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マンガ: 『それが彼女のセイギなら』vol.2

 以前、第一巻をレビューしたときには、ヒロインの綾について書くことしか頭になかったので、ついタイトルに巻数を入れるの忘れてしまいました。
 この間二巻を買ったので、今回はそのレビューです。
それが彼女のセイギなら 2 (電撃コミックス)それが彼女のセイギなら 2 (電撃コミックス)
(2011/08/27)
真田 鈴

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 でもなんか、綾があまり目立たないですね。どっちかというと、とある二人の人物の方が印象に残りました。
 というわけで、今回はその二人について。

 まず一人目。クラスメイトの高峰はるか。
 いつものごとく、綾の母から祐樹に指令が下されます。その日はアスレチック公園に遠足に行くんですが(高校で遠足(笑)?)、綾を撮るようにとカメラを渡されました。
 出掛けるときにはそれだけしか言いませんでしたが、弁当箱の中にメッセージが。

渡したカメラで「男の子目線」による「綾のグッとくる」写真を撮ってきてね♥


 しかし、グッとくるってなんだ?とか考えているうちに、思うわけです。今日ぐらいは綾に「楽しい遠足」を、と。
 でもそれが綾にバレてしまい、彼女はそういうのを撮ってもらおうとしたりします。

 ところで、ここで噂の人、はるかが水に落ちてしまうんですね。祐樹は助けようとしたのですが間に合わなくて、結局彼のほぼ目の前で。
 ここで、綾なんですが、うーん、「濡れた」ところを撮ってもらおうとの意図があったのか?なんかたまたまのような気がしますが、これまた水に落ちてしまいます。
 で、目の前で水に漬っているはるかをほったらかしにして、祐樹は綾のところに行ってしまうわけです。

 ちょっと不機嫌そうに、「どんだけ桐生さんのこと大事にしてんの──?」とか言ってますが、水から上がって、祐樹と綾の様子、なんか凄くいい雰囲気の二人を見ているはるかの表情(p129)が、妙に気になりました。

 ……って、いや、それだけなんですけどね。たった一コマです。
 でも、これはどういう意味なんでしょう?
 ある意味はるかは「見捨てられた」わけですが、まあおぼれるような危険な状況でもなし。浅いですから。
 その、いい雰囲気を、彼女もいいと思ったのでしょうか?
 それともそれよりも、目の前で水に漬った女の子を放り出しても綾のところに行く祐樹、その「冷たい」態度に逆に「熱い」想いを感じ取ったのでしょうか?
 クラスの女の子達とは普通に接している普通の少年が、そんな酷いことをするほどに、祐樹の綾に対する想いは強いのか。
 はるかは、あのコマで何を思っていたのでしょうか。
 とても気になります。

 もう一人は誰かというと、特別編その二に登場する、少女時代の絹(綾達の母、官能小説家)です。掃除したら出てきたアルバムに、超絶に可愛い、純情そうな少女がいたわけです。
 で、思い出話が始まります。
 箱入りの超弩級純情少女の絹は、親友の祐子の彼氏に無理矢理対面させられるのですが、そのとき同席していた書生風の少年に絹が一目惚れ!
 絹が勇気を振りしぼって声をかけようとしたら、いきなり彼はこう来ます。

「絹さん、今度僕とデートしましょう!」

 かなり唐突ですが、百歩譲ってそこまではいいとしても、続きがこれですから(笑)。

「そのときは、パンツは履かないっていいと思う」

 爽やかな笑顔でこう言い放つ彼にドン引きしている親友とその彼氏の前で、絹は答えます。

「はい! 喜んで!」


 で、そのデートの日。
 ベンチで待つ彼の前で、絹は愛の証しとして、自らスカートを持ち上げるのです!

「絹さん…僕はあなたに恋をした…一目惚れでした…」「けれど…君を壊してしまうかもと思うと…」
「そんなの…全然構いません」「私…貴方になら…どこまでだって壊されてもいい…!!


