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ポルノ: 『売淫令嬢 ~周芳院櫻子の罪穢~』感想

 久しぶりのエロ小説レビューは、アイルの同タイトルのエロゲ『売淫令嬢 ~周芳院櫻子の罪穢~』のノベライズ版です。
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(2013/08/09)
島津出水

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 これの原作、ちょっと気になってたんですよね。イベントCGとか見ると凄くいい感じだし、ストーリーも私好みっぽくて。ただ、どうしようかと思っている内に忘れてしまって(笑)。
 というわけで本屋でノベライズ版を見掛けたので買ってみました。
 で、まあこうやって感想を書いていると言うことは予想通り気に入ったということですね。

 見るからに凌辱系なんですが、どこがいいかというと、ヒロインの櫻子が最後まで堕ちないところです。

 いや、「堕ちる」とはどういう意味でしょうね。堕落したという意味で言えば堕ちました。しかし、人格の崩壊には至らず、理性をちゃんと保っています。
 いや、「理性」とは何でしょうね。常識的な見方、価値観も込みであれば、彼女はそれを捨て去ってしまいました。しかし、ちゃんと物事を考える能力という意味では、それは損なわれていません。

 こういう微妙というか絶妙のバランスを保って私の好みを突いた作品って、中々ないんですよね。私の大のお気に入り小説『華族調教』が似ていると言えましょうか。

 まずは、物語について。
 周芳院櫻子は、あるとき学園の寄宿舎から帰省してみると、何やら家の様子がおかしいことに気づきます。その理由は理事長から知らされることになりました。父の経営する会社に危機が迫っている、はっきり言えば絶望的だ、ということでした。
 名家である周芳院の令嬢である櫻子の政略結婚による救済の話もありましたが、父は彼女を愛するがために承諾しないというのです。

 そこで理事長から提示されたのは、思いもよらないことでした。
 なんとこの学園、人身売買オークションの場であり、そのための商品を作る場でもあったのです。つまり、学園の生徒を商品とする会員制高級売春クラブ、それが学園の裏の姿でした。
 彼女たちの多くは止むに止まれぬ事情を抱え、一応は本人の意思で春を鬻いでいるのです。

 ここで理事長は、巧妙な勧誘をします。一度だけの売春で愛する父の会社を救えるというのです。
 それは、櫻子がオークションに出品されるということそれ自体、クラブにとって多大な宣伝効果があるからなのです。そして、それが終われば避妊も処女膜再生の処置も施そう、と。

 で、結局櫻子は妊娠させられてしまい、売春を続けなければ妊娠を理由に退学、融資もなし、と脅迫されて言われるままとなるのです。

 さて、この辺りでもう一つ、私にとって絶妙な設定が見えてきています。櫻子が、意外と物わかりがいいということです。
 物わかりがいいといっても、単純に認めているわけではありません。自分のために苦労している父を愛するがため。
 何の抵抗もなく乗ってしまうようでは興醒めだし、かと言って完全に強圧的に陥れるというのもそれはそれで、本人はできる限りの抵抗はしたという諦めがついてしまう分、ある意味気が楽であるとも言えます。しかし、あくまで自分で判断するし、させる。これが最も精神的に重たい筈です。
 そういうわけで、顧客に対しても、反抗的にはなれません。苦悩の末、必ず従順な態度を取ることになります。

 でまた絶妙なのが、同じように止むに止まれぬ事情で同じような境遇に陥っている仲間の真由香が登場することです。傷を舐め合う相手、というか何というか。

 加えて、登場する凌辱者たちのやることが一々いいです(笑)。
 まずオークションに出すときがいい。櫻子は大取り、その日の最後の出品です。で、出番が来てみると、他の少女たちは裸だったのに、彼女だけは制服姿での登場なのです。
 勿論、自分で脱いでいくことになります。もしこのまま入札がなかったら、という危機感を煽られて。

 そして最初の客がまたいい。お持ち帰りせずに、その場で公開SEXをするのです。

 これで妊娠してしまい上記のようなことになるのですが、その後の顧客もいいですね。
 同じように公開プレイを申し出るのですが、今度は何だか妙に研究好きの男で、櫻子を分娩台に乗せ、まるで実験動物か器具のように、彼女を性的に追い上げるのです。何度も何度も。
 しかも、彼女を教材にして観衆に色々解説しながら(笑)。

 他にもアナルセックス好きがいたり、研究好きがもう一度登場して、電気刺激で強制的に快感を与えたと思ったらそのスイッチを本人に渡し、我慢できずに自らを責めるように差し向けたり、逆に普通のセックスをする男も現れたり。
 最後には、彼ら総出で責められ、ついには

(……感じたことをそのまま言葉にするのが、これほど心地良いなんて……)

という境地に至ることになります。

 ……と思ったらまだ先がありました。
 最早快楽の虜になった櫻子は、真由香の責められる姿に何やら感じるものがあったようです。
 真由香は、いつまで経っても責めに慣れられず、それが逆に嗜虐趣味の客には常に新鮮な商品だったのですが、なんと、櫻子は自身が真由香を激しく責め上げてみることにしたのです。
 ところがここで面白いのが、櫻子の快楽追求の貪欲さです。真由香を責めた後、櫻子はこう言いました。

「私も一度、真由香さんのように虐められたいんです……貴女が、今日のお客様や、私にされたように……きっと、得られるのは痛みだけではないと思うのです」
「お姉、様……?」

(……マゾヒズムの快楽も、きっと理解できるはず……叩かれ、傷つけられ、蹂躙されても、その苦痛の先にある快感を、私は知りたい……!)

「次のオークションでは、サディストのお客様限定で入札して頂けるよう、理事長先生にお願いしてみましょう。真由香さんが経験してきたようなつらい思いの中にも、心が震えるような快感はきっとあるはずです……」
「あ……あの……」

 何だか、このときの真由香の顔がとっても見てみたいです(笑)。

 という感じでおしまい……と思ったら、まだ先がありました(笑)。
 なんと、櫻子の父の会社の経営危機というのが、実は彼女を陥れるための父親による自作自演だったのでした。おまけに、最初の客は父自身。ということは、櫻子の子供は……。
 エンディングでは時が流れ、自分の息子について手を出し……ということに。

 なんか、久し振りにエロ小説を楽しんだような気がします。最近、今一つ「これは」と思えるのがなかったので。
 これは、原作ゲームもやってみたくなってきました。上に書いた真由香の顔、イベント絵あるかな?
 ただ、ちょっとアヘ顔があるのが気になると言えば気になる……。

tag : パラダイムノベルス 島津出水

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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