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ラノベ: 『まよチキ!』12巻感想 - 奏お嬢様の勇姿を追う

 ラノベ『まよチキ!』も、12巻でついに完結しました。
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 結果がどうなるかについてはほぼ予測の範囲内で、残念ながら、10巻の感想の最後に書いた予測は外れませんでした。
 まあ、あんまりヘンなどんでん返しを喰わせるような作風ではないので、私の予想とは違う希望通りの結果になったらそれはそれでちょっと違和感を覚えることになってしまいましょうが。

 そんなわけで、やっぱり奏お嬢様のファンとしては、彼女の最後の勇姿について書き留めておくべきでしょう。

 あの、お色気要員としてのお姿(笑)を!

 奏お嬢様、10巻の表紙↓
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に続いて、全裸でジローに迫ります!

 と書きましたが、勿論それは、単なるお色気イベントではありません。
 その要素がまるでないとは言いませんが(笑)。

 スバルにプロポーズし、マサムネや奏は振ってしまう形になったジロー。ですが、奏は自分の気持ちに最後の決着を付けるためにその夜、ジローの部屋に忍び込んでクローゼットの中に潜み、ジローがベッドに横になって寝ようとした瞬間、彼の上に乗って手で目隠しします。
 ──全裸で。
 そして宣言します。

「あなたと、そういうことをしに来てあげたの」
「今夜だけでいいから……私をあなたのものにして」


 勿論これは言葉通りのことを意図しているわけではなく、ジローが誘惑に乗らないことを確認したかったのです。あえてそれを確かめることによって、彼が奏ではなくスバルを選んだのだという確かな証拠を得るために。

「たぶん──私は、決定的な答えが欲しかったのよ」


 さてここで、ジローは私とは違います。まあ当然のことながらジローも奏の良い面についても色々気づいている筈ですが、私のようには彼女のそういうところを重視しているわけでもありません。
 つまりは、その聡明さであったり、脆さであったり、同時に併せ持つ強さであったり、です。

 奏としては、その「決定的な答え」を得るためには、つまりは得た答えが決定的であると確信するためには、自分の持てる全てを以て誘惑し、断られなければならないのです。しかし、ジローのそういうところを見抜いているに違いない奏は、その肉体を餌にするしかなかったのです。このとき既にジローの女性恐怖症は治っていたのですから。

 これは、ちょっとした悲哀でもあります。

 やっぱり、最後は「それ」なのか。

 ここに私は、奏という少女に敬意を表したい。その姿は、「勇姿」と表現するにふさわしい。
 しかし同時に思うのは、彼女の中に、本当にこれっぽっちも、そのままジローが誘惑に乗ってくれたらという想いがなかったのか、ということです。
 そうなったとき奏は、ジローに失望するかも知れません。しかし、そのことによって全てが壊れてしまうとしても、そうなってしまえば、という気持ちは欠片もなかったのか。

 これは私にはわからないし多分本人にもわからない。恐らく、作者にしかわからないことでしょう。
 しかし私としては、奏の「完璧でないところ」にも惹かれている私としては、そういう矛盾も抱え込んでいて欲しい、と思うのです。
 それこそが、限りなく完璧に近い、しかし、人間、涼月奏だからです。

 おまけ。
 最後の最後で、タイトル『まよチキ!』の意味が示されました。

tag : MF文庫J あさのハジメ

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Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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