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独り言: 世界は女未満 - 日本に何が起きている!?

 昨日は疲れていたので、仕事帰りにいつもの本屋に寄ろうと思っていたのをやめて、さっさと帰宅してしまいました。
 というわけで、買おうと思っていた『ありすさんと正義くんは無関係ですか? 3』の入手は今日にまわしました。
 で、風で茶色くなっている空の下、地元の本屋に行ったんですが、なんとしたことか、肝心のその本だけが新刊の棚にないじゃないですか!

 うーん。仕方ないなぁ。と眺めていたら、奇妙なことに気づきました。
 スマッシュ文庫の新刊より。
ウルトラマン妹 (スマッシュ文庫)ウルトラマン妹 (スマッシュ文庫)
(2012/03/16)
小林 雄次

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妹がスーパー戦隊に就職しました (スマッシュ文庫)妹がスーパー戦隊に就職しました (スマッシュ文庫)
(2012/03/16)
大橋 崇行

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妹がゾンビなんですけど! 3 (スマッシュ文庫)妹がゾンビなんですけど! 3 (スマッシュ文庫)
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伊東 ちはや

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イモート・オブ・ザ・リング (スマッシュ文庫)イモート・オブ・ザ・リング (スマッシュ文庫)
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乙鳥 形奈

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 ……えー……。
 一体、ナニガオキテイルンダ?

 世界は、妹に満ちている?

 本エントリのタイトルの意味、おわかりでしょうか(笑)?

 でもまあ、実際に購入したのはこれでしたが。

期間限定いもうと。1 (富士見ファンタジア文庫)期間限定いもうと。1 (富士見ファンタジア文庫)
(2012/03/17)
長岡 マキ子

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独り言: URLの手入力と既存メディア

 新聞社がやっているニュースサイトなんかだと、記事中でネット(ウェブ)上の何かを紹介するとき、URLがリンクになってなかったりします。
 それだけならまだいいんですが、加えて、そのURLが所謂全角文字だったりすることも多々あります。

 これは多分、元が新聞用の原稿で、それをそのまんま何の細工もなく流用しているからではないかと想像しているんですが、どうでしょうね。

 ところで、そうやって紹介してもリンクになっていなく、全角なのでコピペもできず(できる環境もあるかも知れませんが)なんてことになると、紹介しているんだからと興味を持って見に行きたくなったら、URLを手で入力することになります。
 そうすると、何が起きるか?

 もういい加減珍しくもなんともない話ですが、フィッシングという詐欺の手法があります。
 その中には、URLの誤入力を待ち構えるために、実在するサイトと良く似たドメインを取得して運営しているのがあります。
 さらにその中には、本当らしく見せるためにSSL対応しているところもあります。https://...となっているわけですね。

 ニュースサイトで紹介されているから見に行ったら、URLを打ち間違えてフィッシングサイトに行ってしまう、なんてことも、当然起こり得るわけで。
 ということは、全角文字のURLをそのまんま使用しているニュースサイトは、フィッシング詐欺の片棒を担いでいる、そんなことになっているわけで。

 そういうこと、認識しているんでしょうかね、彼らは?

 ちなみに、どうして今頃になってそんな話をしているかというと、ニュースサイトとは関係ありませんが、危うくフィッシングサイトに行き掛けたからです。
 NTT東日本がやっている「FLET'S光メンバーズクラブ」というのがあります。
 今日、ちょっとそこを見てみようかと思い、URL(https://...)入力の方が名前からぐぐるよりも速そうなので、手で打ち込んだら、URLのドメインと証明書のが食い違ってるとブラウザが警告を出しました。
 Squidのログを見たらどうやら、flets-members.jpの"m"が一個"n"になっていたようです。

 実際に行ったわけではないので本当にフィッシングサイトかどうかはわかりませんが、本当にあるんだなーと実感したので、上のような話を思い出した、というわけでした。

独り言: 棲み分け

 こんな記事を並べてみます。
東京国際アニメフェア2012の来場者数は10万人を下回り前回比75%に - GIGAZINE
アニメ業界が本気を出したイベント「アニメコンテンツエキスポ2012」が開幕 - GIGAZINE

 なんというかこう、物事の棲み分けって重要ですよね。
 以前にも、NHKの大河ドラマとかゲージツ(笑)とかについて書いたことですが、物事の領域を侵すってのはどうにも反発を招くものです。現に、夕食時のお茶の間で『平清盛』を流すことに違和感を覚える私がここにいますし。
 ああいうのがやりたければ、アニメみたいに深夜にやればいいのに。

