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エロゲ: 『3つの催眠』感想

 先日、いつも見に行っているブログでこういう本が紹介されていたのを読みました。

 これは良作に違いない!と直感し、早速購入しました。
3つの催眠3つの催眠

サークル:#define(Official)

 原作のゲームの方を(笑)!

 まず、絵がいい。キャラデザが好みだし。そしてエロい。作品の紹介のために公開されている三枚の絵だけでも、これは!と思わせるものですし。後、メインヒロインの美菜の胸の大きさがほどよい(笑)とか。
 そして、話。催眠ものですが、何やら、美菜がだいぶ頑張るようで、現実に対する認識の崩壊に惑わされつつも、主人公の繁が感心するくらい粘るらしい。

 というわけで実際にやってみると。
 絵については、また格別ですね。塗りはややアニメ調という感じ。たまに顔とか崩した描き方をしますが、私の嫌いなアヘ顔はほぼなしと言っていいでしょう。というか、私の許容範囲ギリギリで留まっている感じ。逆に、アヘ顔が好きな人は物足りないかな。
 ただたまに、ああこれ描いてほしかった!というのがありますけど。オナニーシーンで胸を触っている筈なのに絵が変らないとか。
 また、話についても、必ずしもセックスが中心でないところがいい。催眠ものですからやはり「認識」の問題がメインテーマになるべきであって、状況をどう捉えるかというのが中心になってほしい。そしてそうなると、心理的なもの、まあ具体的に言えば羞恥心とか、そういう方向に話が進みやすいわけです。
 この作品、そういうところをちゃんと押さえています。

 あとは、色々と頭を働かせるところが面白い。色んな場面で、あーそういうこと、と思うと更に裏がある、みたいなのがあって、楽しませてくれます。
 そのような、センスみたいな点で妙に近しいものを感じるのは、作者がサークル名に「#define」とか付けるような人たちだからでしょうか。ちなみに、「ifdef」という姉妹ブランドも抱えているようですが。

 さて、それでは話の紹介に移りますが、今回は私にしては珍しく、最も肝心な部分のネタバレはしないことにします。つまり、「三つ目の催眠」の内容です。

 ムチャクチャな不満を抱えながら過ごしていた繁はある日、その「鬱屈ぶり」をとある男に見込まれ、何やら本を手渡されます。その男ってのも奇妙な存在で、顔も体もよく見えないのに、それがおかしいと感じられない。
 で、それを開くと、『力』が手に入りました。いきなり、『何か』が脳に焼き付けられる、という感じに。当然、使い方とか問題点なども。
 ちなみに、男が去り際に残した「では、良い悪夢を」という言葉、私は妙に気に入りました。

 練習台として選んだのが、同じクラスの千晴。ある日の放課後、彼女がこれまた同じクラスの美菜の机の角を使ってオナニーしているのを見てしまい、脅迫に使えると記録したのです。
 ところで、ここで興味深いこと。繁は普通に脅して従わせるのではなく、こんな(嫌われ者の)自分を変えるために催眠の練習をしている、練習に付き合ってほしい、という方向で受け入れさせるのです。千晴の真面目な性格を考えてのことでしょう。

 ともあれ、千晴を使って練習しだいぶ習熟した頃……勿論、千晴は既に性奴隷になっていますが、そんな千晴を(性的に)従わせていたところを美菜に見られてしまいました。
 ここがまた面白いところ。
 美菜は、学校でも最も人気のある美少女ですが、繁は全く関心がありません。最早誰でも自由にできるのだから、たかが顔が良くて(その他色々)なくらいで価値を認めることもない。所詮、中古(笑)のビッチだから。
 ……と思ったら実は、美菜は筋金入りの男嫌いで、繁の嫌う中古ではなく処女でした。

 その上、美菜は結構物事をちゃんと考える。繁はそれで面白くなり、彼女と賭けをすることになりました。
 繁が、美菜には認識できないよう、3つの催眠をかける。そして、それが何であるか美菜が気づくことができたら美菜の勝ち。回答のチャンスは5回。さてどうなるか。

 一つ目二つ目は、特定のメールや電話に必ず従うというもので、結構汎用性が高い。そして三つ目。

ここは、少しひねっておこう。
高見原がたどり着けないように、簡単に勝負が決することのないように。
「……………………」

 その内容は、プレイヤーにも明かされません。いや、明かしているのかな?
 しかし、ここで簡単に勝負が決することのないようにと考えていることで、既に彼自身が抜けられなくなっているとも言えます(笑)。

 ところで、ここに至る流れ、つまり美菜が中古でないというのが嘘でないと確認するために男嫌いの理由を話させたのも催眠によるのですが、ここでこういう風に持っていく辺り、繁は中々巧みに感じられます。単に聞き出すというだけでなく、今後への布石にもなっているからです。

「すべてを話して、忘れてしまえばいい。そうすれば、楽になる」
「俺には、俺にだけは、話しても大丈夫だ……。誰にも知られない。話してたところで、誰もお前を責めない」
「大丈夫……責めない……」
「そうだ。もう、お前は十分に苦しんだ……もう、いい。だから、もう……悩むことはない」
「話して楽になろう。すべてを解放して、気持よくなろう……」
「あ……あ……」
ぽろぽろと、高見原の目から涙がこぼれる。
「辛かったな。苦しかったな。よくがんばった。後は俺が引き受けてやる」


