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艶漫画: 『ぽちとご主人様』コミック版レビュー

 以前『1/8かのじょ』のレビューをしたときにも思ったんですが、こーいうのを一般レーティングで出すなってのw
ぽちとご主人様 (電撃ジャパンコミックス ア 6-1)ぽちとご主人様 (電撃ジャパンコミックス ア 6-1)
(2012/08/11)
SkyFish poco

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 表紙めくるといきなりカラー口絵で乳首ばっちりじゃねーかwww

 というわけで、『SkyFish poco』による同名のエロゲ『ぽちとご主人様』を原作とするエロコミックです。なので、カテゴリは「艶漫画」としました。
 まあ、これは私の造語なんですけど。ここのブログのカテゴリを色々作ってたらたまたま三文字のものばかりになったので、エロいマンガのカテゴリを作ったときに三文字にするために考えました。

 さて、まあタイトルが既にそんな雰囲気ですが、帯に「SMは立派な愛情表現だ」とか書いてあるくらいで、また帯の裏表紙側には「SkyFish pocoのラブいちゃSM AVGをコミカライズ!」と書いてありますし、そーいう漫画です(笑)。勿論、ドMな女の子がヒロイン。
 ヒロインは二人で、真面目でドSのように見える自治会長の山峰・聖・バーナードと、大和撫子風味の先輩、華道部部長の華円紫乃。彼女たちが双璧です。
 ……え? 千羽?
 ドMな女の子がヒロインなんだから、本妻(いや結婚まではしないけど)よりも妾に貶められる立場の方がやっぱりメインでしょ!
 まあ実際のところ千羽は、あっけらかんとしすぎというか、今一背徳感とか淫靡さを感じないんですよねー。

 というわけでまずは、聖。
 主人公の麻黄[ひろ]は、アダルトショップ『ダルメシアン』でバイトをしています。そこでは店番だけでなく、エロ小説家でもある店長の原稿の清書をしたり、自分でも書いたりしています(元々は代原)。
 そこに、聖がやってくるのです。なんでなのかは漫画には出てきませんが、どうやら、自治会副会長である大が妖しいバイトをしているらしいということで会長として見に来た、ということのよう。
 で、SMなんかわからないという彼女に、ドSな聖ならわかりそうなもんだがと、一度試してみろということになります。
 そこで聖は、本来のお試しメニューになかった失禁により、どうやらSというよりもMであるらしいことが判明。大が聖に言います。

「他人の目を気にしすぎてる 何より自分で自分を押さえ込んでるだろ?」
「どこかでガス抜きは必要だぞ 聖も自分というものを解き放っていいと思うんだ」

 それで何をさせたかというと、授業中や地域の人たちへの説明会で下着の中にローターを入れさせたり。結果、すっかりお目覚めのご様子(笑)。

 後に大は、チョーカーというか首輪をプレゼントして付けさせて『ダルメシアン』で店番させたり、ボディペイントでプールの監視員をさせたり、かなーり恥ずかしい格好で目隠しした上拘束して自治会室に放置したり、果ては乳首にピアスというコース。

 さて、もう一人のヒロイン紫乃先輩。
 彼女は華道部部長ですが自治会の手伝いとかもやっています。それで、大の書いた(エロ)小説をふと読んで夢中になり、緊縛のモデルを申し出てきます。

「縛られ身動きもできず 恥ずかしい自分の姿をただ見られる… どんな気分ですか先輩?」
「想像してみてください 縛られるというのは全身を抱きしめられるようなものです」


 そしてやがて、単なるモデルだけでなく、緊縛されたまま一日を過ごすことになります。部活でも……。

(紫乃先輩きれい…)
(凛としてて なのに女性らしくて色っぽくて…)
(本当にお美しくて どうしてかしら? なんだか幸せそうで…)


 実は紫乃はこの街を去ることになっていて、この日は最後の部活だったのでした。最後の日にこんなことをしてしまって、と謝る大に、紫乃は言います。

「まるで麻黄君が抱きしめてくれてるように感じていたから みんなの前でずっと笑顔でいられたんです…」


 まあ結局、紫乃先輩も後に復学することになり、聖と紫乃の二人が「愛人」になるわけですけど。
 聖も変われば変わるもので、そういう状況で、紫乃に対して、

「この胸のピアスにかけて… 負けませんから!」

とか胸を晒して宣言する始末(笑)。

 というわけで、本妻の千羽に聖と紫乃の二人の愛人でハッピーエンド。
 ……かと思いきや、おまけとして、千羽の母親の蝶子さんが加わったりするエピソードがあったりしますが(笑)。