 冒頭のTAFとACEも、もうこうやって棲み分けちゃえばいい。同じ「アニメ」でも、それは表現の手法が同じであると言うだけで、今や手法と内容は直接リンクしません。それだけ多様化したわけです。
 もう、TAFは「シナ」が作った「健全」なのをやってウィンブルドンになればいい。それはそれで、別に悪いことじゃないし。

 枠組みを壊して新しいものを作るにしても、枠組みを壊せる場のための枠組みってのがあります。
 ここでいう「棲み分け」は、単に境界線を作るという意味ではありません。これは「モノ」の話ではないからです。
 ごった煮の中から何かが生まれるにしても、そこには他から何でも入ってくることがあっていいでしょうが、逆は望ましくない、と思うのです。
 それは、メインとサブとかハイアーとロウアーとかそういうことではなく、時間軸で考えるといいのかも知れません。

 だから、安定して大衆のものになったものと先端は、やっぱり侵入し合うとよくないのでは、と思うんですよね。
 ヨーロッパの多文化共生が失敗に終わり、民族と関係ない国境線で紛争が起こっているように。

独り言: 比喩について

 先日、野口総理(温情により仮名)がまたも奇妙なことを口走りました。
 曰く、「TPPはビートルズと考えたら、日本は(以下略)」

 物事を何かに喩えるときには、それらに何か共通点がなければいけませんよね。それがなくてもいいのなら、私だって。
「TPPは『ドラえもん』の世界と考えたら、日本はのび太です。のび太のいない『ドラえもん』はありえません。もちろんアメリカはジャイアンです。この2人がしっかりいじめ、いじめられないといけません」
 ほらできあがり。簡単に反論できました。要するに、喩え、喩えられる話の間には、どこか同じ構造だったり関係だったりがないとどうとでも言えるし、つまりは説得力がないわけです。

 そう言えば、以前なんかのテレビ番組で経済の話を色々面白おかしく解説していた人がいました。いや、面白おかしい言葉を使って、かな。
 例えば、日本の国債は旦那が奥さんから借りているようなものだ、とか。
 はっきりとは言いませんでしたが、想定している夫婦関係というのは、サラリーマンの夫と専業主婦みたいな雰囲気でした。でもそうすると、役割は逆じゃないのかな? 奥さんがへそくりを作って使い込んでるみたいな。
 他にも、ヨーロッパの経済状況をカラオケのマイクに喩えていたのでどういう意味かと思ったら、ババを押し付け合ってる状況、みたいな。
 いや、カラオケってそういうもん? 今の時代、歌わされるのがイヤな人は参加しないのでは?
 というか、カラオケがそんなもんだったら、そもそも流行ることなんてないのでは?

 彼らにはオムニパシー能力でもあるのでしょうか? 我々にはわからない何かが見えているのでしょうか?
 でもそれ、一般人に何かを説明するときには、致命的な問題が発生する気が。現に、野口首相(仮名)の説明はさっぱり理解されなかったようですし。

 まあ、それはおいといて、次の話に移りましょう。
 なんか共通点を見出して喩えを成立させ、受け入れられたとします。

 ここでちょっと脱線します。こういう場合によく「例え話」という言葉を使いますが、それ、用法が違うんじゃないでしょうか。「喩え」と「例え」は別物ですよね。

 というのはまあいいとして、「AはBと似ている」としたとき、「だからAもBのようになる」という話術がよく使われます。
 しかし、AとBが完全に同じということは多くありません。何故なら、こういう話し方をするときには、つまり「比喩」という手法が必要になるということはそれらが別物だからです。
 そういう場合、それらAとBの何が「似ていないか」を見る必要があります。
 似ているところは、抽象化する見方ができれば認識できますが、似て「いない」ところを見つけるのには知識が必要ですね。知らないところは認識しようがない。

