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独り言: 行く年2013&来る年2014

 来年はもしかするとちょっと個人的な環境に変化があるかもないかも、とかいうことを大晦日のこういう時間に書いても果たして鬼は笑うのか。

 とかいう雲を掴むような話はおいといて、今年を振り返ってみます。これからの抱負なんてのは正月に書くことですし。……などと言っても、そんなのやったことありませんね(笑)。

 数えたわけではありませんが、今年の当ブログでは、ラノベや漫画の感想を昨年以前ほどは書いてないかと思います。
 理由として、一つはアニメ化された作品の原作を当る、という読み方が多かったことが挙げられるかも知れません。そういうのは当然ながら新作でないし、続けて読むので区切りどころが、というのもあるし。まあ裏を返せば、新作の開拓にあまり踏み込まなかったとも言えますか。
 その手では、例えば『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる』『変態王子と笑わない猫。』『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』『機巧少女は傷つかない』、あとは『ロウきゅーぶ!』も、これはアニメ化がどうこうというよりも何となく。

 もう一つは、と別のことのように書きますが、こちらが前者の理由になっているのかも。つまり、今年はそもそも、そういうポップカルチャー系よりもIT、というかパソコンいじりに費やした時間が多かったかな、と思うのです。まあそれらに関してはこちらではあまり書きませんでしたが。
 そうなった理由としては、自宅のネット接続で契約しているプロバイダがいつの間にかIPv6対応していたことが挙げられましょうか。それで色々自宅の環境も設定し、ついでに色々(ネット以外も)いじり始め、更についでにちょっと新しい技術にも手を出してみようかという気になって色々本を買って読んでみたり。
 そんな感じで作ったスクリプトの一部はここで紹介したりもしましたが、あれもその後かなり改良しているので古くなってしまっています。

 IPv6と言えば、自宅のマシンで使っているUnboundであるときエラーが出てあれっと思ったら、なんと、IPv6アドレスがたまに変わるんですねうちのプロバイダ。
 仕方がないので、インタフェースにユニークローカル(fc00::/7)のアドレスを設定して、
ip6tables -t nat -A POSTROUTING -o eth1 -s fd00:0:0:1::3 -j MASQUERADE
とかやりました。サブネットIDの1とインタフェースIDの3は、v4のアドレスに合わせただけで特に意味はありません。ユニークローカルなのにグローバルIDはこんな手抜き設定をしていますが、まあどうせ個人宅なのでいいでしょう。
 ちなみにユニークローカルはfc00::/7ですが、先頭から8ビット目(Lビット)が0ってのは将来定義なので、現状では事実上fd00::/8でしょう。またこの設定、カーネルやiptablesが古いとできませんけど。
 更に、このアドレスのまま外に何かパケット送ったりしないようにルータとか設定しないといけません。

 いやいきなり技術的な細かい話が出てしまいましたね。何かもっとうまい手があるかも知れませんけど、とりあえず動いているのでいいとしましょう(動いているのが正しいとも限りませんが(笑))。

 さて話を戻すと、今年は結構アニソンのCDを沢山買いました。これは、アニメ『ラブライブ!』が押し上げたってのがあります。アニメが始まった時点ですでに沢山のCDが出ていましたし。
 実際にアニメシリーズ中で流れた曲はそう多くないんですが、私の場合はそれが逆に良かったのかもしれません。あまり沢山あると、その曲の評価ができない内に次がどんどん来てしまいますから。
 ハイレゾ配信が始まったということもありましたが、これはわたし的にはパス。だって歌詞付いてないし。
 でも逆に言えば、歌詞のないのはいいかも。これまでもそういうのは結構買いました。また最近、エヴァ(TVシリーズ)のサントラも配信されましたし。というわけで、「THANATOS」とか懐かしいのを聞いています。

 そして、当ブログとしては、エロにも触れないといけませんね(笑)。
 実際に紹介した数も減っていますが、傾向も最近かなり変わってきています。と言っても、ブログ開設当初と比べてという意味ですが。
 何かというと、まずは凌辱系が多い。そしてもうひとつ、男が出てこないのも多い。百合ものとか。所謂誘惑系みたいなのは、紹介していないだけでなくそもそも読みませんけど、何だか最近出版は多いような気がします。まあ実際に数えたわけではないので、錯覚かも知れませんが。

 ここでいきなり方向転換して真面目な話ですが。アベノミクスとか。
 いやー、これが政治か、というのが印象です。つまり、一般の消費者の収入が上がらなければ何をしても意味がないと私は思うんですが、その点については(広義の)政府としては特に何もしていません。例えば所得税を減らすみたいな。
 代りに何をしたかというと、企業に「お願い」したわけですが、所詮自民なんてそんなもんかと思ったら、いきなり企業にパスをまわすという行動に出たと言えるわけで。
 実際に法人税をどうするかはともかく、少なくとも世論的には「企業のターン」という感じになりました。
 これでうまく行けば法人税減税とかの政策の成功、失敗すれば企業のせい、という感じに持っていくことが可能になります。

 上で「これが政治か」と書いたのは、立法とか行政とかという意味ではなく、「政治的」手法という意味です。経済はダメでも政治的な手腕はアレですねぇ。靖国参拝にしても、世論を作り出した功労者は韓国だというのに、漁夫の利で「座りしままに食う」辺りとか。
 しかし、今の状況でいきなり日本が独立することは、果たして可能なのか。ちょっと荒療治過ぎるのでは?とも思いますが、さて。

