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ラノベ: 『ソードアート・オンライン シュガーリィ・デイズ』感想

 あとがきによると、

 この『シュガーリィ・デイズ』というお話は、もともと同人誌で発表してきた連作短編です(電撃文庫版に比べるとちょっと表現が踏み込み気味なのはそのせいです<笑>)。

だそうで。その後の詳細は省く。
 で、それが今回、BDの特典として一冊の文庫にまとめられることになりました。


 しかしこうしてみると、本当に私はこの作品について、電撃文庫とアニメにしか触れてないんですね。実際には他に、ゲームもあるし、原作の川原さんのこういう活動もあるし、そもそもこの物語の成り立ち自体そういうところにあるわけだし。

 サブタイトルに「シュガーリィ・デイズ」とあるのは多分sugary(甘ったるい)ということで、キリトがアスナに結婚の申し込みをするところから始まる甘〜い話です。この申し込みはプロポーズとその返事のあとの、いわば手続き上のもので、リアル世界で言えば婚姻届の記入と提出ということになるでしょうか。
 で、daysの方ですが、……二日でも複数ですよね(笑)。話は、翌日の晩までとなっています。

 いやもうほんと何と言ったらいいのか、まさにあまあまというか、アスナなんて、

「……したいことして、いいんだよ……今はもう、キリトくんだけの、わたしなんだから」

などと宣ってくれますし。そういえばアスナって、姉さん女房でしたね。
 ちなみに、そうしてキリトが理性をどっかにすっ飛ばしたときに「その後の詳細は省く」と記されているんですが、たった二日で一体何回「詳細を省」いたんですかキリト君(笑)。

 でもまあそこら辺は責められることではありませんね。だってアスナだって、

「うう……わたし、こんな子だったかなあ……」

と思い出して悶えるくらい何度も「倫理コードに抵触する行いに及んで」いるわけだし。一緒に風呂にも入ってくれちゃったし。を思うとほんと感無量ですね。

 ところで、ラストについて。

「明日もたくさんやることがあるな。今日は夜更かししないで、早く寝ようか」
 するとアスナは、ほんのり頬を赤らめながら、「うん」と頷いた。

 これ、何だか思い出してしまうことがあるんですけど。途中でも出てきましたが、アニメで言うと「紅の殺意」の回でアスナが先走った時と同じ展開がこの後にあったりして……(笑)。

 キリトとアスナの二人の関係については、電撃文庫版の方では、プログレッシブというシリーズでかなり詳細に描かれています。SAO開始当初、この二人にはだいぶ深い縁というかつながりがあったようです。
 このシリーズがどの程度シームレスに≪アインクラッド≫編につながるのかは今後の展開を見ないとわかりませんが、(多分)確定した歴史として、例のいっしょにおひるねイベントでまた親しくなるまで、二人は心理的にはだいぶ疎遠になっていたわけです。

 それについてはプログレッシブ003の感想でコメントしましたが、その時点でキリトとアスナの間には、アスナの状態について、ひいては二人の距離についての認識の齟齬が生じ始めていたように見えます。
 キリトは、アスナは「強く」なったし、ならばいつまでも自分がアスナと一緒に行動するべきではないと考えている。アスナは、自身が「充分に強く」なるまで、つまりまだ当分はキリトが一緒にいてくれると思っているように解釈できる様子を見せている。

 しかしそういう部分も、最終的には今回の話のような「sugary」な関係に落ち着くことがわかっているので、ある意味で安心していられると言えます。

 ところで、これは前からずっと描かれていることですが、アスナというのは色々と物事を考えるタイプの人物ですよね。でも、それでSAOに閉じ込められた当初はかなり危うい状態に陥ってしまっていたのですけど。
 今回も、「架空」の話から電線(≪架空線≫)の話になったりしました。ちなみに、そこで電線と光の回線について突っ込まなかったキリトも、ちゃんと話の本質を理解しているという意味でいい聞き手ですね。考えすぎてしまうアスナに、たまにそういうのをぶっ飛ばして行動してしまうキリトというのは、大変良いパートナーでしょう。

 まあそれはおいといて、この『ソードアート・オンライン』という物語で、アスナはメインヒロインに位置づけられていると言えますし、確かに魅力的なキャラだとは思うんです。
 が、これは以前にも当ブログで触れたかも知れないし思っただけかも知れませんが、アスナというのはあまり、自分の中では物語のヒロインぽくないんですよね。
 こういう風に「思考する」機能は、なんだかそこの部分まで含めて主人公、みたいな。

 そういう意味では、本当にアスナは、主人公キリトの伴侶なんだな、と個人的に思ったりしています。

 最後におまけ。
 今回の話の中でアスナが言っていた、オーダーメイドしたい揺り椅子というのは、アニメでは「森の家」に出てきたあれなんですかね。見直してみると、ちょっとサイズが違うように見えるので別物かも知れませんが、アニメではデザインがそこまで踏み込めなかっただけかも知れないし。

[追記: 2017-05-07]
 昨日のコミティア120でつづきが出たらしいですね。……欲しい……。
 でも、そもそもどのつづきなんだろう?

tag : 川原礫

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
 

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