 要するに表面だけ見てると……という話になりますが、それは比喩とは別の場面でも言えることです。
 例えば、野口総理(しつこいですが仮名)はドジョウの演説で有名ですが、なんか評価の高かったアレに私は否定的でした。
 念のため。ここでは、それが良いか悪いかは別に、主観による見方の違いの話をしています。
 私は、所謂「美辞麗句」というのを堂々と口にする人が嫌いです。だからアレが好きになれなかった。
 ドジョウであることは美しくない?
 いや。そうやって泥臭く愚直であることは「日本では美徳である」し、そうやって「へりくだることも美徳である」わけです。だからあの演説は私には、謙譲の美徳に反し「自分は金魚である」と宣言しているように思えた、という仕組みです。

 野口総理(仮(ryがどのような意図を持っていたかは不明ですが(私は勝手に思い込んでいますが)、こういうことは、話す側としても聞く側としても認識しておく必要があると思います。
 ここでも、もしかすると私は、「私の受け止め方ってヘンだよね」と言いながら実は皆も同じように感じていると考えていて、共感を呼ぶことを意図しているかも知れません。
 という本心をわざわざ明かして、実は私は……(笑)

 こんな話をしていて、ふと思ったことがあります。
 私は、こうしている今もヘッドフォンでアニソンなんか聴きながら(今は『あの夏で待ってる』のOP曲『sign』)キーボードを打ってるわけですが、誰もいないので一緒に口笛なんか吹いたりしています。
 しかしそれは、歌のメロディラインとは全然違いますし、他のパートでもありません。コード進行に合わせて適当に作っています。
 歌とかにおいて、メロディと私の口笛って、上に書いた比喩の話みたいな関係ですよね。
 歌手が歌っているメロディと私の吹いている口笛には、コード進行という共通点がある。

 そして、歌とコード進行の関係は、上の比喩の話の比喩になっていたりもしますよね。
 首相の話のように、わかりにくい、かも知れませんが(笑)。

独り言: ホンダの燃料電池車

 電力の問題が注目を浴びている中、私の経歴上、ずっと考えていたことがあります。

 原発の何がよろしいかというと、やはり何と言っても安定的に電気を供給できることでしょう。しかし、技術的にどうあろうと、もう今後の日本では難しい。
 かと言って、太陽光だの風力だのは、その安定性が丸っきり信用できません。日本なんて狭いから一斉に曇ったりするし、台風なんかくるし、そもそも西にあるのが大洋じゃなく大陸だし。
 電気を貯められればいいんですけど、所謂二次電池とかは、容量が一杯になったらもうだめ。もっと貯めようと思ったら、そのための「器」(装置)をそれだけ増やさなければいけない。

 それでやはり思ったのは、じゃあ、何かの電気で水を電気分解して水素を作り、貯めておけないかな、と。
 変換効率が悪いとしても、水素は装置とは別に貯蔵できるし、水素は安定した物質なので(燃えやすいけど)、二次電池が放電してしまうことを考えるとそんなに悪い勝負でもないのでは?
 つまり、電解-水素貯蔵-燃料電池の組合わせで蓄電するわけです。装置の中に溜め込むわけでないので、「貯める」という意味では効率がいい筈。

 しかし、水素の貯蔵には色々難しさがあるし、総合的に考えて実現可能性はどんなもんか、判断がつきかねていました。色んな要素が絡んでくるので、それぞれのちょっとした曖昧さが重なると、全体では殆んどわけがわからなくなります。
 先日、昔の知り合いの原子力や電気化学の関係者に会う機会があったのですが、残念ながらそういう話まではできませんでした。

 前置きが長くなりましたが、こんな記事がありました。
電気自動車:家庭に電力を6日間供給できるホンダの車、太陽電池で水素を生成 - @IT MONOist

ホンダは太陽電池で電力を得、「水」を電気分解して水素を作るという手法を追求している。目的は、製造時から貯蔵、供給まで全てのプロセスで二酸化炭素(CO2)を排出しないことだ。太陽電池で効率良く水素を作り出すことが水素燃料電池車の普及につながるということだ。

 ホンダの水素製造手法は「差圧式高圧水電解システム」と呼ばれている。通常の電気分解では生成した常圧の水素をコンプレッサーで圧縮して水素タンクに蓄える。ホンダの手法はそもそも高圧下で水を電気分解するため、コンプレッサーが不要になる(図2)。


 目指しているところも規模も違いますが、要素技術としては実験に入っているわけですね。
 こういうのでは、「規模」の違いというのがとても大きな問題であったりするのですが、はたして?

