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ラノベ: 『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』12巻感想:雑談

 12巻感想もこれで締めくくりです。

俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)俺の妹がこんなに可愛いわけがない (12) (電撃文庫)
(2013/06/07)
伏見つかさ

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 最後は、読んでて思ったことなどで、ほとんどどうでもいい話をずらずらと書き連ねたりしてみます。多分意味はありません(笑)。

○ 予定
 そもそもこの週末、これ読むつもりはなかったんですよね。単なる思い込みで調べもせずに10日発売だと思っていたので。ところが土曜日の夕方、近所の本屋にふらっと出かけたら、新刊とか話題作のところにちょこんと平積みされていて。
 長いことかかっていた新作小説を、今週こそは書き上げようと思っていたんですが、また延びてしまいました(笑)。

○ 現実離れ
 なんだかこの12巻って、読んでてちょっと現実から乖離しているみたいな感じがしました。現実とは作中の現実のことですが。
 いつもみんなでわいわいやっている作品なのに、第一章のクリスマスデートはかなりの部分二人きりだし。回想ばっかりの章もあるし。
 それに、第一章の京介と桐乃の思い出語りを読んでると、長年連れ添った夫婦の対話みたいで、なんだか時間を超えてるみたいな感じでした。

○ 名詞
 実在の固有名詞がよく出てくる作品ですが、今回も千葉マツダとか出てきましたね。俺妹とコラボしてたところ。
 しかし、『あにしょっぷアキバ』という、こちらは多分架空?ですが、こういう風に書かれると、「あに」って「兄」みたいに見えて(笑)。

○ あやせ
 あやせとの甘い(?)日々。ぽろりもあったりしましたが、やっぱり彼女はヤンですねぇ(笑)。
 あやせの様子を表現するのに「虹彩の消えた瞳」ってのが出てきました。漫画やアニメでよくある描き方ですね。見方にもよりますが、これはやはり、瞳孔が開ききっている、ということでしょうか。
 ところで、好きな相手を見るときに瞳孔が開き気味になるといいますし、オーガスムのときにもそうなるといいます。で、見ている方もそういう様子に惹かれるという仕組みになっているとか。だからあやせも……。
 …………。
 やっぱり関係ない話ですね(笑)。

○ 桐乃が謎……だった
 以前、本作では桐乃が物凄く謎だと書いたことがありました。思っていることはわかる。京介が好きである、とか。しかし、では何を考えてどうしてこういう行動に結び付いたのか、それがわからない。
 その辺りは11巻で概ね氷解しました。つまり、麻奈実と「とっくの昔に一戦交えていた」というのが大きいでしょう。
 しかし、最後の話では、桐乃の気持ちを表すものがぞろぞろとどんどん出てきますね。言葉もありましたし、京介の写真、とか。父親のアルバムに京介の写真がなかった理由とか。そのせいで彼結構悩んでたのに(笑)。

 しかし、結局桐乃と麻奈実では、気持ちが大きく違っていたんですね。桐乃は、結局のところ京介の本質であったあの熱血な部分も大好きだった。麻奈実はそれで京介が傷付くのが心配でやめさせたかった。
 最終的には、その違いが結果を決めたのかも。
 ただ、麻奈実との決戦が結構あっさりと(激しかったですけど(笑))決着したのが、何だか拍子抜け、みたいな?

○ 読んでいて思い出した他の作品たち
 それこそあまり関係ない話ですが、所々で他の作品を連想したりしました。
 例えば、12巻の2つめの感想で引用したあとがき部分。

 本作はこれで最終巻で、皆さんとはお別れになってしまいますが、どうか桐乃たちのことを、もうほんの少しだけ、覚えていてください。
 そして、何年かあとで、ふと、あの頃あんなやつらがいたな、と思い出してくれたなら、いま何やってるのかな、と想像してくれたなら。
 桐乃たちは、これからもずっと、人生相談をしたりされたり、千葉やアキバの街を歩いたり……そんな騒々しい日々を元気に生きているんじゃないかな、なんて思います。

p377

 これで思い出したのが、氷室冴子著、『シンデレラ ミステリー』のラストのクライマックスシーン。
シンデレラ ミステリー (集英社文庫―コバルト・シリーズ)シンデレラ ミステリー (集英社文庫―コバルト・シリーズ)
(1984/03)
氷室 冴子

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「じゃあ、そのクッキーを食べる瞬間にね、ほんの少しだけ、あたい達を思い出して。あんたの未来が幸福に輝くよう、祈りながら消えて行った旧い友達のことを、その時だけ、思い出して。そしたら、その後は忘れてしまっていいから」
「忘れないわよ、絶対に忘れないわよ、あたし、記憶力はいいんだから!」
「それでもね、リネ。あんたは忘れるわ。それで、いいのよ」

p280


 続いて、同じく氷室冴子、『さようならアルルカン』。どこで思い出したかというと、ここ。

 曇り空に負けない街の光が、地上で輝いている。
 そこに──真白い雪がふわふわと舞い落ちていく。
「………………すごい。きれい」
「そか。そりゃあ……よかったぜ」
 人ってのは、感動すると言葉少なになるんだな。
 俺たちはそうやってしばらく、白く染まっていく街並みを眺めていた。

p70


さようならアルルカン (集英社文庫―コバルトシリーズ 52B)さようならアルルカン (集英社文庫―コバルトシリーズ 52B)
(1979/12/10)
氷室 冴子