 ともあれ経済に関しては、実際にはモノ(輸出)ではなくカネが流出しているだけのようにしか見えないのですが、さて来年はどうなりますかね。

 と、何だかまとまりのない話になりましたが考えてみるといつものことだし、こんなもんでしょう。
 来年のことはまあなるようになるということで、いつものようにうやむやの内に締めくくります。

 それではまた。

アニメ: 2013秋アニメ感想 (13)

 今週もまたずれ込んでしまいました。日付け的には二日もですね。まあ、別に日曜に拘る必要があるわけでもないですけど。
 アニメの感想は、今年はこれで最後になると思います。大晦日に
saoee_cm1.png
「みなさんは、
どうやってお兄ちゃんと
知り合ったんですか?」
saoee_cm2.png
saoee_cm3.png
ソードアート・オンラインExtra Edition』なるものが放映されるようですが、それを見て即日感想ってのも無理でしょうし。
 ……CMから抜き出した絵が妙に偏っているような気もしますが、まあ別にどうでもいいでしょう(笑)。

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tag : アニメ

マンガ: 『いもちょ。6』/『彼女達の最終定理』感想

 最近読んだ漫画のうち二冊の感想です。
最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。 6 D4シリーズ ラバーストラップコレクション3種セット付き限定版 (ドラゴンコミックスエイジ)最近、妹のようすがちょっとおかしいんだが。 6 D4シリーズ ラバーストラップコレクション3種セット付き限定版 (ドラゴンコミックスエイジ)
(2013/12/21)
松沢 まり

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 本屋であまり見掛けないなと思ったら、限定版は発売が早いんですね。
 さて、今度アニメになるらしい本作ですが、6巻になって、かなり美月の気持ちが動いてきています。というか、それに従って動くようになってきています。
 これは多分、ユキ姉こと雪那のあの発言が、薮蛇的に効いているのではないかと。つまり、美月と日和のことに気づいている雪那が、こんなことを言ったからです。

「もし良ければ 日和ちゃん 代わりに私に憑依しない?」
「私ならさ 夕くんとどうにかなっても 構わないし」

 これは、もしかすると探りを入れただけのつもりだったかも知れません。しかしそのことは、観察者効果にも似た影響を与えてしまったのではないでしょうか。危機感のような形になって。

 更に、この6巻にはもう一つ、重要な情報があります。雪那が夕哉に、小さい頃に夕哉に懐いてくる女の子がいたことを思い出させようとするのですが、その時、彼の脳裏に浮かんだのは……

「うん… 思い当たるチビが 二人いたような…」

 で、その一人が黒髪ストレートなんですけど(笑)。

 ここで続いてもう一冊。
彼女達の最終定理彼女達の最終定理
(2013/12/20)
大月悠祐子

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 以前この人の別の作品の感想を書いたりしましたけど。
 本作は、単独でエントリ起したら多分『艶漫画』カテゴリにしたんじゃないかな。これは一般の用語で言えば要するにエロマンガですが。
 いや、一般レーティングなんですけどね。でも、エロ成分の方が印象に残ったもので(笑)。で、カテゴリは印象で決めてるもので。

 どうしてエロの方がなのかというと……多分、何だか物語そのものの方がどうにも、これはこういう話!というのが自分の中で確立しないもので。キャラも、キャラの関係性も、ストーリーも、何だか今一つ掴みきれない。
 確かに、どのキャラも何かを隠していたり二面性があったり、そんなところはあります。でも、それを勘案しても、あれ?と思うようなことがあって。

 ではこれはどんな話かというと、主人公は灰沢ミツ。彼が、同じクラスの黒羽あげはと、あと担任の美人教師の白峰先生の二人とエロい関係になるというものです。
 そして、ミツの家庭(特に義母)のせいなのか、この三人の関係はかなり淫靡なものになります。

 ちなみに、三人の名前を並べると白と黒と灰ですね。

 作者さんのコメントによると、「はじめ、女教師を描く気はみじんも無かった」そうです。担当の人に言われて登場させたそうで。なんとなく掴みづらいのはもしかしてもしかするとそのためかな、とかも思ったりしますが、かと言ってここから白峰先生を今更除いても成立しませんし。

 さて、印象に残ったところ、つまり印象に残ったエロについて触れることにしましょう。
 ミツとあげはの関係の中で、こんなシーンがありました。あげはがミツに、一人でしてるところを見せてほしいと言ったところ……。

「………いいぜ でもその前に」「お前のやってるとこ 見せろ」
「……っ え」「わ…っ私………じぶんで…とか しっ……したこと…ない……し」

「じゃあオレが 今ここで 教えてやるよ」

 ここで時間が飛んで、終わったあとが描かれます。

「………どう? 自分でしてみた感想は」
「あ…… あんなに…………こ…声出して………」「は…恥ずかしい…………」
「うん すっげぇ 可愛かった」
「わ……忘れてほしい……」

 ど、どうしてそこ飛ばす!と思ったのですが、実はずっと後に思わぬ形で描かれます。

 実は白峰先生が校内のあちこちを盗撮していて、あるときあげはが、自分のそのときを撮影した動画を見てしまうのです。
 これは、二重の意味で羞恥プレイですね(笑)!

