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アニメ: 2014秋アニメ感想(12) その一

 今週のアニメ感想、そにょ1(笑)です。ちょっと都合で書き始めるのが遅くなったので、SAO2とゆゆゆのみ先行。残りは後日ということで。

 あと、いつもの書き方だと、最終回直前のゆゆゆの方を先にしてSAO2の方で〆とするんですが、今回は、前回指摘したようにこの二作にはテーマ的につながりがあるように思えるので、文脈の関係上入れ替えることとします。

ソードアート・オンラインII 第24話「マザーズ・ロザリオ」
 今回描かれた結末について感じたことは、基本的には原作文庫の感想に書いてしまったので、今回はちょっと切り口を変えてみます。なので、少しひねた方に話が向かうことになります。

 さて、前回のサブタイトルが「夢の始まり」でしたが、正に、夢のような日々が続きます。
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 仲間たちを呼んでバーベキューバーティーとか、

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「それにしても、凄いメンバーですよね」
「何ならさ、このまま次の階層のボスも倒しに行っちまおうぜ」

その場のノリで
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ボスを倒しちゃったり(笑)。また現実世界でも、明日奈は
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例のプローブのことで色々やっている和人と木綿季にちょっとやきもきしながらも、まあ進展はあったようで。
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 友人たちと旅行にも行ったり。しかし、「その時」は着実に迫ってきていたのでした。

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結城さんへ

紺野さんの容態が急変しました。
すぐに来られますか?

 明日奈が着いたとき目にしたのは、奇妙な光景でした。
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 無菌室のドアが、普通に開いています。倉橋医師によると、一度は心停止にまで陥ったとか。
 ここで、こんなやり取りがありました。

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「先生……今、メディキュボイドは使えますか」
「え──しかし……木綿季くんも、最後は機械の外で……」
「いえ、ユウキはもう一度あの世界へ行きたがっています」

 もう何年も過ごしたあの世界。しかも、ユウキにとって、どちらの世界でより「生きた」と言えるのか?
 そしてまた、倉橋医師自身が以前目を輝かせて語ったように、今のユウキでもあちらでなら伝えられることがある。

 アスナが真っ直ぐに向かった場所はやはりここだったし、ユウキもそこを選んでいました。
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 そして、アスナに「渡すもの」があると言うユウキ。
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 それは、ユウキのあの驚異の11連撃OSS、≪マザーズ・ロザリオ≫でした。

 進化の末、空っぽの巨大な脳を手にした人間は、逆に言えば、生物としての情報伝達機構である遺伝で伝えられないものを大量に抱え込むことになりました。そして皮肉にも、それこそがその人をその人と示すものであるわけです。
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 ミームという言葉がありますが、意味するところは違っても実体は同じですね。またこの仮想世界では、人のそういう部分を、これまで人が得てきた手段よりもよりそのものに近いところから取り出し、伝えることができる。そしてアスナは、それを必ず伝えていくと約束しました。

 やがて、報を聞いた人々が集まってきます。
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 ユウキは、想いを綴ります。

「ずっと……ずっと、考えてた。死ぬために生まれたボクが……この世界に存在する意味は、なんだろう……って」

 そして、見つけた答えは、

「でも……でもね……ようやく、答えが……見つかった、気がするよ……。意味、なんて……なくても……生きてて、いいんだ……って……」

というものでした。
 さて、アスナが「この世界に降り立った、最強の剣士」と賞した≪絶剣≫ユウキはこうして旅立ったわけですが。

 現実での葬儀でも、
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告別式の参列者に親戚も困惑するような状況になりました。
 以前、この≪絶剣≫ユウキの話が始まるときにコメントしましたが、そこで私が「つまり、この話には「不幸」な人が登場する」と表現した人物の代表が、このユウキです。そしてその時私は、不幸という言葉に鍵かっこを付けました。
 ユウキは、表面的には確かに不幸でした。重い病、社会の迫害、両親や姉の死。自らも若くして亡くなることになりました。
 しかし、その間際にあのように感じることができ、また、多くの人に惜しまれて去るというのは、極端な言い方をすれば、選ばれた一部の者に与えられる幸福であり幸運であるとも言えます。木綿季は≪絶剣≫ユウキと呼ばれるだけの実力、能力、つまりは力を持っていた。元からではないにしても、その力を得るだけの力を持っていた。

