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エロゲ: ねこねこソフト『すみれ』感想1 - Chapter すみれ

 最初に紹介してから早10ヶ月ちょい。延期もありましたが、遂に発売されました。
※ わかりにくい気がしたので、タイトル変えました。


 ちなみに、既にねこねこソフトのサイトで1.01のアップデータが公開されています。

 さて、まずはヒロインの一人、初芝すみれのルート「Chapter すみれ」をプレイしたので簡単な感想。
 というかこれ、ストーリーは一本なんですかね。「Chapter すみれ」が終わったら「Chapter 雛姫」が始まったんですけど。また、オフィシャルサイトやスタッフのコメントでも言及がありますが、一度のプレイではフルコンプはできないらしいです。
 あと、1.01のパッチを当てても結構間違いありますね。台詞と状況が合ってない(来てもらってるのにもう行かなくてとか)とか、絵があってない(服装)とか、単なる誤字とかも。
 プログラムでも、画面をロックするとフルスクリーンにならなくなるんですけど、これは環境依存なのかどこでも起きるのか。Q.Saveが学園でしかできないのもちょっと不便。

 そんなところもありますが、致命的なものではないのでまあよしとします(笑)。

 さて、これまでに何度か触れていますが、この作品、現代の「生きにくさ」みたいなのがメインテーマとして描かれている感じですね。主人公も、過去にぼっちだったりした社会人二年目の既にちょっと疲れたサラリーマンだし、ヒロイン達も、少なくともすみれは、そして多分ピンクもリアルでは結構「生きにくさ」みたいなのを感じているようです。

 ちなみにどうでもいい話ですが、先日『男がつらいよ 絶望の時代の希望の男性学』という本を読みました。まあこんな本が出るような時代なので、(基本男性向けの)エロゲのテーマとしてはタイムリーというか世相をよく表しているというか。
 ついでにもっとどうでもいいことですが、この本私はあまりお勧めしません。調査や取材はしているようなので情報は色々紹介されていますが、著者の人があまり頭良くない感じなので。

 どうでもいい閑話は休題。

 『すみれ』の舞台は、まずは電脳世界。まずそこからして、寂れてもう閉鎖されそうな……ネトゲというか雑談サイト? ユーザーは、ゲーム等の、もしくはオリジナルのアバターを使ってチャット等してるわけです。
 そして勿論、現実世界。そちらでは前述のように、疲れたサラリーマン(主人公の健ちゃん)だったり、周囲とうまく行ってなくて休み時間は寝たフリをしているような少女(すみれ)、その他。
 そのサイトにある「埼乃宮学園」では古参の多恵の中の人、というと誤解を生みそうですがリアルの姿の篠原あかりが、すみれにこんなことを言っていました。

「でもね、今の世の中は、馬鹿正直に生きるのはしんどいのよ……」


 ストーリーの展開は、最近「学園」にやってきたモエのリアルの姿を偶然健ちゃんが知ってしまったところから始まります。彼女は、ついハンドルネームに本名を使ってしまうような素人だったし、自称女子校生というのが本当だったりしたのですが、その上、深い関わりまでできてしまいます。
 つまり、健ちゃんの父親とすみれの母親が再婚して、同居することになってしまうのです。ちなみに、両親は仕事だなんだで結局家にいないし。あとは健ちゃんの小学生の妹さくら。

 健ちゃんとすみれの二人は、その不器用なところとかがとても似ていて。

 さて、紹介はこんな感じで終りにするとして。
 やがて、すみれは変っていきます。大人しくておどおどしているすみれが、ネット上でのモエのように。何だかその辺りで揺り戻しが恐くなりましたが、比較的早くそれがやってきたので、逆にちょっと安心しました。
 実際、あかりも時々現れて、すみれに助言をくれます。例えばこんな風に。

「そう。ここで怒らないとね」
「えっ……」
「腹が立ったら怒る、哀しかったら泣く、嬉しかったら笑う……」
「それだけよ、簡単でしょ?」


 唐突ですが、このすみれの話で私は、アニメ『夜ノヤッターマン』を思い出しました。正確に言うと、その最終夜の感想で書いたことを。そこで書いたことを一部引用します。

 これが、新しい形のヤッターマンであり、新しい形のヒーロー、ということでしょうか。自分だけの力で全てを解決する超越者ではなく、かと言って普通の人でもなくあくまでヒーローとして存在すること。
 シリーズの途中でいくつかあった寄り道的なエピソードは、そういったことを表現していたのでしょうか。つまり、「みんな」の存在の描写です。
 ヤッターマンの時代と現代での「求められるヒーロー像」の違い、それをこう表現したという風にも受け止められます。

 この『すみれ』では、主人公の健二が使っているアバター、ねこねこソフトの『みずいろ』の主人公は、ある意味ヒーローの象徴として存在しています。
 しかし、「健ちゃん」(健二)は健ちゃんのアバターを使っていても、健ちゃんではない。

そうなりたいと願って、なれるなら苦労しない。
憧れは憧れ。

というわけです。
 では彼は、どのような主人公なのか。それは、同じようなこと、同じような「生きにくさ」を感じている人としてすみれと二人で一緒に変っていく、そういうタイプと言えるのではないでしょうか。何だかこう書いたら、今度は『おとボク2』を思い出しました。

 すみれが以前のように戻って、いなくなってしまいそうになったとき、健二はどう考えたか。

……本当のあいつは……
明るくて、面白くて、ノリも良くて……
少し天然なところも愛されポイントで……
……モエ……そのものなのに……
恐らく、そのことを知っているのは自分だけ。
そして今、引き止められるのも、自分だけ……
……たとえ健ちゃんには、程遠くても……

 彼を動かしたのは、自分は「健ちゃん」のようでないとしても、それができるのは自分しかいないし、それができるのは今だけだという状況だと言えましょうか。だから、自分が自分にできる範囲だけででもやらなければいけない。

 ここで逆説的なことを言うならば、そうして来てくれた「お兄ちゃん」のことをすみれに聞えるように悪く言った友人がGJという感じでしょうか(笑)。
 ともあれ、そうして最終的にはハッピーエンド。めでたしめでたし。

 さて、こんな感じで「Chapter すみれ」では、そして多分『すみれ』では『みずいろ』の健ちゃんが重要な鍵になっているようなんですが、そのためか、『みずいろ』の日和シナリオが作中で最後まで出てきます。
 懐かしかった。
 すっかり忘れていたのですが、ああ、そういえばこんな話だった、という感じで。でもそこでふと思いました。
 この日和シナリオと本作『すみれ』の関係は、健ちゃんだけなのでしょうか。
 この「Chapter すみれ」の中で、あかりが妙に色々知りすぎている上に神出鬼没なんですよね。

 もしかすると、日和の話のように、何か超自然的な事が起きているのでしょうか? 特にあかりの周辺で。

 まだこの後に「Chapter 雛姫」、そして多分あかりの話とかある筈なので、楽しみ楽しみ。

関連項目:

tag : ねこねこソフト

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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