 とまあ、実は本作のエロは全体的にそういうところがあるんですけど。そこが気に入った理由かも。
 というか、上記のような理屈は実は関係なくて、そのエロが好きすぎて話が頭に入らなかった、とかかも(笑)?

tag : ドラゴンコミックスエイジ 松沢まり 白泉社 大月悠祐子

ポルノ: 『凌辱レオタード ~淫獄に堕ちた女子高生~』感想

 昨日、「明日レビュー公開予定」と書いたのがこれでした。

凌辱レオタード ~淫獄に堕ちた女子高生~凌辱レオタード ~淫獄に堕ちた女子高生~

著者:斐芝嘉和(作) / クマトラ(画)
レーベル:キルタイムコミュニケーション(Official)/リアルドリーム文庫

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tag : リアルドリーム文庫 斐芝嘉和

ラノベ: 『なれる!SE11 絶対?管理職宣言』感想

 七隈さんて誰?
なれる!SE (11) 絶対?管理職宣言 (電撃文庫)なれる!SE (11) 絶対?管理職宣言 (電撃文庫)
(2013/12/10)
夏海公司

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 という11巻最大の謎はとりあえず後回しにして、もう一つこちらは恒例の、「これのどこが『なれる!SE』ですか?」という疑問というか突っ込みをしておきます。今回も有効です。

 それにしてもこれ、金曜の帰りに読み始めたのは失敗でした。途中で疲れ果ててしまって……。結局週末以降は他の本を読んだり(うち一冊は明日レビュー公開予定)その他してました。
 まあ、このシリーズはどれも、途中で難関がある構成になっていますけどね。大変だったけど、レイヤー2(つまり第二章)を乗り越えれば後は急転回(いい方に)ですから。そういう意味では、7巻と比べればずっといいです。

 では今回工兵は何をしたのかというと、なんと、スルガシステムがまさかの企業買収!です。零細ですけど。で、工兵が部長代理としてマネジメントのお手伝いをする……予定が肝心の藤崎さんが例によって出張で、結局事実上工兵が責任者になってしまいました。
 その買収されグループとなったデジタル・ヴィレッジ社、通称DV社ですが、何やらみんな、何というのがいいのか、覇気がないというか……あまりに何でもやらされてそもそも何をやっているのかよくわからない。

 いや、彼ら別にやる気がないわけじゃない。それに、いましたいましたよ例によって銀髪美少女が。
 まあ彼女も大学出てる社会人なんで少女と言っていいのかという問題はあるかも知れませんが、昨今ではいくつになっても女子でいいらしいので(笑)。

 とそんな話はおいといて。
 どうにも掴み所がないのは結局、DV社は実際のところ、すでに企業として成立していないようなものなんですよね。業務はどうやっても赤字になることになっている。みんながいくら頑張っても。
 それで、工兵もいろいろ考えて案を練って、彼らに伝えようとするのですが、

「思い通りにならない会社ならいっそ潰しちまえっていうのか」

と誤解され、信頼関係は崩壊。

 というのがレイヤー2までの流れですが、ここで工兵が、とあるIT関連の見本市に行ったときに件の銀髪美少女とばったり出会うところで、話が大きく方向転換します。
 彼女、エリザベート・ラピス・アカサカ(リシー)は、DV社の中でも一番工兵と話が通りやすい人物です。
 ただ、真面目なんですがだからなのかちょっと取っつきにくく、頑ななところもある。

 本当に全くどうでもいい話ですが、銀髪美少女のラピスって、あのラピスを思い出しますねぇ。

 とまあそんな彼女が、このイベントで出会ったもう一人が、彼女の兄のクラウス・アカサカ。ちなみに二人はハーフで国籍は日本、殆んど日本で育っています。

 まあある意味この絵に描いたような悪役のお陰とも言えますが、工兵とリシーはDV社の状況についてやっと話し合う機会を得ることができました。
 でここが問題なんですが、……ややこしいんですよね(笑)。技術の話じゃなくなるんで、私の事情でわかりづらい。
 まあ結局、クラウスが個人的に抱える問題を除いて表現すれば、つまり現状を言ってみれば、オーストリアの企業であるオストベルク・テレコム(OBT)の日本支社にいたクラウスがメンバーを引っこ抜いて独立、しかし設立されたDV社も結局、協力していたパッケージメーカーのアルテリカから転売されました。
 これでどういう状況になったかというと、アルテリカとDV社の案件は二つで一つ、つまりパッケージを売って各種のサポートをただ同然でやっていたのですが、アルテリカが売る人、DV社が面倒見る人で、切り離してしまうと後者には収益がないのです。

 このスキームというか策謀というか、それを知った工兵、激怒(笑)。
 まあそれ以前に、イベントで出会ったクラウスのリシーに対する言動でかなり頭に血がのぼっていましたが。
 で、状況を知って絶望したリシーに工兵が何を言ったかというと……。

「一つ大事なことを忘れていませんか」
 強い口調で告げる。
「僕はリシーさんにとって何です?」
「何……」
「上司でしょう。たとえ代理でも、名目だけのものであるにしろ」
 白い面が電流でも流されたように揺れる。
「であれば業務上困ったことがあれば真っ先に相談してしかるべきです。さぁ、話してください。一体リシーさんはどうしたいんですか? 僕にどうしてほしいんですか」
「私は……」
 かすれた声音。
 たっぷり十数秒沈黙した後、彼女は歯ぎしりした。
「助けて……ください」
 感情があふれでる。あたかも堰が切れるかのごとく生の声がほとばしり出た。
「DVを、みんなの居場所をなくさないでください」
 その言葉が──聞きたかった。

