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PCで: ITproが勧める「私物解禁」(笑)

 いつも読んでる「ITpro」で、またなんか笑える記事がありました。

スマホ・PCの私物解禁! 「一石五鳥」の現実策、容認は2割

 簡単にまとめていうと、企業の「業務」でのPC, スマートフォンの私物利用を解禁すべき、という話です。
 こんな風に書いてあります。

 「正気か。非常識だ」「セキュリティをどう担保するんだ」「問題が起きても責任を負えない」など、システム部長やシステム担当者の多くからは、批判やお叱りを受けるかもしれない。

 だが、ちょっと待ってほしい。みなさんの会社は、節電のための在宅勤務や残業禁止が相次ぐ今夏を、「私物利用は厳禁」の状況で乗り切ることができるのだろうか。想定外の震災が再び起きたときに、事業を継続できるのだろうか。様々な制約がある中で生産性を維持できるのか。冷静に周囲を見回してほしい。ビジネスシーンの中に私物は浸透している。もはや「タテマエ」を言っている状況ではない。今こそ発想を転換し、私物の利用を解禁するときだ。

 ふむふむ。「セキュリティをどう担保するんだ」という声があろうことは認識しているわけですね。
 では「一石五鳥」とは?

「使い慣れている」「積極的に活用しようとする」「荷物が減る(会社支給の端末と私物の二つを持ち歩く必要がない)」の3つの利点がある。ワークスタイルの自由度が増すことで「モチベーションが上がる」、スマートフォンなどを会社で支給する必要がないので「ITコストが減る」という2つの利点もある(図1)。私物解禁は「一石二鳥」ならぬ、「一石五鳥」の方策なのだ。

 なるほどね。
 じゃあ、最初に出てきたセキュリティは?

 システム部門にとっては、会社支給の端末とは別に端末を管理したり、私物の利用も含めたセキュリティ対策を考えたりする手間が増える。だが、会社としての利点の方が大きければ、思い切って私物利用を解禁すべきだ。


 …………。
 をい。
 「利点が大きい」のはわかった。しかし、「利点「の方が」大きい」とどうして言えるの? 「大きい」ではなく、(数が)多いだけじゃないの?

 もちろん、会社がIT予算を潤沢に使い、従業員が私物のスマートフォンやノートPCを使わずに自由な働き方ができるようになるのが望ましい。だが、それは厳しい経営環境が続く今の状況では理想論でしかない。今夏の電力危機を乗り切る、それを機に新しい働き方に変える方策として、「私物解禁」を今こそ決断しよう。

 理想論ねぇ。
 カネをケチってセキュリティに手を抜く。
 情報漏洩は「想定外」ってことになるけど?

 以前にも、原発の話をしたとき、想定外について書きましたが、最後にこう書きました。

 今回の件の問題点としては、そういう技術的なことよりも、もっと泥臭い、社会的な理由の方が余程大きいんじゃないか、そう私は思いますけどね。

 要するに、カネをケチったからじゃないの?と言いたかったのですが、これについてはもっといい表現を思い付きました。
 予想外と想定外を区別すべき、ということですね。科学的・技術的に予想/予測できたかどうかと、それが起こることを想定したかどうか、という風に。

 スマートフォンというのは、昔のパソコンと比べて、機能も性能も格段に上です。扱える情報の量も、速度も。そして現代では、電子化された情報も多くなっています。
 しかし、スマートフォンのセキュリティは、未だ黎明期です。
 スマートフォンのシステムってのは、安全性のためか、ユーザが変なことできないようになっています。しかしそれは、自分では細かい配慮ができないということでもあります。
 アメリカの銃社会。対して日本では市中に殆んど銃などない。どちらもそれなりに成立しているのは、ナッシュ均衡状態と言っていいのかな?
 スマートフォンの世界はこれからなので、どちらのようになるか、これから決まる?

 残念ながら、スマートフォンが繋がっているネットの世界、そしてソフトの提供は、既に銃社会になっています。自分だけが日本人のように銃を持たないという選択は、戦略的にどうなんでしょうね。

 この提言に従うと、私物で業務情報を扱うことになりますが、それを保護するための手段は、もしかすると企業が自分で構築しなければいけないかも知れません。
 しかも、私物のスマートフォンの使用を企業が逐一監視するわけにも行きません。
 そして、私物のスマートフォンに「怪しいソフトを入れるな」というわけにも行きません。
 つまり、企業による管理は、技術的にもコスト的にも倫理的にも、もしかすると法的にも殆んど不可能です。

 それで情報漏洩が起きたら? 自社の固有データならまだしも、顧客情報を、即ち社会的信頼を喪失したら?
 そんなこと起きないよ、きっと、などと想定すると、会社の存続すら危うい事故が起きるかも知れない。
 高々スマートフォンの支給くらいのコストをケチって、そんな危険を抱え込むなど、正気の沙汰ではありません。……と私は思うんですけどね。

 もしかして、正解は一番最初に引用したところにあったのかも知れません。
「問題が起きても責任を負えない」
 つまり、「私物」なら、会社が責任を負わずともいいだろう、とか(笑)?
 何か起きたら、「私物」を使用した社員の責任だ、と。
 この記事では、ルールを設けるべきと指摘していますが、それももしかすると、会社側はルールを決めた、だから責任は果たした、とそう言い開きできると言いたいのかな?

 ITproでは、たまに可笑しな記事が載るので、また今回も前科の多い日経ソフトウェアかと思ったら、なんと、日経コンピュータでした。
 おいおい。
 まじですか?

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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