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ラノベ: 『あやかしマニアックス!』

 なんか、最近もどっかで見たようなイラストレーターです(笑)。
 しかも……(後述)。
あやかしマニアックス! (GA文庫)あやかしマニアックス! (GA文庫)
(2011/10/17)
夏希の たね

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 ところで、ネタバレしますと宣言しているこのブログですが、今回は念を押しておきます。
 大きなネタバレしますので。

 こう言うということは、それなりに意味があるオチが待っているのかというと、どうなんでしょう? 今後の続き方によるのでしょうけど。

 さて、主人公の影森和樹。
 彼は一応「退魔師」なんてのをやっている高校生です。
 霊力ありませんけど。ついでに言うと友達もいませんけど(笑)。
 作中、霊力というのは、霊子と呼ばれるなんか正体不明の不思議な物質を操れる能力のことです。魂と精神の力でそれをやって外に力を働かせるのが霊力。
 ちなみに、設定では、日本人は霊力が好きですけど、大陸には逆に肉体で力を生み、体内に力を働かせる気功などもあります。和樹の従姉妹のヒカリの姉(いやまあ、姉も従姉妹になりますが)が優秀な退魔師で、ちょっと変わってることに気功などもできるんですね。

 その従姉妹のヒカリがこれまた退魔師なんですが、彼女は和樹に、所謂特別な気持ちを抱いています。
 しかし、和樹の周辺には、妖怪である都市伝説・「メリーさんの電話」とかいますし、更には、和樹にやっぱり好意を示す不思議な少女、亜璃紗・K・サトクリフなんてのも登場して、ややこしいことに。

 作品の雰囲気としては、ドタバタした感じのコメディタッチで、出てくる妖怪も、超高速で走る「ターボ婆ちゃん」とかストリーキング好きの痴女の口裂け女とか、どっちかというと楽しいとか笑えるとかばかり。
 和樹はいつもツッコミ役です。なんかツッコミ方や口調が、『化物語』シリーズの主人公の暦みたいです。

 その、出会ったばかりの亜璃紗が和樹のクラスに転校してくるわけですが、無表情で大人しいですが美少女でみんなに大人気の彼女は、和樹に、なんかちょっと斜め上っぽい迫り方をしてきます。

「……一つ、質問していい?」
「う、うん、別にいいけど」
 昨日の事を聞かれるのだろうか──と身構えた和樹に、亜璃紗は静かに告げる。
「……パンストとニーソックス、どっちが好き?」
「何でっ!?」
 予想の遥か斜め上をいった質問だった。

 終始こんな感じです。

 ヒカリはと言えば、実は亜璃紗にとても心を惹かれている和樹の様子が気に入らなくて、しょっちゅうキレそうになっています。そういうキャラなんです。
 でも、あの二人の会話の続きはこんな感じなので(笑)。

「……じゃあ、素足派?」
「いや、選択肢が二つだけな事に関しての『何で?』じゃなくて」
「……つまり、脚より尻と」
「部位に不満がある訳でもなくてさ!」


 しかし、ヤキモチ焼きなのは亜璃紗も同じで、メリーさんが和樹にとってどんな人なのか、どんな関係なのか聞かれて、こんなことになります。

「……じゃあ、どんな関係?」
「それは、恩人であり、大切な人だけど、家族というか、妹みたいなもので──」
「……I・MO・U・TO?」
 その単語が飛び出た瞬間、亜璃紗の目が鋭く光った。
「ひっ! な、何でそんなに怒ってるの!?」
「……別に、怒ってない」
 思わず悲鳴を上げて和樹が尋ねても、亜璃紗は頭を振って否定する。
 しかし、薄紅色の瞳が深紅に燃え上がり、無表情の向こうに般若の面が透けて見えた。


 この亜璃紗というのも謎の存在で、妖怪らしいけど退魔師の道具である霊具を持っています。どうやら魅了の力を持っているらしいし。

 さて、ここまでで実は沢山の伏線がありました。
 なんか最近そういうのが多い気もしますが、この作品、伏線が沢山あったり、唐突な展開にならないよう網が張ってあったり、実に細かいところに気を使って書いてあるようです。
 また、登場する妖怪の面白さの描写も上手なものです。