 ……うん、なんだかもうこれ、ドラマの中の非実在上司みたいですね。
 あれ? 元々非実在だった。

 ちなみにどうでもいい話ですが、このとき工兵はしっかりとリシーの手を握っていたりするわけですが(笑)。

 そんなこんなであとはもう急転直下。というか一気呵成というか。工兵の行動力の凄まじさは、何だかいつもにも増して驚異的です。あの貝塚さんにまでアプローチをかけていますし。
 これは、今回の工兵かなり燃えていますね。義憤に、とでもいいますか。

 というわけで、契約や何かを精査した末に辿り着いたのが、凶悪なブラフ。時間もなかったですし。DV社のメンバーへの説明も、気迫が籠っています。

「でも無理だろ! 明日までに改善のプランを出すとか」
「いいえ、できます」
 強い口調で言い切るとヤナガワは絶句した。周囲の人々もぽかんと口をあけている。
「で、できる……?」
「はい、ただこのプランは皆さんの協力が不可欠です。お膳立ては整えられますが実際に手を動かすのはDV社です。だからこそうかがいたいんです。皆さんにこの会社で頑張る気持ちがあるか、僕らと一緒に戦う覚悟があるか」

 勿論それは問題なし。まあ、リシーがそこで賛同の意を示すのは必然だったと言えます。

 そして工兵は立華と、アルテリカの製品のデモを見せてもらいたいと、素姓は隠してですが正式に申し込み、つまり正々堂々と乗り込み……いや、変装とかしていたからこの表現はおかしいかな(笑)。
 で、クラウスに会ったところで正体を明かし直談判をします。いや、工兵はこう言いました。

「ご心配なく。ちょっと報告に来ただけですよ。用がすめばすぐに帰ります」

 ただ、工兵はこのことを後でもう一度言います。

「言ったでしょう。僕は報告に来たんです。交渉じゃありません。あなたに求めることなんて何もないですよ」

 この間に一体何を言ったのか。
 DV社を精算し、つまり既存の契約は解約し、既存顧客のサポートについてはスルガシステムが巻き取り、更にはアルテリカから導入していた人事パッケージをスルガの協業ベンダーのものに乗り換えてもらう、という内容でした。
 もちろんそれはアルテリカの競合のもので、その辺りの事情には貝塚さんから仕入れたものもあったりします。工兵、恐るべし(笑)。

 まあ、本当にDV社を精算するつもりがあるわけもなく、最終的には譲歩、したように相手には思わせながら結局は目論見通りに事を進めた工兵。
 上記の言葉は、もう一度繰り返されます。

「勘違いするなよ、これは交渉じゃない。ただの通告だ」


 ……入社一年目のタフネゴシエイター(笑)。

 いやまったく凄いんですが、そう印象づけるシーンがもう一つあります。それは、後の立華との会話です。

「でも、まぁ」
 口調が和らいだ。鳶色の瞳が優しく微笑む。
「悪くなかったわよこの一年、楽しかった」
「……え」
「機械を自在に動かすのも面白いけど、色んな人と協力して仕事をやりとげるのもいいものよね。だから今回のDV社マネージメントも私そんなに抵抗なかったわよ。一年前なら絶対サボタージュしてたところだけど」
「………」
「ねぇ桜坂」

 工兵のしてきたことに気が気じゃなかったと言いつつも、立華はこういう感想を述べています。実際のところ、クラウスとの対面よりもこちらの方が工兵の成長具合いを実感できる気もします。

 しかし、ここで立華が続けて何を言おうとしたのかは、わかりません。
 何故なら、ここでどうやら立華の知り合いらしい人物が現れたからです。

 その女子高生は、驚いたように立華を見て、こう尋ねました。

「七隈さん?」


おまけ:
 リシーは、工兵にOBTの話をするとき「桜坂さんは外資で働かれたことあります?」と訊きました。
 これ、どう考えても工兵がまだ新卒一年目とは思っていませんよね(笑)。

おまけ2:

『私梢。今、あなたの後ろにいるの』
 ぎゃああああああ!?
 高速で振り向くも背後に人影はなかった。

 工兵君、下手に振り向いてはいけないんでは?

tag : 電撃文庫 夏海公司

アニメ: 2013秋アニメ感想 (12)

 今……じゃなく先週のアニメ感想です。昨日はちょっと別のことをやっていたので。
 別に深い意味があるわけではなく、単に何だか長くなったので、続きは続きで。

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tag : アニメ

創作観: 「女大河」の不調について語る

 こんな記事がありました。

低迷する“女大河”…「花燃ゆ」井上真央は花開くか? 綾瀬「桜」は苦戦…:イザ!
2013.12.18 20:58

 15日に最終回を迎えた女優、綾瀬はるか(28)主演のNHK大河ドラマ「八重の桜」。この日の平均視聴率は16・6%(ビデオリサーチ調べ、関東地区、以下同)と20%を下回り、全50話の期間平均は14・6%となった。初回は21・4%と好調だったが、その後は10%台前半を推移する苦しい展開が続き、結局、初回の視聴率を超えることがないまま終わった。

