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独り言: ムチだらけニッポン:アベノミクス的インフレターゲティングについて

 アメとムチって言葉がありますが、日本には、取り敢えず厳しくすれば何とかなろう、という短絡的且つ近視眼的な考え方が多く見られる気がします。例えば……
  • 借金で困っちゃう人が多い
    → なら借りられなくしちゃえ!
  • ヤクザが蔓延して大変
    → 市民がヤクザ排除しなさい。あ、でも睨まれても助けられないからネ。
  • CDが売れないよ〜
    → 根拠は特にないけど、ネット規制すればいんじゃね?
てな感じ?

 インフレターゲティングも、まあインフレで色々な効果がありましょうが、値段が上がると思わせて追い立てれば上がる前に買うだろ、ということですよね。あと、企業が溜め込んでるおカネも、インフレになれば価値が下がるから動き出すだろう、とか。
 まあそれ以前に、そもそも物価が上がらない状態はそもそもデフレであるから是正しなければ、という考え方もありますが。
 でも、前者については最近似たような例がありましたよね。値段の話とちょっと違いますが、買いにくくするという意味で同じと言える、中国によるレアアース輸出規制。結局、日本は買うのやめちゃった。
 また後者について、これは後述。

 つまり、「ない袖は振れない」ってやつで、値段が上がりそうなら、買わないでなんとかする手段を考える方向に走る可能性が高い。
 要は、一番重要なデフレを見逃している。つまり、労働力のデフレ、賃金下落です。
 え? デフレの定義にそんなの含まれてない?
 政策の効果よりも言葉遊びの方が重要なんですかね(笑)。

 インフレにする → 需要が増える → 企業業績改善 → 賃金に反映 → 需要が増える、というループを期待しているんでしょうけど、最初の一歩で躓いたらその先があるわけないし。
 で、さっきの話ですが、今や貯蓄の主体となっている企業がインフレで価値が下がってしまう現金をどうにかする、そこで従業員の賃金にするということがもし仮にあればいいんですが、そんなわきゃない。日本は人しか資源がない、だから人材立国で行くんだ、などという経営者がもしいたら話は別ですが、その仮定が成立しないことは既に証明されています。

 そう言えばちょっと前に読んだ、経済関係で非常に有名な人の本がとても参考になりました。色んなデータを示してくれて、説得力がありました。
 でもだからこそ、デフレはまあ賃金が下がるけどそれ以上に物価が下がるからいいことだろ、と言ったときに、なぜかそこのところだけデータを示していないことがやけに目につきましたっけ。実際のデータはその逆だから出すわけにいかなかったんでしょうね。

 閑話休題。
 結局、インフレターゲティングの最初の一歩で躓く懸念をしてしまうのは、上記を繰り返すと、一番肝心なデフレ、つまり労働力のデフレを無視しているから。
 なんで今日インタゲの話をしているかというと、日銀とのお約束が成立したようだからなんですが、そもそも日本の現状で対策を日銀にやらせようとしているというのが、この問題解決に「一番肝心なデフレ」を無視している証拠ですね。これは多分日銀にはムリ。そして企業にも多分ムリ。
 スタグフレーションを心配する声がありますが、まさにその通りになりそうな悪寒(死語的表現か?)。

 もう繰り返すのもアレかも知れませんが、ストーリーが見えないというのは順序だてた説明がないということで、論拠すら怪しいってことなんですよねー。
 さて、どうなることやら。

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水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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