 とかいった回想なんですけど、「お母さんあんまりからかっちゃかわいそうよ♥」「あらバレちゃった」という会話で作り話でしたっぽく終ります。
 終りますが、いや、ほんとにそうか?
 上のはるかのときもそうでしたが、この「からかう」というのが、思い出話が終ってからの祐樹への流し目のことなのか、話そのもののことなのか。
 そして、話が捏造だったという会話だとして、本当に捏造なのか?
 そう韜晦しつつ実は真実の思い出なのではないか?

 なんとなくどっちとも取れる二人の少女のお話でした。

tag : 電撃コミックス 真田鈴

独り言: ねがてぃぶろぐ1/3 - 現代の「救い」

 ネガティブな話を三つ書いてみます。予定としてはこんな感じ。
  1. 現代の「救い」
    先日目にした「希死念慮」についての、ちょっと重たい話(本エントリ)
  2. 日本人は劣等民族である
    別に列島と引っ掛けてるわけじゃないですけど(笑)
  3. まどマギの「言わない約束」
    『魔法少女まどか☆マギカ』への無粋な突込み

  4.  ま、ネガティブなんで、連続で書かずに、口直しにできるような違う話題があるときに一緒に公開するつもりです。

    続きを読む

アニメ: 2011夏アニメレビュー - その6

 7月に始まったのをメインに、この夏のアニメ感想まとめ、その6です。

異国迷路のクロワーゼ
 シリーズ構成、結構綺麗に整理されていますね。さすが佐藤監督。今回監督じゃないですけど。
 というわけで、湯音とカミーユのやり取り。カミーユさん、湯音と触れて、色々世界がひらけるといいですね。
 まずその前に、クロードとの子供時代の話。

「愛しているの、クロード」
「カミーユ?」
「私、本当にあなたが好きよ。だから、私達が大人になって、私が結婚しても、ずーっと遊びに来てくれる?」

ikokumeiro8_camille1.png
 今日は、この前にアリスが湯音のために医者を手配してくれたお礼もあってアリスのお茶会へ。クロードもついてくるわけですが、↑のようなカミーユとの思い出もあってなんか複雑な様子。
 この台詞にもあるように、この時代の結婚というのはこういうものなんですね。カミーユとの会話でのアリスの説明的な(笑)台詞にも。

「好きでもない人と結婚するなんて、たとえ堂々とアマン(愛人)を作ってよくたって、きっと私には耐えられないわ」
「結婚は家を反映させる手段よ。そう割り切れば、腹も立たないわ」


 ところで、カミーユはクロードとの会話で、クロードの湯音の扱い方について、こんなことを言いました。

「知らないのはあなたの方だわ。文化の違いなんかよりずっと深刻な差を、私達はこの体に生まれもってるもの」

 この人の台詞は一々裏の意味があったりしてややこしいですが、珍しくはっきりと言っていますね。
 そして、カミーユが湯音に、自分達の子供の頃の服を着せようとしてクローゼットを見せ、好きなのを選びなさいと言うわけですが。湯音の選んだ服について理由を質すと。
ikokumeiro8_yune1.pngikokumeiro8_camille2.png

「あの、クロード様が前に、袖がひらひらしたのは邪魔だとおっしゃったので、なので、袖に飾りの少いものを」
「クロードの好みで選んでも、彼の褒め言葉はもらえないわよ? ドレスや飾りにどんな趣向をこらしても、彼の目には入りもしないもの。目に留まったとしても彼、自分の……」