 記事では、結局「「主人公・八重の知名度が低いのでは?」との声が多く不安視されていたが、結果的にその通りとなった」などと書いてあります。また、

上野樹里(27)主演「江~姫たちの戦国~」(2011年)が、全46話の平均視聴率17・7%とまさかの苦戦。続く松山ケンイチ(28)主演の「平清盛」(12年)は、あえて平安時代に挑んだが、大河ドラマ歴代最低視聴率を更新するなど、不名誉な結果ばかりが目立ってしまった。

ともあります。
 女優の人気がどうこう言っていますが、さて、そんな問題でしょうか。

 このうち、『平清盛』については、初回、つまり正月からで巫女さんだか何だかが大量の矢を射掛けられハリネズミになったのを見てもう殆んど見なくなったので、触れません。だって、他に印象に残っているのは、「あの時代は大気汚染が酷かったんだなぁ」くらいですし。
 というわけで『八重の桜』と『江』を取りあげ、どこが問題だったのかについての意見を書いてみます。

 で、いきなり結論を書くと、脚本がダメだったんだろう、ということです。更に言うと、主人公がダメ。
 これは、ストーリーがどうこうという話ではないし、まして歴史上のその人物がダメという意味では全くありません。あくまで物語の主人公の問題なのですが、この二作ではそのダメさが大きく違います。

 まずは放送順と言うことで『江』から。
 主人公の江は三姉妹の末姫でした。
 三人ともかなり数奇な運命を辿りましたが、上の二人はとても立派な人物ではあってもやはりあの時代の女性の道を歩んでいます。対する江はかなり奔放な存在で、武将たちに伍する活躍をする、というのを描きたかったのでしょう。
 しかし、実際にはまるでダメだった。
 どういうところが問題だったかというと、結局、江が凄かったのではなく単に周りの武将たちが低俗に描かれていて、それで江が活躍するというチート。たまに彼女が威厳めいたものを見せることがあると思えば、それは、信長という虎の威を借りただけのこと。

 戦国の世で戦に反対したのも、「戦はいやじゃ」というだけで結局は何もできない。さすがに、そう発言したことが素晴らしかったなどという話ではないでしょう。
 せめて、まあ史実は史実として、もっと酷いことになる筈だったのを江が動いてあの程度の戦に収めた、などとしてくれればまだよかった。どうせドラマなのだし、記録に残っていないところでどういう脚色をしてもいいでしょうから。

 結局、主人公が凄い、という風に見せかける仕掛けがバレバレで、白けてしまった。
 そんなところが不調の理由だったのではないか、と私は思います。

 対する『八重の桜』。
 こちらは、主人公の人物は悪くなかった。では、それなのに何故主人公のせいなのかというと、つまり、これは江とは逆で、八重はずーっとストーリーの中心に近づけなかったわけです。
 薩長などと会津が戦っていたときにはずっとその中心からはずれたところにいた。会津が城まで攻められて実際に戦場に立つことになっても、それは何かを決める戦ではなく、何かが決まってしまってからの戦でした。

 そのような世が終わり、京都を舞台にして明治の新しい国造りに物語が進んでも、やはり中心で動いていたのは彼女ではありませんでした。
 夫の新島襄の支えになってはいても、彼の口からそのことを語らせる必要があるくらいに。

 結局これらの作品の敗因は、主人公そのものがダメだったり(『江』)、主人公が活躍できなかったり(『八重の桜』)したことだったのではないかと思います。『八重の桜』など、あの時代を会津視点で描くことはそう多くないので、物語としてはとても良い題材だったのではないかと思うのですが。

 では、どうすれば良かったのか。

 『江』の方は、まあつまり、武将をディスって主人公の箔付けにするなどといういかさまでなく、本当に凄い武将たちを描いてそれと渡り合えば良かった。
 以前、『鬼哭街』というゲームの感想を書きましたが、『江』も、武将たちを涛羅や豪軍のようにちゃんと描いて、その上で江が瑞麗のようにすべてをかっさらう話になっていたら、面白かったかも知れません。
 勿論、あんなダークな話にしろと言っているわけではありませんが(笑)。

 『八重の桜』の方は、八重にはすいませんが、明らかに面白くなったであろうやり方を私はずっと思い描いていました。
 それは、彼女の兄の山本覚馬を主人公に据えることです。

 覚馬であればずっと舞台の中心付近に居続けることができましたし、途中で失明するという(本人には悪いですが)ドラマ性もありますし、後半はそのハンデをものともしない勢いで日本を動かしてきました。
 冒頭で引用した記事で知名度の話が出てきましたが、覚馬もそう誰でも知っているような人物とは言えないでしょう。しかし、舞台(幕末から明治)と視点(会津から見た歴史)をそのままにして、主人公を山本覚馬にするだけで、あのドラマはまるで違う成績を残せたのではないかと私は思います。そして、知らない人には、会津側にこんなに凄い人がいたのかという驚きを残したでしょう。
 私も「知らない人」でしたし、まさにそういう感想を懐いていました。
 そういう意味では、上記記事中にある「被災地へのエールと合わせて、「これまでとは違う視点から動乱の時代を描く、というもくろみ」をそのまま達成できた可能性さえあるかと思います。

 思えば、先日「『半沢直樹』と『メイドインジャパン』」というエントリでNHKのドラマ『メイドインジャパン』について触れましたっけ。
 途中までの展開で期待された日中の企業の打打発止は単なる私怨とホームドラマになってしまいました。
 見てませんけど多分『太陽の罠』も同じことになっている、つまり設定を知ったときに私が興味を持ったパテントトロールのことなど、単なる舞台装置の一つになってしまっているのではないかと想像したりするのですが。

