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アニメ: 2011夏アニメレビュー『Steins;Gate』#23「境界面上のシュタインズゲート」

「敢えてもう一度言おう。
この俺は、狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真!」

 もしも紅莉栖がそこにいたら、「はいはい、大事なことなんですね、わかります」とか言いそうな凶真の厨二病演説。いつも思うんですけど、「狂気のマッドサイエンティスト」って、ファンサブとかだとどう訳されてるんでしょうね(笑)。
 ここから、つまり次回から、凶真は怒涛のような攻勢に転ずるのです。
 ……多分。小説版を読んだ感じでは。

 ところで、前回のアニメ『STEINS;GATE』レビューでは、タイトルの話数が間違ってましたね。さっき気付きました。

 さて、β世界線の未来からやってきた鈴羽が何を言うかと思えば、そこではSERNによるディストピア到来はないものの、第三次世界大戦で57億人が犠牲になった、とのこと。

「岡部倫太郎。もしも、世界大戦を回避するのに必要なことが、2010年7月28日に亡くなった、牧瀬紅莉栖を助けることだと言ったら?」
「ど──どういうことだ?」
「詳しいことはわからない。ただ、あたしが受けたミッションは一つ。
『牧瀬紅莉栖を救い、アトラクタフィールドの干渉を受けない、唯一の世界線、シュタインズゲートを目指せ』」

 紅莉栖を失ってすっかり気落ちしていたオカリンですが、さすがにこれを聞いては乗らないわけにはいかない。
 というわけで、鈴羽のタイムマシンでその日へ。

 ちなみにβ世界線の鈴羽、大分雰囲気違いますね。精悍というかなんというか。訓練を受けた戦士、という感じ。
steinsgate23_suzuha1.png

 その日。中鉢博士のところに紅莉栖が来ていました。自分の論文を見せるために。
 中鉢、即ち紅莉栖の父親が7年ぶりに彼女を呼び、それがタイムマシンのことだったため、父親に認めてもらいたがっていた紅莉栖はタイムマシンの論文を書き上げます。
 ……一体どんだけ天才なんだか
 で、それを中鉢が自分の名前で発表するなんて言ったもんだから口論になるわけですが、そこに止めに入ったオカリンが、はずみで中鉢の持っていたナイフで、紅莉栖を刺してしまう。

 な、な、な、なんと!
 あの日オカリンが見た、血まみれで倒れていた紅莉栖。
 それは、オカリン自身がやったことだったのです。

 なんとかタイムマシンで戻っても、オカリンは最早廃人。そうですよね。大切な大切な人である紅莉栖を殺したのが自分だったのですから。
 もう、一体どこまでヒドい話なんだか。

 と。
 そこでオカリンのケータイに、Dメールが。テレビを見るようにとの指示。
 そこには、ロシアに亡命しようとして飛行機の火災に遭った中鉢が。
 まゆしぃがなくしたメタルうーぱがどういうわけかその論文の封筒の中にあり、金属探知機に引っ掛かって貨物室に預けられなくて、機内に持ち込み、燃えずに済んだ。
 で、その論文が各国によるタイムマシン開発競争の引金になり、第三次世界大戦へ。

 こういう流れだったのです。

 鈴羽が、以前オカリンのところにムービーメールが来ていた筈だ、と言うので見てみると……。
 そこに映っているのは、15年後の自分自身。
 彼は言います。紅莉栖を失うことは必要だった、と。

「はっきり言おう。
紅莉栖を救うことは可能だ。
方法が間違っているだけなのだ。

いいかよく聞け。
確定した過去を変えてはいけない。
最初のお前自身が見たことを、なかったことにしてはならない」

「いくつもの世界線を旅してきたからこそ、
紅莉栖を助けたいと思うお前はそこにいる。
タイムマシン開発に、全てを捧げた俺がここにいる。
お前が立っているその場所は、俺達が、紅莉栖を助けたいと願ったからこそ、
到達できた場所なんだ。

だから、騙せ。
お前自身を。
紅莉栖が死んだという過去を変えずに彼女を救え。
生きている紅莉栖を、過去の自分に死んだと観測させろ。
そうすれば、過去改変は起きない」

「……そうか……」

 つまり、オカリンが見たことを変えようとしても無駄。しかし、見ていないことは? オカリンにより確認できていないことは、たとえオカリンが戻って何かしても、変えたことにはならないのでは?