 ちなみに、これを海の上でやると、水は無尽蔵にあるし場所もあるしどんなもんかなーとか思ったこともありますが、海水を電気分解すると塩素出ますしねー。
 まあ、飲み水になるくらいでなくても淡水化してあげればいいし、そのためのフィルタなら供給できそうですし。

 とりあえず、今回の記事で、丸っきりあり得ない話でもないことはわかりました。
 さて、どんなもんでしょうね。

独り言: 二周目で思ったこと

 なんか気づいたら、このブログを始めて二年経っていました。
 しかしなんというか、とんでもない時期に始めたものです。もっと以前に始めていたら、こんなに色々書かなかったのではないでしょうか。

 二年前、別にそれを書くために始めたと言うわけではありませんが、関心があったのは例の「非実在青少年」問題でした。

sympho12_hijitsuzai1.png
「アニメを真に受けて何が悪い! ここでやんなきゃ、あたしアニメ以下だよ! 非実在青少年にもなれやしない!」

戦姫絶唱シンフォギア EPISODE12「シンフォギア」より

 今になってもこんな風に使われるアレです。
 それがあってか、今年の東京国際アニメフェア2012は、来場者25%減、出展も海外からのものの割合がだいぶ多くなっているようです。
 しかし、今年のは一年置いて開催されています。
 そう、勿論、去年は3.11があったからです。

 まあその顛末(というかまだ続いてますが)についてはここでわざわざ語ることでもないでしょう。

 去年の今日のエントリで触れた社会インフラ的な位置付けのウェブアプリというのは、その規制の件から考え始めたもので、加えてこれもその頃に問題になっていたネットそのものの規制とも絡んだものです。
 しばらく放置していたのですが、昨年の秋頃にまた考え始め、なんかもう、「的な位置付けのウェブアプリ」というよりも社会インフラの方の比重が大きくなってしまい、ソフト開発という感じが薄れてきてしまいました。いや勿論、ソフトありきなんですけど。
 なんで、活動の拠点をどうしようか考えているような考えていないような(笑)段階です。
 都条例から始まりはしましたが、いつの間にか今のソーシャルなんたら関連の問題点にも対応する形に。共通点多いですからね。

 ここのブログでは、自作の小説なんてのを公開したりもしてましたが、その過程で思ったこと。
 アイデアは、消費すると発生する(笑)。
 溜ったのを排泄すると湧き出してくる、みたいな?
 というのは実は表層的な表現で、より正確には、アイデアを実際に形に(例えば文章に)する過程で色々と、その場では使えない枝葉的なものが生えてきて、別のものの芽になる、という感じでしょうか。

 とかなんとか言いながら、創作はもう随分滞っています。『優渥なる征服者』も、昨年の暮というか今年の始めに書いたように、いくつかのエピソードがほぼできてるんですが、執筆が進みません。
 最後に書いたのは昨年6月ですが、ではその頃以降は何をしていたかというと、パソコンをいじっていました。

 長く使っていたうちのメインマシンがついに壊れました。ディスクは無事だったので、レスキュー用のシステムで起動したノートPCにそのディスクをつないでchrootして色々動かすことでしのいだんですが、その過程とその後のシステム構築で色々やってたのです。
 それまでにあまり触ったことがなかった、カーネルとアプリの間くらいの層について調べたりとか、ついでにQubes-OSとかを検討したりとか。

 とかなんとかしている内に、これも暮のエントリで触れた11.16がやってきました。
 どうでもいいですけどこれ、9.11とか3.11と比べて語呂が悪いですね。

 その割にはまだこのブログが存続しているのも謎と言えば謎ですが、生き残ってしまったものは仕方ない(笑)。

 あとは、この一年くらいは、アニメをかなり見てレビューしましたね。パソコンで見られるようにしたこととレビューに力が入ったのが互いに影響し合って、かなり試聴環境が変わりました。
 でも、最近の著作権絡みの動きを見ると、権利者は作品を見られるのが嫌みたいなので、その内に熱も冷める/醒めることになるかも知れませんけどね。

 とまあ、なんとなく振り返ってみましたが、さて、これまでの二年のことを考えると、今後がどうなるかというのはもうさっぱりわかりませんね。
 このブログだけでなく世の中も、そして私自身も。

ラノベ: 『ニートな彼とキュートな彼女』 ※ネタバレ

 『原色の想像力2』を買いました。
原色の想像力2 (創元SF短編賞アンソロジー) (創元SF文庫)原色の想像力2 (創元SF短編賞アンソロジー) (創元SF文庫)
(2012/03/22)
大森 望、 他