 このようなドラマの大山鳴動して鼠一匹的なところと、大河ドラマの不調。
 何やら似た臭いを感じますね。

ラノベ: 『エロマンガ先生 妹と開かずの間』感想

 先頃完結した通称『俺妹』のコンビが、またまた妹もので新作を発表です。
エロマンガ先生 妹と開かずの間 (電撃文庫)エロマンガ先生 妹と開かずの間 (電撃文庫)
(2013/12/10)
伏見 つかさ

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 主人公の和泉正宗は、「和泉マサムネ」のペンネームでラノベ作家をしている高校生です。
 彼には偽妹……じゃなく義妹がいるのですが、その狭霧がなんと、担当イラストレーターの「エロマンガ先生」だったのでした!
 何やら、この名前はえろい漫画ではなく島の名前らしいのですが(笑)。

 正宗と狭霧は、一年くらい前に両親の再婚で兄妹になりましたが、その後狭霧は引き籠もっていて正宗は合うこともできません。
 彼らは二人暮らしなのですが、何やら事情があるようです。というかぶっちゃけてしまうと、「母さん」の遺品という表現が出てくるので、正宗の父の再婚相手、つまり狭霧の母はすでに亡くなっているのでしょう。多分。実の母のことは「お袋」と呼んでいたようにどこかに書いてあった気がしますし。

 そんな正宗、というかマサムネがとある事情でネットでエロマンガ先生のネットの生動画配信を見てみたら……顔も隠しているし声も変えているのですが、その背後に、彼が狭霧のために作った夕食が! しかも、配信を終えたつもりのエロマンガ先生がが切り忘れて画面の外で着替えなんぞ始めてしまい(笑)。
 これまで長いこと顔を見ることもできなかった狭霧の部屋に突進した正宗が、ドアの外で騒いでなんとか悲劇を食い止めます。

 この事件で、正宗が和泉マサムネであり狭霧がエロマンガ先生であることを互いに知ることになったのでした。

 その後色々あるのですが、この一巻(数字付いてないですけど明らかにシリーズものですよね(笑))の主題は、中盤で登場する人気ラノベ作家山田エルフとの決闘でしょう。
 あるときマサムネが担当編集に会いに行くと、他社のレーベルで書いているエルフがその当人、彼の担当編集にまとわりついていました。
 エルフはかなりの自信家で強引なタイプで、エロマンガ先生にイラストを描いて欲しいので話を付けろというのです。

 まあ編集もそんなのいちいち相手にしていられないしで、エルフの担当に苦情を入れるぞという究極の脅し(笑)で追い払います。

 ……ところで、ここまで狭霧、正宗の行き付けの本屋の店員でクラスメイトの智恵、狭霧のクラスメイトのめぐみ、担当の神楽坂さんと、……印象に残る登場人物に男が一人もいねぇ(笑)。しかも担当以外は全部中高生相当の年齢。

 まあそれはともかく、そこでマサムネはエルフと知り合うことになるのですが、なんとエルフは彼の家の隣に引っ越してきていました。それでまたひと悶着あり、結局、エロマンガ先生の取り合いってことで、互いに新作を書いて本人に決めてもらおうと言うことになりました。

 マサムネもエルフも、エロマンガ先生の絵を「えろい」と評価しているのは共通しているのですが、特にエルフの全裸に対する執着は異常(笑)。

「そう! 全裸こそ、神が人に与えたもっとも自然な衣服! 全裸以上に素敵な服装などありはしないのよ!」

などと宣う始末。ちなみに、それで読者も大喜びと言うエルフに対するマサムネの反応は、

「その考え方は好きじゃねーな。つーか、はだかなんてある意味一番ドキドキしない服装だろ。ぱんつ丸出しがパンチラよりもえろくないのと同じ理由でさあ」

という感じでした。まあそうですよねぇ。

 実はこれに限らず、この二人は結構対立します。その中でも興味深いのが、小説の執筆に対する姿勢について。
 こういう関係になるので、互いの仕事の仕方についても知ることになります。マサムネはかなりの速筆、多産なのですが、

「やる気はカンケーねーだろ。仕事ってのは毎日休まずするもんだ」

という彼の一言に、エルフがキレます。

「やる気がないのに原稿を書くなぁああぁぁぁぁあぁあぁぁぁっ!」

と。そして、

「やる気がないときに書いた文章が面白いわけがないでしょうが! なんでそんなこともわからないのよ! バカなの?」

「わたしは趣味でプロの作家をやってるの」

などと言うのです。というわけでマサムネは、

「こっちは仕事でやってるんだよ。遊びでやってるやつなんかに、負けてたまるか」

と吐き捨てて退去します。

 ところで、エルフはここで説明していませんが、ちょっと彼女の考え方を分析してみましょう。
 執筆をするという作業について、(1) それをどう感じているか、(2) それが自分にとってどれだけの重みがあるか/どう向き合っているか、(3) そして他者との関係でどう行動するか、の三つを考えてみます。
 (2) については、後にエルフがマサムネを、自分が仕事をしているところを見せると言って呼び出すのですが、そこで彼女は料理をしています。その腕前は、マサムネを感嘆させるほどのものですが、料理をするヒロインを描くならエルフは料理くらいするのです。
 (3) については、マサムネが文句を言うくらいだらだらしていたエルフですが、これまでに、本当にそれを破れば本が出せないという限界の締め切りを守らなかったことはありません。……いやあまり誉められた話ではないですが(笑)。
 そして、(1) については、前に引用した通りです。人を楽しませるものを作ろうというときに、自分が楽しめていなくて何ができるのか。