 ちょっといらだたしげに(珍しく感情を見せます)言うと、湯音がくすっと笑うわけです。詰問するカミーユ。

「何がおかしいの」
「あ、いえ、あの……私も……私もそう思いマス!」

ikokumeiro8_yune2.png
 虚を突かれるカミーユ。

「クロード様の事、こんなふうにお話できるの、嬉しくて」

ikokumeiro8_camille3.png
 子供の頃のカミーユは、「愛している」クロードと結婚は別だから、ずっとクロードといたい、と思っていたわけです。でも、どうもクロードは煮え切らない態度を取っているようで、それが気に入らない、というよりもそのことで人知れず心を痛めていた様子。だから、常にもない物言いになったんですね。
 湯音に対しても、無闇に謝るなとか、誰にでも笑うなとか忠告のように教え諭したりするんですけど、その在り方に行き詰りを感じているようなのです。
 クロードは、何も言ってくれない、と。
 しかし、この湯音とのまるで噛み合わない会話。それまでのカミーユと全く違う視点から、全く違う価値観の一言。これは、カミーユにとって救いになる可能性を秘めています。
 そのちょっと後に、こんな晴れやかな表情を見せますから。
ikokumeiro8_camille4.png
 まあ、このヒトのことですから全然違う理由でこんな顔をした可能性もありますが(笑)、今回はエンディングもいつもと違う、今回のために用意されたもののようですし、重要な転換があったということでしょうね、やっぱり。

STEINS;GATE
 これまで、どんどん頼れる男になってきた凶真。しかし、それは所詮付け焼き刃、もしくはメッキに過ぎない。
 今回は、凶真の蹉趺です。

 あと一つ。凶真自身のDメールを取り消せば、つまりSERNが傍受したそのメールを分析される前に処分すれば、β世界線に戻れる。そうすればまゆりの死は、そしてSERNによるディストピアも回避できる。
 しかし、紅莉栖が死ぬ。
 その二律背反に耐えられなくなった凶真は、自分が死ねば何か変わるに違いない、と衝動的に行動して、結局まゆりの犠牲で助けられることになります。

 唯一主体的に行動できる凶真がこんなでは、もう絶望的なのか?
 いやいや、そういうわけでもありません。彼は、もう一人だけではどうにもできないことを実感する筈。それは事態の打開に必要なことです。
 今回の話で描かれたことは、ある意味必要なことだったのでしょう。

 さて、もう重たくてどうしようもないこのアニメですが、ちょっと気晴らしにこういうのを読むのもいいかも知れません。
しゅたいんず・げーと! (MFコミックス アライブシリーズ)しゅたいんず・げーと! (MFコミックス アライブシリーズ)
(2011/08/23)
nini

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 こういったエピソードの隙間を埋める、ラボメンのゆる~い日常を、コミカルに、でもちょっといい感じで描いた漫画です。

 それにしてもこのアニメ、こんなに皆がリーディングシュタイナーに目覚めちゃって、一体どうなるんだろう?

ゆるゆり
 姉で妄想する妹……(笑)。
 背中を流すと言って入浴中に乱入してくる妹……(笑)。

まよチキ!

「チキン野郎のくせに一所懸命頑張ってゲームに勝とうとしていたあなたは、ほんのちょっとだけ、かっこよかったわ」
「でもね」


mayochiki8_kanade1.png

「あなたを優勝させるわけにはいかないの」


 スバルを守るためとも取れるし、ジローへの執着とも取れる、もしかして両方かと言う気もしてくる。
 相変わらず、複雑な気持ちを抱えた奏お嬢様。
 今後、一体どうするんでしょう?

 どうでもいいんですけど、あの番組にこのスポンサーって……(笑)。
mayochiki8_subarucm.png

tag : アニメ

アニメ: 『魔法少女まどか☆マギカ』 BD#5について

 アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』、BD第5巻の感想です。
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(2011/08/24)
悠木碧、斎藤千和 他

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 第9話、10話を収録したこの巻。ストーリーとかに関してはもう語った(笑)ので、主にコメンタリについて書いてみます。
 今回、特に10話のコメンタリで顕著ですが、「声優」としてのこの作品への思い入れはかなりのものであると感じましたね。まあ、これまでのコメンタリとか他でのインタビューとかでもそうだったんですが、特にインタビューとかだと営業も兼ねているし、ちょっと作ってるかもな、と感じないでもないですけど。でも多分、これはマジです。本音です。