 また、こういうところも絶妙だと思うのですが、序盤は重たい話と軽い話が巧妙にブレンドされていて、中々面白い。
 例えば、美菜と一緒の日直では互いの下着を確認するのが当然ということにしたのですが……。

「はい。これよ」
恥ずかしげもなく、高見原がスカートをまくる。
「…………」
失敗した。
羞恥心が残るようにしておくんだった。
ただで見せられるパンツには、趣というものが何もない。
「はあぁ……」
「な、何よ……そのため息は」

 いや……楽しそうじゃないですか(笑)。

 本格的になってくるのは、授業中の責め辺りからでしょうか。
 登校前、美菜に買わせておいたアナルプラグと乳首のクリップを付けるように仕向け、授業中にそれが普通でないことに気づかせます。休み時間になったらトイレに行って外そうとそれまで必死に我慢した美菜はしかし、授業が終わった途端それを忘れてしまいます。授業中にしか認識できないのです。
 こういう捻りの狡猾なところが繁の面白さですね。

 他にも、「おま○こ」をする『練習』。この「おま○こ」は要するにセックスなんですけど、別物だと思わせられている。自宅でバイブによりその『練習』をさせるのですが、

このまま『練習』の虜にしてしまうのも考えたが……それは、俺の求めている結末ではない。

こういう考え方をしますし。

 あと、千晴を使ったプレイのときも、繁により美菜はこんなことを考えています。

「く……やめなさい……!」
屈辱と羞恥で顔が燃える。
でも、落ちついて……大丈夫、この感情があるうちは、催眠術の支配下には入っていないんだから……。
恥ずかしい、と思える行為をし続けていればいいの。それで私は私自身でいられる。

 嵌っている上に本末転倒なんですけど、これもしや、最初の「ただで見せられるパンツ」で学んだのでしょうか(笑)。

 圧巻なのが、クライマックスですね。ってこの表現、半分くらいトートロジーですけど。
 ちなみにこの頃になると美菜は、こんな風になっています。

そんな恥知らずなことをしていたなんて、私……変態みたい。
「ん……」
ぞくぞくっと、背筋に電気が走る。
自分が、ヘンタイみたいなことをした、そう考えてこんなふうになるなんて……。
危なかった……きっと、あいつのせいよね。

 行為そのものでなく、ヘンタイみたいなことをした、というところに体が反応してしまうってのは、どういうことが「ヘンタイみたい」かとは別ですよね。

 で、ある休日、美菜は、乳首にはピアス、クリトリスにローターを貼り付け、細いバイブも入れ、アナルプラグまでして、大事なところは全く隠していない下着を着けた上にコートを羽織っただけの格好で買い物に出かけます。そんな格好をおしゃれだと思いながら。
 私服の美菜って結構可愛いですよね。まあそれは他の場面でもそうなんですが、ここでは特に、その下がどうなっているのかを思うと(笑)。
3hypno_mina1.png
 しかし、途中で突然、自分の格好のおかしさに気づくのです。
 ……気づいて一体どうするかと思えば……。

 近くにある公園に駆け込むんですが。

ベンチに腰掛けて、コートを脱ぎ、下着を外す。
体をくるんでいたものから解放されて、気分が少し楽になった。
荒くなっていた息を落ち着けるように、何度か深呼吸をする。
これから、どうしよう。
着替えは無い……のよね。
とりあえず、トイレに行って、乳首に付けている道具と、お尻の中のアレをどうにかしなくちゃ。

 とか何とか考えている間、美菜は、日中の公園のベンチで、全裸でM字開脚の格好なんですけど(笑)。

 そして美菜は繁を呼び出します。ここで頭脳戦。相手の裏を、そしてその裏を読んで美菜は、その格好(つまり公園のベンチで全裸でM字開脚)のまま、オナニーをして見せることになるのです。そして……。
 結局三つ目の催眠が何だか当てることはできませんでしたが、少なくともこの場では美菜の勝ち。つまり、そのまま公園でセックスということになるのですが、どうしてもイけないようにしても美菜は繁のものになると言わず、このままでは壊れてしまうと繁はその状態を解除。
 ここまで抵抗できるとは、と繁も脱帽。彼は、そのままの美菜を自分のモノにすると決めるのでした。

 まあでもこのとき美菜は激しくイキながら、「幸せ」を感じていたのですけどね。

今感じている、これ以上の幸せが、この世にあるわけない。

周囲に、人の気配もする。
見られてる、私の恥ずかしい姿。いやらしい姿。私のすべてを、見られてる。
でも今は、それが嬉しい。

 というか、千晴と二人の絡みをやらされた辺りでもう、モノローグに「幸せ」とか「嬉しい」とかいう言葉が何度も出てきていましたが。

 そして迎えた結末は決して明るいものではありませんが、結局この二人、いい組合わせですよね。それに、一体どちらがどちらに縛られているのか?
 劣勢の中あれだけ健闘した美菜は天晴と言えますし、私も気に入りました。徹底的に男嫌いでずっと過ごすのが果たしてどうだったかというのも考えると……。

 という感じで、大変楽しめました。ノベライズまでされるのもわかるというものです。まあこのゲーム(?)、途中に分岐ありませんし。

 最初の直感は正しかった。傑作です。

おまけ:
 ところでこの「三つ目の催眠」ですが。
 先日感想を書いたラノベ『東京レイヴンズ』風に言えば、乙種呪術ってところでしょうか?

tag : 同人 #define

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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