 まあともあれ、マサムネは今回、これまでと執筆スタイルを一変させました。別にエルフの言ったことを受け入れたわけではありません。しかしそれについてはずっと考えていて、狭霧と話しているときに決心するのです。
 彼曰く、「常時やる気MAXファイヤーで、超楽しく仕事をして、めちゃくちゃ面白い小説を書き上げる秘策」。それは、

「妹をヒロインにする!」

というものでした(笑)。

 これまでのところで、そういう部分での「正解」は登場しません。
 しかし、エルフはまだ狭霧がエロマンガ先生だと知らない頃、遠くから彼女が絵を描いているところを見て、「楽しそう」「ああじゃなきゃね」と言いました。そして、

「すてきな絵ができるってことよ」

とも。
 また、狭霧、というかエロマンガ先生も、「生で見たことないものは描きたくない!」と言っています。
 マサムネがどこにたどり着くかはわかりませんが、それぞれのスタイルはあれど、エルフとエロマンガ先生の仕事の仕方には、何か共通するものがあるようです。

 勿論、このとき正宗が、狭霧がどのように絵を描いているのかを想像してしまうのはお約束(笑)。

 ともあれ、結局はマサムネとエルフの戦いは、まず小説ができあがったところで互いに見せ合ったのですが、エルフがギブアップしました。
 彼女曰く、「対戦ゲームで戦おうとしていたのに、いきなり金属バットでぶん殴られたような気分よ!」だそうで。
 ま、そりゃそうですね。マサムネの物語は、高校生の主人公が血のつながらない妹に一目惚れするところから始まる(笑)のですから。
 お陰で狭霧がエロマンガ先生であることもエルフは見抜いてしまいますし。

「と・に・か・く! この商品としては問題外のクソ原稿を読んで感情を揺さぶられるのは、世界中で、わたしと、あんたの妹──エロマンガ先生だけよ!」


 ところで、この話は色々とむずかしいですね。
 上記の「仕事」については勿論、エルフがマサムネに自分が負けたのであってマサムネが勝ったのではないと言ったことも、エルフがマサムネの原稿で感情を揺さぶられる二人の人物に自身を入れたことも。
 勿論、勝ち負けについては例えばマサムネの条件が有利というのがあるし、感情を揺さぶられるという件には「神眼」があるのかも知れません。
 でも、多分それとは違う意味が込められているものと思います。ここで挙げるほど自信持っては言えませんが。
 ただ、仕事というものの考え方については、これからマサムネが探していくのだろうしやがて見つけるのだろうな、と思います。

 また、マサムネ、エロマンガ先生、そしてエルフの関係も、今回はエロマンガ先生の奪い合いでしたが、今後どうなっていくのか。
 他のキャラとの絡みも含め、中々に期待できそうです。楽しみ。

 しかし、この作者さんの描く主人公、一人称でもウソを吐くのは相変わらずですね。他人に対し投げた言葉だけでなく、モノローグですら。
 一人称と、あと上で書いた男が出てこないことで思い付いたのですが、もしこれアニメ化されたら、FPSならぬFPAにしたら面白いかも。昔のエロゲみたいに(笑)。

 あとは、作中に電撃文庫の作品は結構実名で出てきました。『ソードアート・オンライン』とか『とらドラ!』とか。
 しかし、「小さな女の子が大好きすぎて、ついにかわいい小学生をヒロインにした名作小説を書き上げちまったあの人」というのは実名じゃなかったですね(笑)。

tag : 電撃文庫 伏見つかさ

独り言: 一体いつまで暑いんだ……

 ただし、電車の中とか。

 外の気温はは10度以下、多分5度より少し上くらいなのに、電車の中が暑い。自宅の最寄り駅で降りたときには生き返った気分だった。
 一体どういう設定してるんだろう。シャツ一枚で過ごせる快適なオフィス、でも目指しているのか?
 しかし、こっちは寒い外気に合わせて服装を整えている。と言って、車内にハンガーが用意してあるわけでもなし。
 脱いでも体積は同じだが、まとめると荷物になる。みんなが網棚にのせようとしたらあっと言う間に一杯になるし。

 ちっとはそういうことも配慮してくれないかなぁ。

せいじ: (((トラストミー)))

 今すぐどうこうという話じゃないですが、日本が滅びるときが来るとしたらそれは頭の悪いメディアのせいなんじゃないかと思う今日この頃。
 本エントリでは、大きくわけて二つの話題を取りあげます。元々は別の話だと思っていたのですが、なんだか関係がありそうな気がしないでもないような気がしてきたからです。

 まずは、しつこいようですが特定秘密保護法について。
 これは、これまで何度か書いたように(例えば「思考停止型規制」)、私としては、その丸投げというか丼勘定というか、あまりにおまかせ過ぎなところが気に入らないわけです。秘密について決めるルールの決め方もおまかせ、運用時にそれがどうやって決められるかもおまかせ、特定秘密とされたものやそれを元になされた判断がが本当に妥当だったのかの検証もおまかせ、というか大丈夫だったことにしろよと。
 トラストミー、トラストミー、トラストミーの三重奏、というか三重苦です。