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 勿論、目当てはわかつきひかる先生の投稿作、『ニートな彼とキュートな彼女』です。
 というわけで、まずそれを読みました。他のは、まあおいおい。

 本当は昨日(あ、もう一昨日だ)感想を書く予定だったのですが、気が付いたら寝てた(笑)ので、今日になりました。
 ここのブログはデフォルトでネタバレありなんですが、長編の最後なんかでは一応重ねて宣言しています。今回のは短編(本文26ページ)ですが、だからこそ殆んどその「ネタ」のみで出来上がっている(ように見える)ので、今回もタイトルにて宣言しました。

 というわけで、まずストーリーの概略。
 主人公は、就活中の雅志。タイトルに「ニート」とあるように、既に大学は出ているんですが、物語冒頭の段階でついに百社目に「お祈り」されてしまったところです。
 時代設定としては、近未来と言うところでしょうか。彼が住んでいるアパートは単身者用の公団なんですが、アパートにある電子機器を統括管理してくれるホームネットワークサーバー「MM-2020α」ってのが備え付けられていて、お好みのキャラが色々世話を焼いてくれます。
 と言っても、電子機器の制御だけなんで、本人が色々体を動かす必要があるんですが。

 ちなみに、この「お好みのキャラ」というのは、なんかイメージと違って二次元系ではなくて、そもそも自分でデザインするのでもなく初期設定時に色々質問に答えるとシステムが決めてくれるようになっています。だから、美人!というわけではないけど、親しみやすいキャラになっています。
 まあ、毎日一緒に過ごすわけですからね。
 で、この日雅志は、そのキャラ(実は名前が設定できない)の奨めで、散歩に出掛けます。

 というところで唐突に場面が切り替わり、もう一人の主人公である美優。
 こちらはもう保育園で働いているので就活はしてませんが、代りに婚活……というか素敵な出会いを夢見ています。婚活らしいこととしては、政府主催のお見合いパーティーに行ったことはありますが、一度で懲りてしまいました。
 この部屋にも、やはりMM-2020αがあって、美優には気晴らしにお出かけしないかとアドバイス。

 そして、二人がばったりと出会うのです。話してみると二人は、相性がぴったり。なんかちょっとはずれたところも逆にうまく噛み合うみたいな。
 で、見事ゴールイン。

 さて、どのようにして二人は出会ったのか? それは、MM-2020αが雅志のために作り上げたキャラが美優にそっくりで、同じく美優のために作られたキャラは雅志にそっくりだったというきっかけです。
 ラストで、雅志は自分の推理を語ります。MM-2020αは、公団全体でつながっているのでは? そして、若い男女の婚活をサポートしているのではないか? 政府の少子化対策の一環として。

 最近、こういうネタが多いですよね。
 誰が最初期にやってたか知りませんが、私が最初に出会ったのは、美少女文庫の『このたび妹と結婚しました。』です。
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橘 真児

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感想エントリ
 あちらは、政府がいきなり「きょうだい婚解禁」してしまうという設定です。どちらかというとその成立過程はお笑い的な雰囲気ですが。

 それから最近だと、漫画の『それは突然、運命の相手が』とか。
それは突然、運命の相手が 1 (電撃コミックス)それは突然、運命の相手が 1 (電撃コミックス)
(2011/04/04)
ヒロモト ヒロキ

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→感想エントリその1, その2
 ただしこちらは、私の記憶では、少子化対策でやってるとは言っていないようです。しかし、政府がマッチングをしてくれるという辺りは共通です。

 今回の『ニートな彼とキュートな彼女』はどちらかというと、かなり現実味のある世界設定ですね。
 例えば、雅志や美優の「うまくいかない」ところが、現実にとてもよくありそうな感じです。雅志の就活の問題点は、先生がブログで紹介していた本辺りを参考にしたのでしょう。
 さて、この本を読んだからこういう話を作ったのか、こういう話を考えたから調査のために読んだのか?