 彼女は、意味などなくても生きていていいのだ、という結論を得ましたが、それは、選ばれた者だけが手にすることのできる答えではなかったのか。
 ≪絶剣≫ユウキは、悩み苦しみながらも自らそのような答えに辿り着ける、即ちその答えを信じ実感できる生を得たのですが、それは、彼女でなくても辿り着ける答えなのか。例えば、人にそうと言われて信じられるものなのか。
 この物語は確かに、救済を得た者を追ったものであり、魂の救済を描いたとも言えますが、当然ながら、人の永遠の課題とも言える問い、その答えはやはりまだ、永遠の彼方にあるのかも知れません。

 という感じで、もう一作の感想に続きます。

結城友奈は勇者である 第十一話「情熱」
 異変の源を探ると、
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そのすぐ側に東郷さんがいます。
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 急行してみると、

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「東郷さん、何をしているの?」

後ろ姿のまま、何も答えない東郷さん。
 彼女を追った友奈と夏凛も、「それ」を見ることになりました。

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「この世界にも、私達にも、未来はない」

 東郷さんがそこに、世界に、そして自分達の未来に見たのは、絶望だけでした。
 自分達人間は、勇者は、何のためにあるのか。その意味は。自分達は使い潰され、その残された生には何も希望はなく、救いも、そして今のままでは、「死」すらない。
 全てを絶たれた者には、その存在は無意味なだけでなく、「在る」状態自体が忌むべきことであり、こうなっては、全てを消し去る他ないわけです。

 他者にしてみれば迷惑な考え方ではありますが、しかしこれには、同じように現実を眼にした者を引き込む魔の力があります。それに彼女は、考えうる限り全てのことを思考しまた試行し、ここに辿り着いたのです。
 少なくとも、ここまでの規模に及ばないながらも同様の袋小路は、これまで無数に存在してきた筈です。残念ながら。
 逆に、自分が在る、在ったことに何かを見出せた幸運な人は、どのくらいいたのか。

 とまあ、前回の感想でも指摘したようなそんな展開になっているわけですが。
 これに続く今回の展開は……。三つのポイントについてコメントしてみます。

 まず、夏凛の役割について。

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警告
勇者の精神状態が安定しないため
神樹との霊的経路を生成できません

 動揺して「勇者」になれない友奈に「友達に失格も合格もない」と指摘したうえで、

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「友奈……私、もう大赦の勇者として戦うのは、やめるわ」
「え?」
「これからは、勇者部の一員として戦う」

と宣言します。
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 そして立ち向かい、何度も満開し、散華した夏凛。
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 自分を変えたのは友奈たち皆だったと、そして、「東郷を救えるのは、友奈だけ」と。
 夏凛と友奈の役割は、想像していたのとは逆になりました。それはつまり、ある意味今後の展開の希望の兆しであるとも言えます。

 次に、友奈の役割について。
 上記のように勇者になれなくなった友奈ですが、実はその時点でもう、きっかけは得ていたと思います。そう見えたのは、この時です。

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(東郷さん、泣いてた)


 その東郷さんは、やはりあくまで実証主義的というか……。

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「そう……勇者の力では、神樹本体を傷付けることはできないのね。でも」
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「これを連れて行けば、きっと神樹を、殺せる!」

 そうして、バーテックスを誘います。

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「私を、殺したいでしょう。さあ、おいで」

 しかし、

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もう迷わない。私が勇者部を……東郷さんを、守る!

こう高らかに宣言する友奈。
 やはり予想した通り、友奈は勇者のための勇者、ということになりそうです。
 思うに、夏凛登場のときもそうでしたし東郷さんにしても他の勇者にしても、根底から何かを覆す破壊力のようなものはやはり感じられませんね。騎士と王の違いのような感じでしょうか。

 最後に、この作品の役割について。
 ちょっと身も蓋もない言い方になってしまいますが、前回も指摘したように、まあとんでもないテーマに踏み込んだもので、多分、真の意味での回答に辿り着くことは不可能でしょうね。それができれば、現実の人類救われちゃいますし。
 そんなわけで、この作品には、あらかじめ点を甘く付けることにしています。そこに挑んだという「勇者」的行動を評価するということで、東郷さん風に言えば、玉砕も見守る、そんな感じで次回を待つことにします。

tag : アニメ

コメント

非公開コメント

>それは、選ばれた者だけが手にすることのできる答えではなかったのか。

全くもってその通りですね。あなたには十分以上に意味があっただろうと。

世の中には私を始め本当に生きる意味が無い人間なんかいくらでもいるのだから。

Re: タイトルなし

> 全くもってその通りですね。
まさかこんな後ろ向きの話に同意をいただけるとは思いませんでした(笑)。
でも、そもそも物語というのはやはり、特別な人を描かないと成立しないものですよね。

ただ、一緒に感想を書いたもう一方の作品の東郷さんのような人は難しい気もしますが、流されやすい人は、もしかするとそういうものかも、とか思うかも知れません。
そうすると、試していなかったことにチャレンジしたら実は……ということも中にはあるかも?