 コメンタリは大体、悠木さんと斎藤さんのコンビにゲストが一人、という構成です。
 第9話では、ついに!あのキュゥべえ役の加藤英美里さん登場です! もう、大人気(笑)。待ってました、という感じで、とても三人しかいないとは思えない盛り上がりようでした。

 キュゥべえに関してはみんな「間違ったことは言ってない」という認識なので、色々引っかかりがあっても言い返せなくて釈然としないものがあったようです。しかし加藤さんは加藤さんで、9話では特に難しい言葉が出てくるので、自分でも説明していてわけがわからない(笑)という感じだったそうで。
 まあ、エントロピーとか、普通はあまり知らないですよね。でも、エントロピーがわからなくても結局キュゥべえのやっていること、そしてそれをしなければどうなるか、それはわかるので、ある意味どうでもいい。でも知っていればそれなりにキュゥべえの正当性がわかる。よくできた脚本です。
 そのキュゥべえですが、加藤さんによると、始めは普通に演じていたんですがそのうちに感情がないことがわかってくる。で、どういう風にしたかというと、まどかに対しては契約をしたがっているわけですから、ちょっと他とはものの言い方が違う感じでやっていたそうです。まあ、そうですよね。キュゥべえにしてみれば、最大の顧客?ですから。

 いつものことですが、今回のゲストの加藤さんにも、自分の演じたキャラ以外で誰が好きかと訊いたら、やっぱり杏子(笑)。もう、定番ですね。
 でも、あんだけ色々絡まり合った人間関係なのに、声優さんたちによれば、嫌いなキャラが全然いない、こんな作品は珍しいとのこと。例えば、マミさんを食ったお菓子の魔女のシャルロッテも、その設定(魔女になる前のこと)とかを考えると……とか。魔女すら愛せる、みたいな。
 本当にこの作品、「悪い」キャラはいないし、まどかがママのアドバイスを参考にすれば裏目に出るし、一筋縄ではいかないですよね。

 とか話していると、杏子対さやかの対決シーンへ。
 みんな「あぁ……」とか、もう言葉が出ない。「独りぼっちは寂しいもんな」という台詞には、「寂しいのはお前だろ」とか突っ込み、というか悲痛な語りかけが。
 なんというか、みんな涙声になっていました。マジ泣き寸前という感じ。加藤さんなんかは、演じているときはキュゥべえの感覚でいたので、こうやって改めて自分に戻って見るとかなり応えたようです。

 さて、第10話ではこれまでとは違い、ゲストなし、悠木さん斎藤さんの二人だけ。10話のコメンタリはそうしたいと言ったら通った、とのこと。まあある意味、斎藤さんがゲストを兼ねていると考えてもいいかも。

 ここでは、作品の内容よりも、声優としてこれを演じてどうだったか、そういう話に終始しました。互いの演じ方とか。
 「クラスのみんなには内緒だよ☆」
についてはここでも話題になっていましたが、BDのブックレットの虚淵&新房対談でも、声優さん達の演技がいいという話の中で、監督が特にこれを取り上げてました。世間の評判でもそうですし、私も以前触れました(笑)。ちなみに上の「☆」ですが、悠木さんが台本にそう書き加えていたとのことで(笑)。
 このシーンでは、表情もよかったと思うんですよね。
madokamagica_aoi2.png
 こうして「調子に乗って」いるのは、この作品では死亡フラグなんですけど(笑)。

 でもこのコメンタリ、ここが上手だったよね~とかいう内容ではなく、職業人としてのかなり深い話でした。
 悠木さんが、周囲の人たち(声優のみならず)を信頼していたからできた演技だ、と言えば、斎藤さんが、今回初めて、先輩として環境を作ってあげるというのを意識したと応えたり。数年に一度こういう凄い作品に出会う、みたいなことを言っていました。
 さらに、「声優」なので、他に絵があって音楽があって色々あって、それでできあがるんだ、と。ここでやり過ぎたら絵が死ぬ、というようなことを考えたりもしたそうです。
 そういう感じで、演じている人たちにとっても、この作品はかなり特別なものであったようです。ちらっと、代表作なんていう単語も出てきていたような。