 それから、政府によるマッチング。お見合いパーティーがあまりうまく行かない点なんかも現実っぽいですが、同じ「お見合い」でも、MM-2020αによる「紹介」は本来のお見合いに近い感じですね。そもそも、それらに同じ「お見合い」という言葉がついていること自体おかしい気もしますが。
 現実に、結婚のきっかけとしては、お見合いが極度に減少し、他は別に増えていないという状況があります。本作も、そういうデータを元に役人が頭を捻り、「お見合い」っぽさをなるべく隠した改良版の「お見合い」を復活させたという設定なのではないでしょうか。

 というわけで、雅志の推理はどうやら正しいようです。MM-2020αは実は「MatchMaker-2020α」であり、matchmaker=仲人ですから。

 雅志や美優の立場からどう見えるかを推測してみると、結構このシステム、考えてありますね。
 例えば、上記のように、MM-2020αのキャラに名前を設定できない。またそのキャラには、ときたま結構アラが見える。そして、あまり住人に媚びない。

 ちょっと視点を変えて、文章の構成に注目してみると、結末、というかMM-2020αのシステムの目的が途中で暗示してあります。私は、美優が、政府の結婚情報サービスの初期登録とMM-2020αの初期登録が似ていると言った辺りで気づいたのですが、読み返してみると、それまでにもいくつもヒントが転がっています。で、なんとなくですが、段々わかりやすくなっていくような感じですね。
 最後の種明かしのところの唐突感を軽減する表現でしょうか。中々に微妙なバランスを取っていると思いました。

 といったような感じ。
 読んでみると上記のように短いので、それも結構スピード感があって、とても読みやすいのですが、読み返してみると中々に味わいのある作品だと思います。
 最初は一発芸的に見えたんですが、結構奥が深く、ちゃんと考えて作ってある気がします。
 その辺りは、アイデアとそれを表現する筆力の両方があった、という感じでしょうか。

tag : わかつきひかる

ラノベ: 『れでぃ×ばと!』シリーズ完結と腹黒ヒロインについて

 結構長いこと続いたシリーズ『れでぃ×ばと!』も、今月発売された13巻でついに完結とあいなりました。
れでぃ×ばと!〈13〉 (電撃文庫)れでぃ×ばと!〈13〉 (電撃文庫)
(2012/03/10)
上月 司

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 勢いで秋晴に告白してしまったセルニア、そしてそのシーンを見てしまった朋美。
 朋美は考えた末、秋晴に「お付き合い」を申込むことにします。

 ……というか、それを決める過程がまた朋美らしい。
 あくまで「友達」が、自身の好きな人に誰かが告白するところを見てしまった、という設定で相談したりするんですが、その相談相手があろうことか、秋晴本人(笑)だったりします。
 つまり、自分がそんな境遇にあるということを知られるのが恥ずかしいからというわけではなく、告白されても付き合わない理由について「秋晴ならどんな理由でそうする?」と、参考意見を聞く風を装って、本人に(笑)直接答えを聞いてしまうわけです。
 いやまあ、実は朋美もああいう人物なので、普通に気づかれたくないという気持ちもあるんでしょうけど。

 で、どうやって「お付き合い」をお願いしたかというと、バレンタインデーに、セルニア達の見ている前でいきなり秋晴にキスをするという強攻手段に。
 そして、セルニアには本性を見せることにします。
 ちなみに、セルニアはそれに対し、普段の朋美よりも「まだ好きになれそうな気がした」とか。

 こうして二人に申込まれた秋晴は、どうするのかを決めなければいけないはめになるわけですが、そこに薫が絡んできます。
 オチを言うと、結局秋晴は、今はまだ自分は未熟だからどちらとも付き合えないと答えます。

「もし進級試験でトップを取れたら……何ていうか、そこそこちゃんとやれてるってことで、交際してもいいんじゃないかと思ったけど……現にこの様だしな。傍目には惜しかったけど、差は歴然としていたし」

と。
 ところで、この過程で絡んできていた薫についての朋美のコメント。

「…………一番要注意なのって、やっぱり大地くんなのかなぁ……」
「何を言ってますのよ? まさか朋美さん、男相手に嫉妬ですの?」
「………………男相手に嫉妬なんてする訳ないでしょう?」

 ……恐ろしい人です(笑)。

 というわけで、結局人間関係に決定的な決着はつかなかったわけで、この後もこんな感じの日常が続く、という感じで話は終わります。
 ただし、後日談あり。
 あるとき朋美が、ふと問いかけます。上で引用した秋晴の言葉について。

「もし一位になれていたら──『誰と付き合ってもいい』って思っていたの?