No title

今季アニメはこういう類の作品が多いのは、果たして偶然なのか必然なのか……。考えすぎでしょうかね。

>極端な言い方をすれば、選ばれた一部の者に与えられる幸福であり幸運である
>元からではないにしても、その力を得るだけの力を持っていた。
>意味などなくても生きていていいのだ、という結論を得ましたが、それは、選ばれた者だけが手にすることのできる答えではなかったのか。
>それは、彼女でなくても辿り着ける答えなのか。例えば、人にそうと言われて信じられるものなのか。

逆説的に、その力がなければ彼女のような逝き方はできず、選ばれたものでなければその答えも得られないということですよね。果たして、この現実の生けとし生きる人たち全てのそんな逝き方と答えがもたらされるか疑問も大いにありますが、またまた逆転の発想をすると、そういう『逝き方』と『答え』を得るために生きている間に研鑽なり努力を積まないといけないということでしょうかね。そしてそれを怠ったものの末路はどうなるのか……想像なんてしたくないですな。

>動揺して「勇者」になれない友奈に「友達に失格も合格もない」
そういえばまどかも、さやかが魔女化してしまった際に似たようなことを言ってましたね。脚本が意識したかどうかは別ですが、どうも友奈とまどかは似てる面が見えますね。まぁ性格は大分違うようですが(主に中の人による違いw)

>自分を変えたのは友奈たち皆だったと、そして、「東郷を救えるのは、友奈だけ」と。
9話でも、樹が夢を見つけられたのも勇者部(=友奈たち)のお陰だったと言ってましたね。例え奪われた結果となっても、得られた事実は変わらないしその幸福は嘘じゃなかったはずですが。

>やはり予想した通り、友奈は勇者のための勇者、ということになりそうです。
>思うに、夏凛登場のときもそうでしたし東郷さんにしても他の勇者にしても、根底から何かを覆す破壊力のようなものはやはり感じられませんね。

とはいえ、友奈が何を根底に抱えているかまだ見えてないような気がする(=バックボーンがよく見えない)んですが、そんな彼女が何を伝えてくれるのか気になります。

ところで東郷さんがまた満開したわけですが、次に散華したときに何を失うんでしょうかね。こういった展開になって次が最終回となると、恐らく……あっ(察し

Re: No title

> 今季アニメはこういう類の作品が多いのは、果たして偶然なのか必然なのか……。
始まった頃、エロゲ関係者が多いことについてコメントしましたが、エロゲって結構こういうところに踏み込むタイプのもの多いですよね。エロが人間の本質に関わっているせいか。
エロゲ業界が妙に関わっているのは偶然かも知れませんが、それもまた、その時に指摘したように、まどマギから動き出した業界の成果がそろそろ、ということかも?

> 生きている間に研鑽なり努力を積まないと
ただ、それをできるかどうかというのが本文中で「その力を得るだけの力」と表現した力なのですよね。
努力すればいいというのは、できなきゃできるようになればいいと言っているに過ぎない虚言であり、一種の思考停止だと私は思います。
強い人を前提とした宗教が成立しないのと同じことですね。

> 友奈とまどかは似てる
そうですね、あの色合いとか(笑)。
まあそういうのはおいといて、もしも脚本が意識していたとすると、同じところから出発して違う結末に到達できるということを描きたいのかも知れません。
あれだけ有名になった作品なので、そういう風に下敷にしたりするのもありかな、などと思ったりします。

> 樹が夢を見つけられたのも勇者部(=友奈たち)のお陰
樹については、ちょっと不粋な突っ込みですが、まだ見つけて間もない夢なわけですし……。

> 友奈が何を根底に抱えているか
ポイントは、それが何であり、どう見せるかですね。そこに正否がかかっている気がします。

> 東郷さんがまた満開
記憶ってなくしても新たに蓄積されますね……。
なーんて(笑)。
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水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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