 非常に興味深かったのが、10話でほむらがまどかのソウルジェムを撃ち抜くシーン。
 ここ、あのお願いはキツいよね、と言いつつ、悠木さんが、あれは「まどかの甘え」だと言ったのに対し、斎藤さんが、「ほむらは嬉しかった筈だ」と言っていました。ほむらにしてみれば、頼るばかりだったまどかから初めて頼られた、というのは嬉しいのではないか、と。
 かなり声優さんたちが役に入り込んでいると思うのは、斎藤さんの意見に対し悠木さんが「ほむらちゃんから見ると」という言い方をしていたところですね。
 ちなみにこのシーン、まあBDではあちこちが描き直されているわけですが、その中でも注目したい箇所です。その瞬間の二人を拡大してみましょう。

[TV版]
madokamagica10_tvshot1.png
[BD版]
madokamagica10_bdshot1.png
 かなりわかりやすくなっていますね。特にまどか。

 で、10話は主題歌『コネクト』が最後に流れるわけですが。
コネクト(アニメ盤)コネクト(アニメ盤)
(2011/02/02)
ClariS

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 これについてもかなり感慨深いようです。
 『まどか☆マギカ』という作品、脚本を始めとしてもの凄いところが沢山あるので埋もれがちですが、この『コネクト』も素晴らしい曲だと思います。音楽では梶浦さんの名前ばかり出てきますが、これの渡辺翔さんの名前も決して忘れてはいけないですね。それにClariSによる歌も。作品に思い入れがある分のバイアスは勿論あるでしょうが、そもそも最初に聴いたときにもいいと思ったものですし、そうそう出会えない名曲かと私は思います。

 最後に、斎藤さんが言っていたのですが、まどかとほむらの関係、この強い想いは、「友達」だからで、これが「恋愛」だったら随分違ってきただろうな、とのこと。
 そう言えば、この間レビューした小説版も、終始一貫して明確に「友達」をテーマとしていましたね。それが徹底しているなと思ったのが、杏子の台詞「こいつはさやかの……さやかの親友なんだぞ」の後半を削ったことです。個人的には、小説版での最も大きな改変だと思います。
 もしかすると、斎藤さんも同じように見ていたのかも知れませんね。

tag : アニメ 魔法少女まどか☆マギカ

ポルノ: 『天然お嬢様は無垢でMで幸せで』 一冊で二度おいしい

 なんか、先週末から涼しいからか、ポルノのレビューが進みます(笑)。
 今度はこれ。
天然お嬢様は無垢でMで幸せで (美少女文庫)天然お嬢様は無垢でMで幸せで (美少女文庫)
(2011/08/19)
葉原 鉄

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 本エントリのタイトルに付けた一言は、こういう意味です。
 この本、前半と後半で、かなり雰囲気が違います。まるで、同じ作者のシリーズものからこの二冊を持ってきたようです。
ツンマゾ!―ツンなお嬢様は、実はM (えすかれ美少女文庫)ツンマゾ!―ツンなお嬢様は、実はM (えすかれ美少女文庫)
(2009/04/20)
葉原 鉄

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ツンマゾ!!! M姫様の戴冠 (美少女文庫えすかれ)ツンマゾ!!! M姫様の戴冠 (美少女文庫えすかれ)
(2010/06/20)
葉原 鉄

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 これらについては、過去にレビューをしています。
 前者はヒロインの真子のからっとしたキャラが醸し出すコメディタッチの雰囲気、後者は主にヒロインのミナミの高貴で過酷な地位による凄絶な雰囲気が特徴的です。それが、今回一冊に押し込まれたかのようです。
 勿論、二人のヒロインは前作とは全然違うキャラなんですけど。

 タイトルにもある「天然お嬢様」は真澄、そしてもう一人は冷酷毒舌ロリメイド忍者のイツキ。
 いや、イツキの属性多すぎでしょ(笑)。しかも、ラストでもう一つ加わるし。

