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独り言: STAP細胞と特定秘密保護法

 先日来何度か、STAP細胞の小保方晴子氏と偽ベートーベンの佐村河内守氏が似ていると書きましたが、何だかレトリックでは済まなくなってきましたね。考えてみると、偽ベートーベンの件でも、作られた曲自体は、本人の本来の仕事ではないとは言え専門家の間では実力を認められている人のものだったのだし、STAP細胞が実在したとしても話はそう違わない感じです。

 STAP細胞の論文、あれは撤回すべきですね。仮にそれが本当にできたのだとしても、論文としてちょっと問題がありすぎる。これが新聞なら、安倍晋三の代りに毛沢東の写真を載せたりしたらどうなる?みたいなものでしょう。
 幸いなことにまだ誰も再現に成功していないようなので、危ない橋ですが仕切り直した方がいい。でないと、猿がタイプライターで作った詩のように思う人が出てくるかも知れない。誰かに先を越されたとしても、それは実力での敗けです。
 そして、そもそも研究が偽物なら勿論撤回して、そのまま葬り去るべき。まあ、それでお咎めなしってことはないでしょうけど。STAP細胞(と同様のもの)が実際にあのように作成できるのだとしても、それは偶然に過ぎないのですから。

 それにしても、報道機関も何とかならなかったんですかね。科学的な検証はともかく文章の問題点とかくらいチェックできなかったのか。アイドル扱いしてポエムを探している暇があったら、そのくらいのことはすべきでしたね。
 しかし、今回はメディアの責任を問う話ではありません。まあさすがに、「そのくらいのこと」がそう簡単にできるわけではないでしょうから、できなかったことを責めはしません。

 今回のテーマは、検証です。

 STAP細胞のものに限らず、今回有名になったお陰で、小保方氏の博士論文の問題点も明らかにされました。さすがに、全体の1/5程度がコピペってのは問題ありすぎでしょう。しかも、残りがコピペでないという保証はまだないし。
 これも、多数の第三者の目があったからできたことと言えます。

 ところで、こんな記事がありました。
 記事の趣旨はともかく、たまたまタイミングよく今回のテーマと通ずるところがあるものだったので紹介です。
 ここでは、EFI(Expertenkommission Forschung und Innovation=研究・革新専門家委員会)という組織が登場します。

 EFIは、教育、研究、技術開発を中心に詳細な研究をし、毎年1度、結果を政府に報告する。つまり、政府のコンサルタントといった役割を果たしており、その権威と影響はかなり大きい。

 こういった組織を持つ機構により、たといどんなに崇高な理想を掲げた法律であろうときちんと現実を見据えた調査・研究をし、それを以て将来の制度設計に過去からの学びを反映させることができるわけです。

 翻って、日本はどうか。
 数十年も前の社会事情の全く異る時代に作られた規制が、既にそれが設定された理由さえ忘れ去られてしまっても続いている、なんてことはざらです。何かやったらやりっ放しとか、海外から制度を採り入れるにしてもそちらでどうなったか検証しないで感覚というか感情だけで押し通したりとか、そんなことが多すぎる気がしてならないんですけど。
 道理を説いても通じませんからね。

 役所が考えて役所が決めて役所が実行して役所が検証する(振りをする)なんてのが、まともに機能する筈がありません。ここでは役所を例に挙げましたが、他でも同じです。行ったことの調査、分析、研究といった検証が、日本では一体どれだけ機能しているのか。

 情報管理の甘さが国際的にも有名な日本で、成立が期待されていた通称特定秘密保護法。
 しかし、この法律の成立自体がそもそも今ここで述べたような過程を経ているし、その運用もあまりに検証機構が甘いし、そして特定秘密とされたものそのものの検証も、場合によっては不可能です。
 制度の成立も、運用も、そして対象も。
 やったらやりっ放しで進歩のない日本が、もっと学ばない国になってしまいそうです。

 元々が何でも丼勘定みたいな状況だったこの国では、まずその意識から醸成するために、かなり明確に検証機構を構築する必要があると思います。そして勿論、その結果をきちんと反映させることも。

 冒頭に挙げたSTAP細胞ですが、仮にあのグループのやり方でできるのであれば、今のまま押し通すのは勿体なすぎる。折角沢山の人の目で問題点があぶり出され、やり直す口実ができたというか体面も保たれますし。まあそうは言ってもダメージが大きいのは確かですが、別の人が出し直してくれてもいい。むしろその方がいいかも。
 まあ、まるっきりの捏造ということもあるかも知れませんが、それはそれで検証の成果だし。

 行いを顧ること。
 その重要性が、少しは認識されるといいな、と思います。
 今回は責めはしないと言ったマスメディアについても、立て続けに起きた二つの事件から少しは学ぶといいな、とも。

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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