 さて、この話におけるSM行為ですが、羞恥や拘束などと言った私好みのものが多いですね。心理面でもいい感じです。
 ところで、こんな本があります。
SとM (幻冬舎新書)SとM (幻冬舎新書)
(2008/03)
鹿島 茂

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 この中で、最後に「日本人にとって、SMとは何か?」という章(第七章)があります。
 基本的には、SとかMの語源ともなっている西洋の人物の話とかがそれまでのメインなんですが、では日本ではどうかというと、西洋ではやはりキリスト教的な感性から発生していると思われるものも随分違っている、という考察になっています。
 一言で言うと、「日本のSMの本質は「羞恥心」である」というタイトルの節がある通り、西洋の「痛み」に対し日本では「恥じらい」がその神髄であるような話が展開しています。まあ勿論、一言で済むなら一章丸々使ったりできないのでもっと色々書いてありますが。
 そしてもう一つ、「日本人のSMは、「自由」を緊縛するものである」という節が最後の締めくくりとなっています。ここでは、M性の分析となっていますが、緊縛する、拘束することに関するS性というのも考えてみるべきかと思いますね。ちょっとそこに踏み込みつつもあまり深くは追求していない感じです。

 ちょっと話がそれましたが、そういう観点から見てみると、この『ぽちとご主人様』(の聖と紫乃)への行為は、とても日本SM的と言えるんじゃないかという気がします。

 ところで、この本はコミカライズであり、他にノベライズ版もあります。
ぽちとご主人様 (ぷちぱら文庫 34)ぽちとご主人様 (ぷちぱら文庫 34)
(2011/11/25)
島津出水

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 実は持っていて、途中まで読んだところでなんかピンと来なくて放置してあるんですが、それはやはり千羽のキャラが、というのがあったんでしょう。今回、他の二人のことが概略わかったので、今度続きを読んでみようかと思います。

 ところで今回のコミカライズ、キャラがややぷに萌え系ではありますがいい感じですね。まあオリジナルもああいう絵なので十分でしょう。
 実を言うと、コミカライズ作品の絵のレベルって、満足できることがあまり多くないんですよね。というか、残念な絵(失礼)が多すぎる。オリジナルと違うとかいう以前に。
 そういう点では、書き忘れたので触れてませんが、以前レビューした『紫色のクオリア』なんかはとても良かったですね。

おまけ:絵と言えば、全然関係ないのですが、いつも見ているサイトで偶然昨日見た緊縛イラストが気に入りました。
膣外射精 - Waltz With Valkyrie

[追記:2012-10-08]
 だからやめれっつったのに……。

tag : 電撃ジャパンコミックス SkyFishpoco

コメント

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No title

 言われてみれば2次元や美少女文庫のSMテイストな作品は羞恥で責める、
そんな作品が多い。

 穿いてないとか、縛られてるとか、入れられてるとか、生えてるとか「見られたら恥ずかしい」
という羞恥で責めるものが多いです。
 
 「日本は恥の文化」というけど、それと関わりがあるのだろうか。
 

Re: No title

> SMテイストな作品は羞恥で責める、そんな作品が多い。
あまり詳しくはないんですが、西洋のM性というのは、肉体的な痛みから出発してキリスト教的な感性(原罪とか)を経て、精神的な昇華に至る形なんではないかと思います。
対する日本のものは、精神的な束縛から肉体的な快楽へつながっているような。
だから、日本のSMの方がよりセクシャルなプレイになりますよね(私のイメージでは)。
ちなみに、罪というところから、日本のSMに登場する縄は罪人を縛るものと見られることが多いようですが、『SとM』によると、団鬼六氏はそれはキモノの「帯」であると見たようです。

さて、どこかで読んだところによると、男が女の何に興奮するかというと、「秘め事」だそうです。容易に人に見せないものですね。オナニーとか(私なら(笑))。
日本的なM性が羞恥であるならば、特に対応するSでなくとも、普通の感性で言って男はMに惹かれやすいことになると思います。
『SとM』に、「日本は、SM先進国である」という節がありますが、その理由については明確に述べていません。
しかし、上記のようなことを考えると、なんかそのことにつながっているような気がしてきます。

No title

 そういえば、シスター物の陵辱や調教系の作品は「罪と罰」で攻める事が
多い。
 
 神に対する罪を犯したことによる罰、と考えると「なるほど」と思う。
 

Re: No title

> 神に対する罪を犯したことによる罰、と考えると「なるほど」と思う。
これもまたあまり知らないことを個人的な印象で書きますけど、ユダヤ教やイスラム教にそういうのがあまり発展していない(ような気がする)ことを考えると、原罪というよりもイエスの磔刑かも知れませんね。
イエスが背負った罪とその罰を自分も、みたいな。
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水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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