 バイトでお金持ちの真澄の家の引っ越しを手伝いに行った主人公のユキオ(幸生)は、大友家のご神体である巨大な壷を運んだんですが、ひょんなことからその中に落っこちて気を失い、置き去りに。
 真澄が壷にお祈りを捧げに来たところで、ユキオの腹が鳴ってしまい、こうしてごまかしたのです。
「……われは壷神なり……」(笑)
 それを真澄が信じちゃうところから始まるんですね。その巨大な胸とかに惑わされたユキオがつい手を出してしまいます。
 最初はマッサージとか何とかいいながら、実際にはしっかり乳房を揉んでたりして。

「痛むか?」
「へ、平気です……だって神さまのお手ですもの」
「そうだな、すこし痛いくらいの方が気持ちいいものだ」

 などとやっているうちに、どんどんエスカレートしていく行為。無垢なお嬢様はこの言葉を信じて脳内で再生していくうちいつしか「すこし」が取れて、更には自分からこんなことを言い出したり。

「どうか神さま……もっと痛気持ちいいこと、してください……」

 というわけで、破瓜でも幸せいっぱい。神との交感ですから。そのうち、

 でも、痛いというのは、気持ちいいことだから──

 にまで進歩して、後でバイブでされたときには、

(それに……気持ちいいだけで、全然痛くない)

と逆に物足りないと思うまでになります(笑)。
 ちなみに、真澄はどういう偶然か(なのか?)、ユキオのクラスに転校してきました。
 で、ユキオは壷神さまと思っているので、しかも天然なんで、まあユキオがなんとかごまかしてますが、何やら深い関係であるらしいことはすぐにみんなに知られてしまいます。

 二人の関係はどんどん激しくなって行き(なにしろ実はSなユキオと痛気持ちいいのが好きになってしまった真澄)、でもユキオの眼差しにドキリとする真澄だったり、胸に顔を埋めたユキオの頭を真澄が撫でたらその心地よさに浸るユキオだったり、結構甘い雰囲気が漂ったりします。
 特に、体育の授業をサボって体育用具室で行為に至ったとき、これは結構エロい!です。
 そもそもそんなことをしたくなったのは、授業中にバイブを仕込んで色々やったのを見ててユキオが我慢できなくなったせいだし、真澄は真澄でそんなことをされてたんで思い切り出来上がって疼いてます。
 しかし、バイブを抜く描写に1ページ以上使うというのは凄い(笑)。ページの構成の関係で足掛け3ページになっています。
 更に、この後の自ら求める真澄の乱れよう。素晴らしい!
 イツキに言わせると、真澄お嬢様は「愛らしさと美麗さと淫靡さを最良のバランスで兼ねそなえた類い希な美少女」だそうですし。

 と、ここまでが冒頭で「前半」と書いた部分で、ここから話は一変します。
 何かというと、例の属性の妙に多いメイドのイツキが、大事なお嬢様に不埒なことをしているユキオを拉致監禁し、サディスティックに屈服させようとするわけです。
 ここからの攻防戦は、かなり激しいです(笑)。さすがS同士のぶつかり合い。と言っても所詮結構ギャグキャラのユキオなんで、深刻な雰囲気ではないですけど。
 イツキは忍者でもあり、妖しい媚薬なんかも用い、ユキオを屈服させそうなところまで行きますが、とある手で真澄を巻き込んで、その媚薬を逆にイツキに使って、形勢逆転。
 ユキオを攻める/責めるのに、体が小さいために膣だけでなく子宮まで使う忍の房術で圧倒していたのですが、実は胸、特に乳首が敏感すぎるという弱点を発見されたのもあり、ついに屈服……かというところで、真澄登場。

 交わるその行為を「種付け」と言っていたのを聞いた真澄は、壷神=ユキオと結婚したいと思いました。
 天然な真澄が何をしたかというと。
 ウエディングドレスを身にまとって焼身自殺を図ろうとするなどという、斜め上の結論に至ってしまいました。そうすれば神の世界である天国に行ける、と。
 なんとかそれを食い止めたユキオは、試練と称して、ユキオの責めに耐えてイくのを我慢したら、と条件を出します。
 でも、イツキも一緒に競うことに(笑)。

