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アニメ: 2012夏アニメ感想(5.9) TARI TARI #6 - 合唱部、始動!

 夏アニメ感想、今回は番外編として『TARI TARI』第6話「笑ったり 想ったり」の感想です。前回に続く、和奏のお母さん(まひるさん)の思い出エピソードで、ストーリーに大きな動きがあったので。

 その大きな動きとは、まあ一言というか一枚で表すと、これ↓です。
taritari6_club1.png
 和奏が、ついに正式に、合唱部に合流しました。これで、新生合唱部が始動、ということになるでしょう。
 正式にと言っても、別に書類上で何かあったわけではありません。ですがむしろ、和奏が「その気になった」ということ、それこそが重要ですよね。「正式」が書面の問題なら、幽霊部員だって正式な部員ですから。
 まあ正確には、その気になるための障害は取り除かれた、というべきかも知れませんが。

 和奏が、歌に対して持っていた抵抗を乗り越えることができたのには、大きく二つ、それにちょっとした出来事が合間にもう一つあってのことでした。

 まず、その一つ目では、来夏が重要な役割を演じます。
 前回、雨の中ドラを探したせいか、風邪を引いてしまった和奏。そこに、まあもう殆んど治ってるところにですが、来夏がケーキを持ってやってきます。
 それで、会話の中で、そう深く踏み込んでるわけでもありませんが、和奏のお母さん、そして来夏のお祖父さんの話が出てきます。和奏は、お母さんとの約束、つまり一緒に歌を作ることを果せなかった、それをずっと気にしていたのです。

「言ったっけ。お爺ちゃん、コンドルクインズが大好きで、いつも一緒に歌ってたんだよ。お酒飲んだら必ず昔行ったライブの話始めちゃって、そしたら私が、私も行きたかったーって泣き出すのがいつものパターンなの。その度に、今度は一緒に行こうなって約束してくれて。結局叶わなかったけどね」
「約束は、守らなきゃだめだよね」
「え?」
「私もお母さんと約束してて、お母さんはずっと守ろうと頑張って。でも私、知らなかったから自分のことばっかりで。……なんで病気のこと言ってくれなかったのかな。もし話してくれてたら、……」
「……でも私ね、今は約束叶わなくて良かったって思う」
「え」
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叶ったら終わっちゃうでしょ? 約束があったから、いつもお爺ちゃんのこと思い出すの。くっそー叶わなかったーって。これも大事な思い出だから」
taritari6_wakana1.png
「!」


 前回、お母さんとの思い出のピアノを処分し、もらったマスコットも手放してしまった和奏。しかし、ここで来夏から、「思い出」というものに対するもう一つの考え方が提示された訳です。
 約束を守れなかった。それも自分のせいで。そして、相手であるお母さんはもういない。即ち、もうそれを果すことはできない。
 ならばいつまでも思っていても仕方ない、切り捨ててしまおう。多分、和奏はそう思っていたのでしょう。
 そこに、来夏のこの一言です。

 和奏には、お母さんのことについて、もう一つのわだかまりがありました。それは、どうして自分に病気のことを知らせてくれなかったのか、ということです。
 一緒に歌を作る、それが実現できなかった理由は、まあ自分が受験もあってそのことばかり考えていたというのもありますが、でも、知らせてくれていたらもうちょっとなんとかなったのではないか。そういう気持ちもあったのです。
 ここで、幕間的に、一つのエピソードが挿入されます。それは、産休の高橋先生の家を訪ねたことです。子供が産まれたというのでおめでとうのメールを送ったら即座に折り返し電話があり、かなり強引とも言える呼び出しをくらうのです。
 赤ちゃんを見た和奏の表情がまた(笑)。

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「はぁ……可愛ぃ〜♥」

 そして、抱かせてもらったり。
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 思うのですが高橋先生のこの無茶振り的な呼び出しには、何か意味、というか意図があったのでしょうか。
 まあ少なくとも、話の作りの上では、ここで生まれたての子供に触れることは、この後の展開に続く重要なイベントであると言えます。

 そして続くのが、お父さんとの対話。それは、両親である圭介さんとまひるさんの結婚記念日でのこと。
 和奏のわだかまりはつまり、お母さんはどうして自分に病気のことを教えてくれなかったのかということで、そのことについてお父さんが、ついに話してくれるのです。お母さんが何を思っていたのかを。
 お父さんがお母さんとの話について告げる、それは回想の形で描かれます。
 まひるさんは、和奏には病気のことを伏せておきたいと言います。圭介さんは、どうやら伝えるべきと思っていたようですが……。

「約束、してるから。私、和奏と一緒に歌を作らなきゃ」
「……わかってくれるよ。ちゃんと話して、一緒に歌を作ればい──」
悲しい別れの歌?

 この辺りの対話の中身は、印象深いところを記そうとすると殆んど全部になってしまうので(笑)、核心部分のみにしました。
 つまり、まひるさんとしては、その歌がいつまでも和奏と一緒にいてくれる、そう思っていたのです。

私、絶対にあの子を独りにしない

 そのためには、ずっと和奏に寄り添い、支えてあげられる歌でないといけない。自分のことを教えたら、それを知って作ったら、歌は去り行く人を悼む想いとともに思い出されるものになってしまう。それでは、思ったような役割を果たす歌になってくれない。

 お父さんが、和奏が落ち着いたらと思って持っていたものを和奏に手渡します。それは、お母さんが作りかけていた「歌」でした。

「俺は音楽のこととかよくわからないけど、それ、お前が続きを作ったりできないのか」

 いつも、なんかぼさっとしていて頼りない感じのお父さんですが、いやまあここでもスマートな意味でかっこいいわけではありませんが、でも、とてもかっこいいです。和奏が手放した筈のマスコットも取ってあったし。そして……。

「ピアノは!?」
「捨てるわけないだろう。母さんが、俺にプロポーズするときに使ったピアノなんだから」

 夕食のときにそう教えられても和奏はどうしても信じようとしませんでしたが、この二人はなんと、まひるさんの方からプロポーズして結婚したらしいです!