 あるとき、和樹達といた亜璃紗を不良(笑)が追って来て、それを和樹が助けたら、番長(笑)が登場します。
 実は意外と気がいい番長(笑)。
 妖怪で、正体は、人の心を読む能力のある「山童」。
 そして、萌えオタ!です。自称「オタク番長」(笑)。学ランを脱ぐと、萌え萌えラブリーなTシャツ。
 で、どうして彼がオタクなのかというと、「婦女子の心は恐ろしい」「だからワシは、ガイアたんとレアーたんを愛すると決めたんじゃいっ!!」だそうで(笑)。
 そんな彼と戦って、霊力のない和樹がどう勝利したかというと、手を埃で真っ黒にし、Tシャツを汚そうとするのです(笑)。

 更に、このとき最初に登場した不良は、たまたま亜璃紗に魅了されたのではなかったのでした。

 妖怪一人とってもこんな感じで、非常に丁寧に作ってあります。

 で、亜璃紗を襲った黒幕がとってもとってもとっても(笑)意外な正体を晒してくれるのですが、それはおいといて。
 霊力がないのにどうして和樹は退魔師なんてできるのかというと、それは彼の力が「仙気」の一種の「童気」だからです。修行によって魂の色を透明にして自然と一体化するのが仙気ですが、彼は生まれながらに魂の色がないのです。
 で、彼はそれをあまり使いたがらないのですが、どうしてかというと、やがて消えてしまうからです。
 ではどうして消えるのかというと。
 童貞じゃないと使えないから(笑)。

 そして、戦うために集めた力を使い切らなければ暴走してしまうんですが、そこで亜璃紗の力が登場。
 彼女は、エナジードレインの力を持つサキュバスだったのです。

 非常にうまくできている話なんですが。
 これでめでたしめでたし、と思ったら。

 行方不明、もう死んでるんじゃないかと思われていた和樹の父が、突然現れます。
 ここからが、冒頭に言ったネタバレです。

 退魔師だった父は、退治したサキュバスと契って子供をこさえてしまっていました。
 それが、亜璃紗だったのでした!

「……愛してる、お兄ちゃん♥」
 実の兄と知った上で、知っているからこそ、禁断の愛に身を堕とすのだった。
 何故なら彼女は淫魔・サキュバス。インモラルで頽廃的な性の悪魔。
 倫理の壁など、愛を燃え上がらせる為の薪にすぎないのだった。


 不幸とは、幸福な状態から落ちる時の落差を言う。
 好きな子とキスをした幸せの絶頂から、妹に恋したド変態というどん底に落ちた彼の不幸は、いかほどだったのか。


 思えば、亜璃紗のミドルネームの「K」は、和樹の父の苗字「影森」なのでしょう。メリーさんが妹みたいと言ったことに過剰反応したのも。

 というわけで、相思相愛の異母兄妹。
 果たして今後、どうなることやら(笑)。

 ところで、最初に書いた、どっかで見たようなイラストレーターというのは、これとか。
お兄ちゃんと兄様、好き好き大好き好き好き (美少女文庫)お兄ちゃんと兄様、好き好き大好き好き好き (美少女文庫)
(2011/10/20)
水無瀬 さんご

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 タイトルの通り、「お兄ちゃん」「兄様」が大好きな妹達がヒロインsですが、イラスト、同じヒトですねぇ(笑)。

tag : GA文庫 夏希のたね

コメント

非公開コメント

…………。

……はいッ!ってなわけでねッ!買ってきちゃいましたッ!!(笑)

いやもう、レビュー読んだだけで何ていうか、キましたね、これは自分に「合うな」と。

「好きになったあの娘が実は妹だった!」なんて、もう、どストライクですわ!ドレッドノート級のストライクですわ!
……えぇ、それはもうアレなレベルの“妹萌え”人間ですからね、自分。

犬洞あん先生のイラストも“相変わらず”可愛いですし。
今月だけで犬洞あん先生イラストの本買うの2冊目ですね。1冊目はもちろん“アレ”の続編です(笑)

Re: …………。

> 買ってきちゃいましたッ!!(笑)
ふっふっふ。
計画通り(笑)
別に本が売れても私が儲るわけじゃないですけど。

> 犬洞あん先生のイラスト
最後まで読んだとき、イラストがこの人なのには理由があるのじゃないか、とか思いました。

まあでもあとがきによると、真ヒロインはメリーさんだそうですけど(笑)。

No title

犬洞あんさんもラノベ挿絵の仕事増えましたよね。水無瀬さんとコンビ組み始めた前後に露出が増えたような気がします。
因果関係はないとは思いますが、偶然ってすごいですよね。

Re: No title

> 因果関係はないと
どうでしょうね。この世界結構つながってるような気もしますし。エロゲ-JP-ラノベとか。

過去の作品を見返してみると、最近、絵柄というか線の感じがだいぶ変わってきてますね。
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Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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