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読んだ: 『生物はウイルスが進化させた』感想と思ったこと

 「感想」と「思ったこと」ってどう違うんだよ(笑)。


 まあ、感想というのはこの本について、思ったことというのはその内容を離れて思いを馳せたこと、という風に解釈していただければ。

 先日に引き続いてブルーバックスですが、あちらが壮大な宇宙の過去から未来までの話であるのに対して、こちらはミクロな話です。とは言っても、科学の話ではそんなに極微ってわけでもないですけど。しかもメインの話題は「巨大」ウイルス。

 本書の内容は、まずはその巨大ウイルスとはなんぞや?ってところから始まって、その巨大ウイルスが感染した細胞の中で一体どんなことが起きているのか、その仕組みは、という話につながります。
 その過程で特に重要なのが、所謂「ウイルス工場」。細胞の中でウイルスが複製を作成する場となっている構造のことですが、何やら「何かに似ているぞ?」と思わせる文章になっています。そしてそういう個所は他にも。

 そして、筆者も言っているようにこの本には仮説段階のことが沢山書かれているのですが、最後の第4章「ゆらぐ生命観」ではそれを一気に押し進めて、そもそも細胞核ってウイルス工場が元になってるんでは?とか、通常我々がウイルスと呼んでいるもの(文中では「ウイルス粒子」として区別していますが)は実はウイルスにしてみれば生殖細胞みたいなもんでは?とか、そういう話につながります。

 定説になっているわけではないとは言え、そういう風に考えるのはとても自然に思えてくるし、第4章の章タイトルである「ゆらぐ生命観」というのはまさに当を得ている感じです。実際、遺伝子の水平移動とか、ウイルスが細胞の中でやっていることを見ていると、細胞があってウイルスが感染してきて、というような見方が段々不自然に思えてきます。自と他者をそんなにちゃんとわけられるのか、と。
 まあ、そういう観点は、本書で言うところの「生命観」とはちょっとずれていると思いますけど。

 それにしてもこういう、それまでの概念を覆されるような現象とかそれっぽく思える仮説とかいったものって、ちょっとわくわくします。前述の先日感想を書いた本にもあったように、新しい説がより正しいとも必ずしも言えないとは言え、です。

 さて。
 ここから「思ったこと」に突入ですが、特に主たるテーマはありません。思いつくまま。

 最近やっと平常に戻ってきましたが、このところ何度か書いているように、この春は異常に忙しかったのでとても疲れました。
 それでちょっと気付いたのですが、また他の人はどうか知りませんが、疲れている時って何故か、無機質なものを求めるようになりますね。例えば宇宙をテーマにした、それも知的生命体の話とか全く出てこない本を読みたくなるとか。
 なんとなく逆のようにも感じるのでちょっと不思議。あと何故か変な本を思い出しました。

 それから、こういうテーマの本って夢があるなと感じます。
 どうもね、人文系とか社会系の話に触れていると、どんどん世の中が退化しているように感じてしまって。何より、こうであるといいながこうあるべきになってこうであるに違いないにまで至る、その全知全能感は一体どこから出てくるのか。
 その点、まあ人の唱える説というものにはある意味同様の点がありますが、その先には人の意思なんぞ及ばないものがありますからね。

 最後にとんでもなくどうでもいい話ですが。
 ミミウイルスってまさかミミの語源……なんてことはないですよねやっぱ。

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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