 ……詐欺だぁ(笑)。

「そして目的の世界線を、シュタインズゲートと名付けたのも俺だ。
なぜその名なのかも、お前ならわかる筈だ」
「「特に、意味はない」」

 でも、これ。これですよね。
 こういう馬鹿らしさ、下らなさ、それこそがこの作品の最もかっこいいところですよね(笑)!

 もう、未来の自分はこの作戦を未来を司る女神作戦[オペレーションスクルド]とか名付けてるし。
 メッセージの締めくくりは「エル・プサイ・コングルゥ」だし。
 前回の、凶真の厨二病的宣言が全て本心からのものであったように、今回のもこの厨二病ぶりこそが真実「力」を持つ言葉です。
 すっかり廃人になっていたオカリンですが、その「言葉」で、立ち上がります。
 そうですよね。失意のどん底にいたオカリンに、希望が見えてきたのですから。

「……やってやる……
それがシュタインズゲートの選択と言うのならばな。
俺は狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真!
世界を騙すなど、造作もない!

フゥーハハハハハハ……


 ここに、鳳凰院凶真の復活です。

「この俺は、狂気のマッドサイエンティスト、鳳凰院凶真!
steinsgate23_kyoma1.png

steinsgate23_kyoma2.pngsteinsgate23_kyoma3.png
steinsgate23_kyoma4.png

世界は、この俺の手の中にある!!」


 これまで、ずっとずっとずーっと、まゆりの死から逃げることばかり目標にして、つまり後ろ向きなことを続けてきて、結局やっとのことで辿り着いたのが最初にいた「β世界線」。
 しかし、これからは違います。
 死ぬことが定められていた紅莉栖を救う。
 そのために、世界を騙す。
 なんと前向きで、闘志が湧いてくる、遣り甲斐のある挑戦であることか。

 この高揚感。これまでの鬱屈を全て引っくり返すような、超展開とも言っていいような方向転換は、それこそ15年後の自分が言っていたように、これまでがあったからこそ、ですね(笑)。

tag : アニメ

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コメント

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No title

今回のお話、ところどころで第1話のあのシーンがこう繋がるのかぁ……と、見ていて感心してしまいました。そういやそろそろ半年経つんですよね。放送が始まって。

中鉢博士が出た辺りで「あっ、これオカリンがクリスティーナを犯っちゃう殺っちゃうな」と思いました。で、案の定アレになったわけで。その後のオカリンの虚ろっぷりは、鈴羽の「失敗した失敗した失敗した」以上に迫るものがありましたね。声優ってすごいですね。

そして、鳳凰院凶魔の復活宣言。
いやぁ、オカリンカッコいいなーw こんなカッコイイ厨二病、そうそういないでしょう。
最初見始めた頃は「愉快な奴だなぁw」程度の認識だった厨二病が、今やカッコイイマッドサイエンティストですからね。
これは次回も楽しみです。

……はっ、もしや次回で最終回!?

No title

今まであがいてあがいてあがいてきたからこそ、邇すぎて気づかなかった足元に転がっていた結論に気がついたこの高揚感がまたいいですねえ、未来の女神なのでスクルド、間違えてクローソーあたりの名称使っていたら縁起でもない話になりそう(笑)

Re: No title

> 第1話のあのシーンがこう繋がるのかぁ
作中でもそうですし、リアルでもそう、というメタなところが、「らしい」ですよね。

> 声優ってすごい
前回の「勝利のときは来た!」「ここにラグナロックの勝敗は決した!」そして今回の「世界は、この俺の手の中にある!」。
同じように叫んでいるのに、三つが全然違うというのが素晴らしいと思います。

> こんなカッコイイ厨二病、そうそういない
まあ、実際は結局、わかっててわざとやってますから。
特に、33歳の彼はそこら辺磨きがかかってる気がしました。実際に偉業を為し遂げた人ですし。

> ……はっ、もしや次回で最終回!?
何話構成なのか知りませんが、次回のサブタイトルは「終わりと始まりのプロローグ」だそうですから、最終回っぽいですね、いかにも。

Re: No title

> 今まであがいてあがいてあがいてきたからこそ
彼自身もそうですが、我々視聴者も、「元に戻る」というあまり建設的でないことにずっと付き合って来ましたから。

> 間違えてクローソーあたりの名称使っていたら
意味合いから言うと、間違えそうなのはアトロポスかも知れませんね。
尤も彼の場合、姉妹関係で勘違いするとか逆にありそうでもありますけど。
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Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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