FC2ブログ

独り言: 赤木智弘氏の反論が全く反論になっていない件

 元ネタはこの三つ。

 最初のねとらぼのは単なる紹介記事で(つまり記事そのものの内容はあまり関係なく)、その紹介された対象に対して北原氏が食い付き、そして今回俎上に載せるのは最後の赤木智弘氏の反論。
 いや私の立場としては赤木氏に同意なんですけど、論点が全くずれているので。
 そして、本エントリのテーマは萌えキャラ〜オタク論争に参加することではなく、論理、というよりもっと基本的な言葉の定義やものの名称に囚われることの問題であり、物事の意味とそれを表現する言葉の差異が様々なトラブルを引き起こすことを問題視しているということです。

 まず最初に喩えて言えば(*)今回のネタは、「関東人ってダサいよね」「なにおうダサいのは埼玉だけだ」「ごめーん埼玉人のことだった」という流れということになります。いや最後の「ごめーん」に相当する論は存在を確認していませんが、その一言で済ませられる程度の反論だということで。

 比喩でなく言うと、
  1. まず高島屋の今年(2016年)のお中元のカタログ表紙に萌えキャラ登場
  2. 北原氏食い付く「少女ファンタジーにしがみつく大人の男を、キモイと思っています」
  3. 「オタク=男性」ではない
という流れ。つまり、実を言うと上の(*)の比喩には誇張があり、最初の「関東人」という言葉すら実は赤木氏の勘違いで、北原氏の文章に「オタク」という言葉が「オタク」一般を指す意味では登場していないのです。
 ということは、
  1. 萌えキャラに萌えてるオトコってキモいよね
  2. 萌えキャラ好きの男ってオタクのことか?
    →オタクは男だけじゃない!
という流れであり、「オタク=男性」と勝手に拡げたのは、少なくとも今回ネタにしている範囲に限って言えば赤木氏の方。

 更に。
 その赤木氏の文章を見てみると、仮に北原氏が「萌えキャラ好き=オタク=男性」と言っていたとしても、それでも反論になっていません。
 女性のオタクも沢山いるというのが論拠となっていますが、そこで出てくるのは「C翼」だの「☆矢」だのといったものばかり。となるとそれは「少年(略)を求め続けている人」に過ぎず、

高島屋の意図としては、これまでお中元というものに注目してこなかった、20代から40代くらいの女性に対して「日本の伝統としてのお中元」をアピールしたいからであろう。

というのはこの文章の中ではさしたる根拠なしに出てきていることになります。対する北原氏は40代女性。だから、少なくとも一つのサンプルを提示しています。こんなのはオトコ向けであって自分はいいとは思わない、と。

 まだあります。赤木氏はこうも言っています。

彼女の言う「大人の女性」という存在が、彼女の妄想に過ぎないということが明確に分かる。なぜなら女性にもまた「少年という、ここにいない存在にファンタジーを求め続けている人」が少なくないからである。

 しかし、北原氏の文章に出てくる「大人の女」は、

大人の女の多くは、少女ファンタジーにしがみつく大人の男を、キモイと思っています。萌えキャラがキモイ、というよりも、萌えキャラを重宝し濫用する男社会がキモイ。

という風に表現されているだけであり、「大人の女」が「「少年という、ここにいない存在にファンタジーを求め続けている人」でない」とは一言も言っていない。つまり、まあ別のところで言っているのかも知れませんが、少なくともここでは、「大人の女」と「(女性の)オタク」が排他的であるとはしていないわけです。
 だから、赤木氏はここでも勝手に拡大解釈をしています。大人の男のオタクがキモいと言うのであれば大人の女のオタクもキモいと言う筈だ、と。

 冒頭で述べたように、大人の男のオタクはキモいが大人の女のオタクはおk、のような考え方が妥当かどうかは今回問題にしていません。また北原氏が女性のオタクに対してそう思っているかどうかも同様です。ただ、そういう方面での何らかの前提を外部に求めない限り、今回ネタにした反論は成立しないわけで。

 元々赤木氏は今回の反論で、北原氏が「男を批判するために高島屋を批判している」ことを指摘しているのだから「男」を主軸にして話を進めるべきですが、「結局彼女は「オタクは男だから、男を批判するために高島屋を批判している」という事実」という風に余計な想定を入れてしまっており、そのせいで主軸が「オタク」になってしまいました。
 北原氏が「オタクは男だから、男を批判するために高島屋を批判している」のは多分間違いないのでしょう。が、そこで言う(言ってませんが)「オタク」とは「大人の男で萌えキャラを愛するオタク」に限定されたものであることは文章にはっきりと表れています。ならば、「(略)オタク」は男であるのが当たり前です。定義なんだから。まあ、そもそもそういう使い方してないわけですけど。
 文中に登場しない「(略)オタク」を「オタク」一般に拡大解釈してそこ(拡大された部分)に女性がいると言っても、それは話が通じないですよね。

 ちなみに、赤木氏が言葉というものに惑わされていることは他の個所にも表れています。「そもそもフェミニズムとは」とかね。
 同じ名前で呼ばれているからと言って、意味の違うものを混同しては話が食い違うばかりです。
 キリスト教の神とイスラム教の神のようにね。
 まあ、これは言語のせいで名前も違う例ですけど。

コメント

非公開コメント

プロフィール

水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
月別アーカイブ
アクセス解析中