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 私はおどおどしながら、みんなのあとを追うべきか、その場にとどまるべきか迷っていた。彼女は残った私を見て、一歩近づいた。
「あんたは、向こうへ行かないの?」
「あの……」
「本当にきれいよね、感動しちゃうわ、私涙が出てきたわ……だってさ」
 彼女は薄ら笑いを浮かべながら、茶化すようにつぶやいた。私はうつむいた。
「あの……あたし……あたし、きれいだと思うのよ……」
 どもりどもりそういうのがやっとだった。
 彼女は、すっと私の横にきて、手すりにもたれた。私のいったことなど、聞こえてないかのようだった。じっと、湖の底をみつめていた。見えないものを見ようとするような、何かにそっとさぐり入り、すべり込むような、鋭さと優しさのまざった視線は、長いこと湖から離れなかった。
 やがて身をそらし、背筋を伸ばして私を見た。その表情はすべてに勝っていた。

p16


 最後に、結末から連想したもの。こちらはアニメで、『ストロベリー・パニック』。
 以前書いた感想から文章部分だけ引用します。

 最後は、まあ平たく言うと渚砂と静馬がくっついてハッピーエンド!という〆なんですが。

 表面的に見るとそうなんですけど、この物語には色んな側面があります。
 例えば、上で紹介したときの渚は、第一話でまだミアトルの制服が出来ていないときの姿です。ミニスカセーラー服で、元気さの演出もばっちり。
 それが、最終回ではこんな風に一途に想う、すがりつくような表情さえ見せるようになります。

 元気っ子から、しっとりした雰囲気の少女へ。渚砂は、外部からの異分子が変革を為し遂げたというよりも、どっぷりとこっちの世界にはまり込んでしまった。もう抜け出せない。
 そして、玉青とともに築き上げてきた関係、更には未来まで全部、間もなく卒業して去ってしまう静馬に捧げ、ぶち壊されてしまう。ある意味、究極のバッドエンドとも言えます。
 そう言えば、DVDのパッケージイラストも、一巻目と最後で随分渚砂の様子が違います。

 渚砂の積極性が違うのがよく表現されている気がします。

 そしてそして、『卒業』のように静馬に渚砂を奪われてしまった形になる玉青ですが。

 こんな表情を見せながらも、戸惑う渚砂に「いってらっしゃい」と声をかけて、静馬のもとへ送り出してしまうのでした。ではそれは諦めて譲ったのかというと、最終回の更に最後は、玉青の「お帰りなさい」という言葉で締めくくられます。玉青は、渚砂をちょっと貸してあげただけ、とも言えるわけです。恋する乙女は強い(笑)?

 なんだか、桐乃を静馬、麻奈実を玉青に当てはめてみてしまいました(笑)。卒業後、そしてずっと後、はたしてどうなるのか?

○ 回想
 最終巻を読むに当たって、あるいは読んだ後で、まあこれまでの全部とは行かなくても、一巻という物語の始まりくらいはさらってみようかと思ったのですが、ちょっと探すのがめんどうで結局やめてしまいました。捨てていることはないと思うのでどこかにある筈なんですが。
 一巻を買った頃とは随分私的な環境が変わっているので、本もやはりややこしいところに行ってしまっているんですよね。
 そう考えると、結構長いこと付き合ってきたんだな、とか感じてしまいました。

○ アニメ
 あとがきによると、アニメ二期は全16話ですが、テレビでは13話までしかやらないとか。で、(2話と)13話の脚本は原作者自身だとのこと。
 続きは世界同時公開だそうですけど、つまりはネット配信?
 そりゃネット繋ってれば世界中からアクセスできるでしょうが……(笑)。

関連項目:

tag : 電撃文庫 伏見つかさ

コメント

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No title

 確かにアニメ誌を見ると1クールで終わりのようです。
 2クールやると勝手に思ってたのでちょっとショックです。
 
 そういえば、この二期のためにBS11で一期を再放送したとき
テレビでは放送されなかった話を放送したんですが「オナニー」と言った
セリフが謎のノイズによって消されてました。

 何かそんなやばいセリフでもあるんでしょうか。
 

Re: No title

> 何かそんなやばいセリフでもあるんでしょうか。
というかまあ、話そのものが「気持ち悪い」からじゃないでしょうか。アニメでは原作のラストまでやるとのことでしたので。
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水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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