 余談ですが、メディアが一所懸命「知る権利の侵害」とか強調したのは、田原総一朗も言っていたように逆効果だったと思います。そんなこと言ったって、スパイ防止法もない国家なんぞ国家と言えないわけだし、単にお前等が飯のタネに困るだけだろマスゴミ仕事しろよ、ということになります。
 田原は

多くの国民にしてみれば、「それで困るのはメディアだろう。私たちの生活には関係がない」と思っていたに違いない。

などと言っていますがまだ甘い。それどころではないのではないでしょうか。メディアが困るのならざまぁみろだ、と喜ぶ人も多かった筈。
 メディアの言うことは、鵜呑みにすべきでないとかいうレベルではなく、敵からの情報と思って処理すべきもの。そんな存在になっていたメディアの自業自得です。

 余談の余談ですが、石原慎太郎について以前書いたことを思い出しました。
 日本の、まあ大袈裟に言えば「愛国者」は、彼のせいで力を合わせられない分裂状態に陥ったのではないかな、と。いわゆる(自称)保守は勿論そういう人ですが、ポップカルチャー愛好者もかなりそういう傾向があるように思えます。
 しかし石原は、彼らの間に大きな溝を刻み込みました。
 今回の件では、メディアがそれと同じような立ち位置にいたんではないかなと思います。

 というわけでやっと閑話休題。二つ目の話題に入ります。

 特定秘密保護法のような法が通ってしまうのも、結局は「おまかせ」がこれまでもまかり通っていたからではないでしょうか。喩えて言えば、スピード違反のように、守れるわけのない(というか守ったら逆に危険な)ルールで違反が当たり前の状態を作り、役人(ここでは警察)の裁量に任せるとかみたいな。児ポ法も、違法ダウンロード関連も、とりあえず網を広げておき、あとは後で何とかするというもの。
 そういえば特定秘密保護法も、法案が通ってから色々調査するとか言っていますし、そのまんまですね。

 結局は、思考停止がこういうのを許してきたんでしょう。面倒くさいからお役人様にまかせる、とか。

 ここで、ちょっと前の話にリンクします。海外の例を参考に何か制度を日本に導入しようとすると、必ず劣化するという話をしました。
 裁判員とか、リストラとか、ホワイトカラーエグゼンプションとか。前の二つは名前が違うからいいですが、最後のは英字とカタカナで区別しましょうかね。それともリストラクチャリングがリストラという違う意味の言葉になったように、ホワエグとかにすればいいかな。

 結局、日本の制度との間に、木に竹を接いだような齟齬が生じたりしますよね。これは、旧制度をそのままにして導入しようとしたり、逆に既存の制度に合わせようとしないで導入しようとしたり、その両方だったりしますが、要は周囲のことを考えない。
 年功序列を残して終身雇用をやめるのも同じでしょう。
 これは、ずっと前に書いたと思いますが、思考がミクロ的なせいだと思います。
 ここで「ミクロ」と書いたのはわたし流の区別の仕方です。説明すると、ミクロ的というのは単に視野が狭いみたいな意味ではありません。何かの行動が、周囲に与える影響を無視するか(もしくは気づかないか)考慮するかが、ミクロとマクロの違いとします。

 要は、それをすることの影響、場合によってはそれで前提が変わってしまうことがないかを考えるかどうかとかですが、これを考えなければいけないときに考えないことが多過ぎる気がしてならない。
 たまたま今日も読売新聞の夕刊にそんな例がありました。雪による冷房がエコでないという話ですが、札幌から東京まで雪を運搬する間の燃料消費がどうこうというので、そんなんやる前に気づけよ、と多分9割以上の人が突っ込むと思われることが無視されていたようです。

 うまく表現できない違いですが、視野が狭いとか広いとかとは、ちょっと違う気がするんですよね。何だか、視野がどうこうと言うと、知識の有無の話とか、気づくかどうかの感性の話になってしまいそうで。ここで言いたいのはそういうことじゃないんですけど。
 それはもっとテクニカルな話で、その気になれば手順としてできそうなもので、つまりはその気がないからやってないのではないか。
 そういう思考停止が、上記の様々な問題に共通していないか。

 そういえば、同じ様な話題をもうひとつ思い出しました。
 ITの世界でよく出てくるキーワードでBYODというのがあり、私は以前は論外と反対していました。なぜなら、上記のリストラやホワエグのように、日本では単にコストカットとしか考えてないようにしか思えないからです。
 企業が機器を用意するよりも機器の管理や法的な問題などに手間やカネをかける気があり、その投資により効率を上げようなどと考えているとはとてもとても。

 思えば、コストカットってもう、目的になってますよね。
 しかし、カネをかけずに成果を得ようとするのはドロボーかよくてギャンブラーです。なんだか、リスクを取ることをギャンブルをすることと思っている人が多そうな気がするんですけど。
 コストカットだけで使うことを考えないのも、何だかこれまで述べてきた思考停止と似ているような似てないような。コストカットしなければ潰れるという状況もあるかも知れませんが、そんな状態に至る理由もそれなんじゃないか、とか。

 ま、色々述べてきましたが、要は思考、特に、注目しているものと周囲との繋り、システムとしての視点、そういうのが軽視されているなー、とか思うし、それが色んなところで共通の弱点になっているな、と思った次第です。
プロフィール

水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
   

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