 で、ついにイってしまっても、真澄のあまりの頑張りにユキオがとある抜け道、奇策を提示するわけです。
 結構な騒ぎもこれで大団円。

 ところで、壷神さまについては色々な裏話が。

 昔、とある出来事があって、忍から恩返しということでもらった壷。それに人を入れて願い事をすると、それを叶えるための力がその人に宿り、その人の心も願いを叶えるために動くようになります。
 で、上記のこれ↓が願い事になってしまって。

「どうか神さま……もっと痛気持ちいいこと、してください……」

 ユキオに宿った力というのは、精液が媚薬になるという(笑)。

 更に言うと、その壷をもらったとき、忍の長が最初に力を与えたのがイツキでした。ま、大量の伏線がありましたが。
 というわけで、前述の、イツキのもう一つの属性を加えると、こんな感じに(笑)。

冷酷毒舌ロリババアメイド忍者!

tag : 美少女文庫 葉原鉄

せいじ: メディアの「報道しない自由」……あれ?

 8/21にはフジテレビの偏向/捏造報道に対するデモがあったようです。
 主催者発表によると、6000~8000人が参加したそうで。
 フジテレビは、「抗議される言われはない」と、抗議文の受取りを拒否したとのこと。
 で、予想通りのことですが、私が見た範囲では、全てのマスメディアが完璧にスルーしています。

 ところが、ちょっと奇妙なことに気付きました。所謂保守系を自称しているブロガー達が、これまたスルーしているんですね。特に誰とは言いませんが。

 彼等は結構産経とか好きなんで、フジに対するデモとか紹介する(ましてや賞賛する)わけには行かない、ということでしょうか?
 でも、彼等の好きなカルト、チャンネル桜なんかも一緒にデモってたようですが。21日のデモは、主に二つの団体が主導していて、その一方が桜でした。
 どうにもよくわかりません。

 まあ、石原慎太郎とかを喜んで担ぎ上げる人達ですからねぇ。あんな、彼等の嫌う「特定亜細亜」とそっくりのメンタリティを持っている人物がどうして好かれるのか、どうにも私にはわからないのですが。敵の敵は味方、という奴なのかも?
 結局、よくわからないのは仕方ないことなのでしょうか。

アニメ: 続・『魔法少女まどか☆マギカ』は社会現象に……?

 アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』は、未だに結構話題になっていて、今日はこんなのを見つけました。

エヴァ超えるか!?「まどか☆マギカ」人気の秘密

 なんだかんだ文句を言いながらもこんなところを読んでるとか(笑)。
 この記事、参加している論者がなんか面白いです。以下、敬称略。
  • 社会学者・宮台真司
  • 幹細胞生物学者・八代嘉美
  • 明治大学国際日本学部准教授・森川嘉一郎
  • 公認会計士・磯崎哲也

 最初の宮台はともかく、あとはなんか、こういう話題としては異色ですよね。生物学者とか、会計士とか。
 なんかこう、本当に社会現象になっているっぽい印象も受けたりします。

 今回のこのエントリは、タイトルに「続」と付いていることからわかるように、以前に書いたエントリの続きのようなものです。前回のはこれ。
『魔法少女まどか☆マギカ』は社会現象に……?
 この、タイトルの語尾が曖昧になっているのは一体どういうことかというと、私は社会現象になるだろうともそうでないとも言っていないからです。では何を書いたかというと、結論はこうでした。

