともちか

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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