と(笑)。

 と言った感じで、最後まで朋美に振り回されていた秋晴。
 腹黒ヒロインここに極まれり、という感じですね。こういうキャラ、好きですよ私。


 さて、ここからは本エントリのタイトルの後半、つまり腹黒ヒロインに関する一般論に移ります。
 辞書でちょっと引いてみました。

はらぐろ・い【腹黒い】
(形)心がねじけている。心の中に悪巧みや陰謀をもっている。「―・い人間」[派生]―さ(名)

三省堂「大辞林」


 腹黒いヒロイン結構好きだと言いましたが、ラノベだの漫画だのの腹黒ヒロインって、本当の意味では腹(本心)が黒く(悪質で)ないですよね。

 ちょっと、お気に入りの「腹黒」ヒロインを、なんか隠しごとをしている、というくらいにやや間口を広げる感じで挙げてみます。

○ 涼月奏
まよチキ!10 (MF文庫J)まよチキ!10 (MF文庫J)
(2012/01/23)
あさのハジメ

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 →感想エントリ「『まよチキ!』~10巻感想、そしてヒロイン奏の魅力に迫る

○ 冷泉院沙耶
My姫 なごみ (美少女文庫)My姫 なごみ (美少女文庫)
(2010/04/20)
わかつき ひかる

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 →感想エントリ「新境地『My姫 なごみ』

○ アルセーヌ(アンリエット・ミステール)
 探偵オペラ ミルキィホームズ
milky11_arsene1.png

 色々策を弄して秋晴をいびりつつ、実は臆病なところがあったりする朋美ですが、奏なんてのはそんなタイプに入るでしょう。奏は朋美とは違って本物のお嬢様ですが、繊細で臆病な人物ですし。結局、腹黒と言っても、どこか偽悪的なところがある感じですね。
 沙耶は、腹黒腹黒と自称していますが、これまた辞書的ではない。表現の仕方が「京女」風であるだけ、という面もあります。まあ、強引で大胆なことを考えるけど表現が京女的に迂遠であったりすると、「腹黒」と自称したくなるのも一応わかりますが、やはりこれも偽悪っぽいとも。
 ミルキィホームズは、実はアニメの、しかも第2幕の、それも途中からしか見ていないのでそう詳しいわけでもないのですが、そこからアルセーヌを挙げてみました。
 アルセーヌは、実際怪盗なんで、本当に悪であると言えます。しかし、探偵学院で生徒会長として慕われていたりもします。ミルキィホームズには特別な思い入れがあるようで、きちんと見ていないので経緯はよくわかりませんが、彼女達のダメダメさにキレて、自ら学院をふっとばしてしまうくらい。
 アルセーヌは言わば、偽善という偽悪をやっているという感じです。

 「腹黒」(というにはちょっと広い)お気に入りヒロインを挙げてみましたが、本質的に「悪」であるというのはさすがに選びません。主人公を困らせる存在であったり社会悪であったりするかも知れませんが、本性が悪質であるわけではない。
 そこには何らかの事情があり、その何かを隠して偽悪的に振る舞っている、もしくはそうする流儀であったりする、そんなアンバランスさがあります。
 そして、「腹黒」くあるためには、それなりの知性が必要です。上に挙げたヒロイン達はいずれも、学校成績的な意味とは別に知性派です。というか、それがあるからそんなことができてしまう。

 結局のところ、彼女等の「腹黒」は仮面であり、そこには謎めいた奥深さが感じられ、そして、私達は読者だったり視聴者だったりするので、その奥深くを探ることができます。
 その知性で形作られた仮面だったり鎧だったりするものの奥には、繊細で本質的に善良な魂が密やかに輝いているのです。

 新しい例で言えば、アルセーヌがアニメ第2幕最終話で見せたこんな表情。
milky12_arsene1.png
 何もかもイヤになって学院を破壊し、無為に日々を送っていたように思われるアルセーヌ。彼女が、ミルキィホームズの復活(彼女達のことなんで、あれでも十分に復活なんでしょう(笑))に見せた喜びの想い。
 怪盗なんかやってる悪党、そして生徒会長なんかやってる知性派(いやまあ肉体派の生徒会長もいるでしょうけど)。そんな辺りは、類型的には他に挙げた「腹黒」ヒロイン達と共通するものがあります。

