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PCで: クラウドコンピューティング雑感

 コンピュータの世界で、クラウドという言葉が大分メジャーになってきました。
 技術的には別にそう新しい話じゃないし、そもそも厳密な定義もされていませんが、まあ、流行語って感じでしょうか。特に日経は、この1年くらい?あまりちゃんと調べてませんけど、かなり力を入れて雑誌で特集したりしてるようです。

 クラウドって何か。
 クラウド="cloud"、つまり「雲」です。
 コンピュータの世界では、ずっと昔から、専用線とかじゃなくインターネットみたいな曖昧模糊とした通信網を、もこもこっとした雲みたいな絵で表現していたから、だと思うんですけど。
 ちなみに、コンピュータの世界では紛らわしいことにcrowdという用語も登場します。まあ、紛らわしいとは言っても、登場する文脈が全然違いますけど。

 で、じゃあ具体的にどういうのかというと、まあ冒頭に書いたように定義もはっきりしてないんですけど、企業なんかが自前でシステムを用意するんじゃなく、ネットの向うのどこかにある(分散している)コンピュータ群を利用する、みたいな使い方を提供するサービス。
 ネットの先のコンピュータを使うんで、機器の管理とか他所にまかせられますし、電気とかも食わない。そして、ソフトのメンテをやってもらったり、システムの規模を自由に変えられるようにしたり、もっと言えばアプリもそっちで動かして、自分のところではその画面表示をするだけみたいにするとか、まあ色々あるわけです。

 で、そう言ったことをすると真っ先に思い付くのは、「データは大丈夫なのか」ということですね。
 コンピュータで一番大事なのはデータなわけです。機械が壊れても、データが無事ならなんとかなることも多い。でも、逆はダメです。
 データが盗み見られたりしないか、消失したりしないか、ネットが遮断されてアクセスできなくなったりしないか。そんな懸念があるわけです。つまり、主にセキュリティに関連することですね。
 この辺り、アメリカ政府とかは、クラウドを利用する場合、データが必ず国内にあることを保証しろ、とかいう契約をしたりしているそうです。海外の安い施設を使用することによるコスト削減効果を捨てても、安全性を確保する、と。
 でも、日本ではどうなんでしょうね。大体、解説書とか事例とか見ると、セキュリティに関しては、クラウドのメリットとのトレードオフだ、みたいな記述が多い。
 この国ではありがちですけど、データよりも金が大事なんでしょうかねぇ。まあ、アメリカ政府と比較するのはちょっと酷かな、という気もしますが。
 まあ、そんなわけでなのか、日本では、クラウドの技術は使うけど、結局自前で用意する企業が多かったり(約3割の企業がクラウドサービスを利用)。

 さて、セキュリティの問題も、データの漏洩が心配なら、データの保存や通信を暗号化する、クラウド上では復号しない、という手もあります。
 でも、実は、それ以外にもまずいことがあるんじゃないでしょうかね。
 そのデータが、その場所にあることそれ自体に問題があるケースです。
 あるデータが、ネットの先のどこかのコンピュータに保存されている。それが例えば、どっか他所の国で、その国では違法なデータだったら?
 そういう事も考えると、データがどこにあるのか、という情報を顧客に提供するクラウドサービスも必要かも知れませんね。

 でも実はこれ、今、外国の話をしましたが、日本国内でも問題になるかも知れません。

 東京都では、なんか怪しげな条例が都議会総務委員会で可決しました。どうも、15日の本会議も通りそうです。
 そうなると、ネット上でのサービスも、データが東京都にあるとヤバいことになるかも知れませんよね。現に、一部のアップローダとかは対応を始めたようですし。
 これが、現状のクラウドみたいに、データがどこにあるのかわからないなんてことになると、どうしようもなくて、サービスの利用そのものを断念することになるわけです。
 なら、地理的な位置情報を顧客に知らせるようにするのも、サービスを継続する上で必要になってくるかも知れません。
 設備をどこに置くかに関する自由度は減りますが、技術的にはなんら変わることがないので、実現できないわけじゃないでしょう。

 デジタルになって、コンテンツの扱いはアナログよりも不便になりました。コピーコントロールやアクセスコントロールなど。
 で、ネットの利用を推し進めることにより場所とか関係なくなってきた筈が、逆にそれがわからなくなって困る、みたいなことになるかも知れないわけですね。

 ま、世の中ってそんなもん、ですか。

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

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