 果せなかった約束についての来夏の言葉、そして高橋先生のところで子供に触れたのを下地にした、お母さんの和奏への想いの理解。これにより、後悔と自責の念、そして母親の行いへの疑念、それらが一気に解消し、その上、無理解から失ってしまったと思っていた思い出の品まで返ってきた。
 そして、お母さんが遺してくれた、「作りかけの歌」。

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お母さん、ありがとう……

 何もかもが、これ以上ないくらいに綺麗に解決して、和奏の抱いていた、歌というものに対する鬱屈したものは全て解消したのでした。

 そんなわけで、当初は音楽科に入学した和奏という人材がその気になってくれた(と思われる)合唱部。色々暗中模索していましたが、力強い助っ人の参加でこれからどんどん進んでいくことでしょう。
 ……と思ったのですが、予告によると、あまり歌のことに進展があるように思えないような……?

 さて、これまで書いたようなメインの話とは別の和奏の日常や、今回も絵について色々。
 まずは、和奏について二つ。
 用があったので「ご飯はレンジの中」との書き置きを残して早く登校した和奏。
taritari6_keisuke1.pngtaritari6_keisuke2.png
taritari6_keisuke3.pngtaritari6_keisuke4.png
 いや、そりゃー脱力するよね(笑)。

 そして、中々楽しい格好で発声練習、というかボイストレーニング?をしていた大智とウィーンを見つけてしまった和奏。ウィーンからアドバイスを求められます。

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「和奏、僕たちにまず必要なものは何だと思う?」
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「常識?」

 和奏って、基本的には結構こういう感じの人なんでしょうか(笑)。

 続いて、色んな景色。
taritari6_view1.pngtaritari6_view2.png
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 背景(風景)についてはやはり、特に空がひと味違う感じですね。
 そして、人物。
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 人物の姿というか、そういうのがとても自然でいいし、ここで挙げた絵で言えば、和奏の立ち姿、体の線、そういったところがとてもすっきりしていて綺麗です。
 そう言えば和奏、高橋先生のところで赤ちゃんをだっこしたのも初めてでしたが、紗羽のところで馬に乗ったのも初めて。今回の話で、かなり色んな体験をしましたねー。
 赤ちゃんと言えば、赤ちゃんをあやしているときの和奏の表情の描写もまた見事でした。

 そして最後に一枚。これは、和奏の両親の圭介さんとまひるさんが、和奏の今後について語るシーンより。こんな中を歩きながらの対話でした。
taritari6_view8.png

tag : アニメ

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(アニメ感想)TARI TARI 第6話 「笑ったり想ったり」

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No title

>叶ったら終わっちゃうでしょ?
物語当初は勢いで突っ走るトラブルメーカー的なポジションかと思いきや、話が進むにつれて来夏のしっかりした人間性が徐々に描かれてきてますよね。最初のキャラがそうだったのかと思っていただけに、新しい彼女の姿が描写されるたびに驚かされてばかりですよ。この辺、若干違うとは思いますが、「夏色キセキ」の優香も意外にしっかりした娘でしたよね。

>「はぁ……可愛ぃ〜♥」
アンタのほうが可愛いよ! と思ったのは私だけじゃないはずw

>「悲しい別れの歌?」
>「私、絶対にあの子を独りにしない」

まひろさんの強い母親像を強調する台詞でしたね。まるでこれから死ぬ人間とは思えない……というか、むしろ悟っているから強くなれたのか。

>「ご飯はレンジの中」との書き置き
1話ではねこまんまだったり、4話前後ではまともな食事だったり、和奏は気分次第で大分料理が変わる娘なんですね……。まぁ何より、親父さんも料理上手だったのが驚きでしたが。

Re: No title

> 来夏のしっかりした人間性
ちょっとお調子者的なところはありますが、それと物事をどう考えているかはまた少し別のことですからね。
この物語、和奏が主人公と言うよりも、二人が両輪、という感じになるのでしょうか。

> 優香も意外にしっかりした娘でした
アニメ等のヒロインって、結局はそういう子が多い、という気がします。
教育的見地からなどということは考えられない(笑)ので、やはり何だかんだ言って真面目な子が人気なのでしょうか。
いや、私がそういうのを選んで見ているのかも知れませんが。

> アンタのほうが可愛いよ!
このときの和奏の声といい、冒頭で来夏に「そっとしといてってことじゃない?」と言ったときの紗羽といい、声優さんの芸も力が入っている気がします。

> むしろ悟っているから強くなれたのか。
まあ素地はあったにしろ、やはりそういう状況に置かれて色々考えた、ということはあるだろうと思いました。

> 和奏は気分次第で大分料理が変わる
学校などでの様子だけ見ているとかなりお堅い感じに見えるのでそういうお茶目なところはちょっと意外ですが、多分本質はそっちで(「常識?」とか(笑))、いかにまひるさんのことが影を落としているかということなんでしょうね。

> 親父さんも料理上手だったのが驚き
圭介さんは、これも意外と、結構しっかりした人ですよね。まあ、和奏のお父さんですし。

まあともかくそんな感じで、いい最終回でしたね。
……じゃなくて、次回にかなり重要な位置に立つと思われる紗羽のことが今は気になります。
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Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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