 まあ要するに、そもそも謎っていうのは興味を惹かれるものだし、それが読者/視聴者にちらちらと舞台裏を見せるもんだから、好奇心をそそる何かとチラリズム的エロチシズム(笑)を感じるわけです。
 そして、個人的にはやっぱり、腹黒くあるための知性の輝きがポイント。

 そんなこんなで、やっぱり腹黒ヒロインっていいな、というお話でした。

tag : 電撃文庫 上月司

読んだ: またも日下公人氏の本について

 先日、「日本の「強み」についての二つの意見」と題して日下公人氏の本(共著)について書きましたが、また氏の本について書いてみます。
思考力の磨き方思考力の磨き方
(2012/03/22)
日下 公人

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 タイトルからするとハウツー本みたいな雰囲気ですが、一般によく見掛けるその手の本とはちょっと違います。何より、内容が精製されていない。
 別の言い方をすると、語っていることはそう多くないんですが、情報量が多い。私に言わせると、よくある本の方は、沢山のことを書いてますが情報量が少ない。
 それは喩えて言えば、普通の食事とサプリメントみたいな感じでしょうか。確かにサプリメントは必要なものを含んでいるかも知れませんが、これを飲んでも一緒にあれがないと吸収されないので結局出ていってしまう、みたいな。
 つまり、氏の話はいつもそうですが、何かを語るのにかなり雑多な事柄が絡んできます。

 私は、日下氏のものの考え方が結構好きです。意表を突かれますが、納得できる感じがして。たまに、同じことを考えていたりすることもありますし。少子化対策とか。
 以前テレビでそれに関する案をさらっと口にしていましたが、公の場でそのアイデアを口にできるところが中々に図太い(笑)。

 というわけで、ファンという程読みまくっているわけではありませんが、たまにこんな感じで著書を手に取ってみたくなる人なのです。

 まあ、ここ最近はちょっと見ている世界が違うような違和感があったりしますけど。社会的な立ち位置からすると、あちらの方が真相に近いのかも、という気もします。が、それでも、もうそういうのは変わってきてるんじゃないか、とかよく思います。
 にしても、それは実はそう大きな問題ではなくて、何を見たときにどう考えるかが重要で、何が見えているかは私としてはそれより重要性が低いですから。

 この本も、まあ様々なことが書いてありますが、重要なポイントの一つが、上記のようなこの本の在り方そのものに示されている気がします。
 つまり、物事の本質を見る、ある意味では抽象化は大切ですが、抽象化したもの以外を切り捨てては物事を見誤る、視野が狭くなる、ということが。

 何を考えるにしても、他の色んなことと関連がないかをいつも探っているべき、そんなことを伝えようとしているような気がしますし、それは私自身も思っていることだったりします。
 まあ、思ってればできるってわけでもないわけですが(笑)。

艶漫画: 『初めて入れる物』 by 花犬

 本屋で表紙を見てあれっと思ったこの本。
初めて入れる物―少女戯画+少女解放区 (ワールドコミックスMAX)初めて入れる物―少女戯画+少女解放区 (ワールドコミックスMAX)
(2012/03/30)
花犬

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 以前紹介したサークルORANGE BULLET(→オフィシャルサイト)の人の本ですね。というか、これの前に二冊出ていたようですが迂濶なことに知りませんでした。でも、「少女戯画+少女解放区」というサブタイトルから察するに、その二冊をまとめたもの、もしくは傑作選が今回のこの本なのでしょう。

 収録されている作品の多くはDLsite.comでダウンロード販売されていますが、二作ほど知らないのがありました。うち一つ(『女ノ子ノイロ』)はオフィシャルサイトにサンプルがあります。
 収録作品とダウンロード版の対応を一覧にしてみます。

  • 少女戯画
  • 少女解放区

     作品の傾向としては、ロリ系の女の子に恥ずかしくて変態的なことをするみたいなのが多く、本番にはそう重点が置かれてない感じですね。ありますけど。そして、たまーにスカ描写あり。
     あと、絵柄のせいか、ぱーっと明るい雰囲気のよりもちょっと陰のある雰囲気のものが多いです。

     ダウンロード販売されているのは本編以外のイラスト付きフルカラーで、たまに重要なシーンなどの一枚絵が収録されているのに対し、この本は表紙と口絵以外モノクロです。まあ、約330ページあってこのお値段なので、お求めやすいとも言えましょうか。
     というわけで、そういった傾向のが好きな私としては嬉しい一冊です。

    tag : 花犬

プロフィール

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
 

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