FC2ブログ

独り言: 軍師官兵衛の敗北

 今年の『軍師官兵衛』は、最近では比較的真面目に見ているNHK大河ドラマです。
 ……どうでもいいんですけど、こういううざいウェブサイトはリンクしません。面倒くさいから。

 ストーリーも、あれ?みたいなところはあるにしても、元々歴史なんて詳しくないし、そもそも大河「ドラマ」だし。
 黒田官兵衛(如水)役の岡田准一の体の動かし方は結構好きだったのですが、役柄的に早々にちゃんと動けない人になってしまったのは、仕方ないにしても残念。あと、剣の稽古をしているシーンとかしばしば出てきますが、皆結構様になっていますよね。一部を除いて(笑)。

 そんなこのドラマも、先日放送の第44回「落ちゆく巨星」で、物語中でしばらく前から続いていた戦についに決着が付いたな、と思いました。敗者は官兵衛、そして勝者は?

 「落ちゆく巨星」では官兵衛は最早、あれだけ期待していた秀吉に対しできることは何もない、天命を待ち最後を見届けるだけだという立場を取るしかありませんでした。
 では、官兵衛の希望の星を失墜させたのは一体誰だったのか。
 石田三成も暗躍していましたが、それはやはり目に見えるものであり、官兵衛は当然認識していました。
 余談ですが、三成役の人(田中圭)はまた、随分表情に色々と込めていますね。

 さて、では私が勝者だと思ったのは一体誰か。

 それは、茶々でした。

 茶々役の人(二階堂ふみ)は、登場した頃から、また凄い表情をする人だなと思っていました。
 このドラマはやはり官兵衛が主役であり、茶々の出番はそう多くなく、必然的に台詞もそう多くありません。だから、その真意も明確にはされていません。
 しかし、その辺りを全部、表情で語っている気がします。

 表情なので明確になっていないと言えますが、元々明確でないであろうという意味ではまさにそれでいいのでは。
 そういうわけで、解釈は全て想像というか半分くらい創作になりますが、茶々は、別に明確に官兵衛を敵と見做していたわけではなさそうです。更に言うと、別に秀吉をどうしようとも思っていなかったかも知れない。
 「軍師」官兵衛を描いた作品だけあって戦が沢山起きていますが、そんな中、女にしかできない戦を茶々はしていたように思えます。

 それも多分、色仕掛けで落としてやろうみたいなわかりやすい陳腐なものではない。
 内心はどうあろうと、流されるままに流れ、そして子を孕む。普通のことを普通にしているだけで、流されているようで何もかもを流れに巻き込んでしまう。
 しかも、そこに意図があるのかどうかすら判別ができない。

 官兵衛が夢を預けた男はその曖昧模糊とした流れに嵌ってしまい、「落ちゆく巨星」と成り果ててしまった。

 こうして、勝負にもならない勝負が茫漠とした戦とも言えない戦の中で行われ、次回、第45回「秀吉の最期」で一つの結末を迎えることになります。
 官兵衛にとっての最強の敵は、敵なのかどうかすらわからない茶々だったのです。

 とまあ、ついこんな見方をしてしまったのですが、それは思い返してみると、以前これまた大河ドラマについて書いたこんなエントリに書いたことに近いですね。

 そこで私は、ドラマ『江』についてこんなコメントをしました。

 では、どうすれば良かったのか。

 『江』の方は、まあつまり、武将をディスって主人公の箔付けにするなどといういかさまでなく、本当に凄い武将たちを描いてそれと渡り合えば良かった。
 以前、『鬼哭街』というゲームの感想を書きましたが、『江』も、武将たちを涛羅や豪軍のようにちゃんと描いて、その上で江が瑞麗のようにすべてをかっさらう話になっていたら、面白かったかも知れません。
 勿論、あんなダークな話にしろと言っているわけではありませんが(笑)。

 しかし、『軍師官兵衛』の茶々は、まさに『鬼哭街』の瑞麗のようではありませんか(笑)。まあ、瑞麗が「愛」故に動いたのとは対照的ですが、考えてみると、物語の殆んどの部分で瑞麗は、流されるまま何もしていない存在でした。

 何故かいきなりエロゲ(リメイク版は一般ですが)の話になってしまいましたが、別にそれとの類似性はどうでもよくて、やはり茶々/淀のように時代に強烈な影響を与えた存在は、単純なキャラではつまらないな、ということです。
 それはつまり、武将のようではない力を持つ存在であるべき、ということです。

 今回のドラマで私は、茶々にそういうものを見た気がしました。
 考え過ぎかも知れませんけど。

コメント

非公開コメント

プロフィール

水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

最新記事
最新コメント
カテゴリ
検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
月別アーカイブ
アクセス解析中