 つまり、論じるのではなく、見て、さっさと忘れて、でも後で思い出すような、そんな感じになったらいいな、とか思います。

 要するに、言い換えてみれば、社会現象とかなんとかには、あまりなって欲しくないなぁ、という。予想ではなく、希望ですね。
 実際、私はこの作品についての話を、身近な人にあまりしていません。かなーり親しい数人には、こういうのにハマっている、と言ったことはありましたが、だから見ろとは言いませんでした。
 いやそれ、ブログで散々書いておいて矛盾してないか、と思うかも知れませんが、こういう辺境は基本的にプル型ですからね。まどかの話でここにいらしてるような人は、わざわざ検索して読みに来ているわけです。ごく一部の定期的にアクセスされている方を除いて。特にここはアダルト指定しているので、検索には引っ掛かりにくい筈です。
 これが所謂「アルファブロガー」と呼ばれるような人だったら、同じブログという形態でも結構プッシュ型的な性質もあるんでしょうけど。

 ところでここでどうでもいい話ですが、FC2のアダルト、二次元を分離・独立させてくれませんかね。出会い系のとかよりも、エロゲとかの広告を出したいな、とか思うんですけど。ま、只で使わせてもらってる身で言えることでもありませんが。

 閑話休題。
 というわけなので、布教とかしませんし、関係ないところでまどかまどか言ってるのを見るのもあまり好きではありません。

 しかし、あんだけ書き散らすくらいですから、明らかに私はこの作品が好きなんですけど、どうしてでしょうね。
 というのの答えの一つが、前回のエントリです。
 ただ、つらつら思うに、もう一つあるのではないかな、という気がするのです。そしてそれは、前回書いた理由とは対をなす形になっています。

 前回のエントリからもリンクした、アニメ『フラクタル』についての感想にも書いた一つ目の理由、それは、簡単に言うと、小難しい分析が好きでない、ということです。
 『まどか☆マギカ』というのは、表現の技法としてはそれなりに論じる対象となるところはありますが、では何を言っているかということになると、そんなにややこしい内容ではありません。……と思っています。
 これが、今の時代の世相とかと合わせてその誕生について考察するとかだと色々あるんでしょうけど、そういうのは一部評論家達のためのテーマであって、私の興味の対象外ですし。
 そんなわけで、冒頭に紹介したあの記事も、「エヴァ超えるか」とか言ってる時点でなんか……という感じ。

 それでは、上記のように、これと対をなすのは何かというと。
 一言で言えば、あの第三話、です。

 私は虚淵玄というシナリオライターの作風を知っていましたし、どうやら最初からそれが望まれていたらしい、かつまず脚本が上がってそのテイストを殆んどそのまま残す形で進んでいるらしい、という話も比較的早期から耳に入ってきていました。
 しかし、一般社会ではどうかというと、まあはっきり言ってそう有名な人ではなかったですよね。今ではどうか知りませんが。

 そうするとやはり、あのうめてんてーの可愛いキャラ(いつも蒼樹うめさんの名前ばかり紹介されるので、ここではキャラデザの岸田隆宏さんの名前も挙げておきます(笑))、そして明るい画風とゆるい日常の描写で始まった本作は、第三話まで見たところでかなりの衝撃を視聴者に与える筈です。
 実際、アレを見たときに初めて、これは尋常なアニメではない、と思った人が多いようですし。

 導入があれですから、まあ確率から言って、そこで悪い印象を抱く人の方が多いでしょうね。
 実際、アニメファンの間でさえ、単なるグロとかいう評価が大変多かったですし、そうでない人からは、そんなものを好んで見るような奴はどっかおかしい、という声もいくつも聞かれました。

 私自身、『Phantom』から入っているので、お世辞にも大衆向けとは言えないものになるだろうと予想していました。
 そういう意識だったので、別にみんなに見て欲しいとか思ってませんでしたし、むしろあまり広まって欲しくないとさえ心の片隅では思ってました。

 というわけで、「そういう」人達以外、つまり玄人である評論家や逆に素人であるライトなアニメファン(やそもそもアニメ見ない人)、そういった層の持つ印象には、あまり触れたくない、んです。
 なんというか、評論家とかの分析もなんか「純文学じゃねーんだから」という感じだし、不愉快な思いをさせてまで素人さんに見てもらうのもなんだかなー、という感じだし。
 だから、あまりそういう耐性や嗜好のない人の前でまどかネタはやって欲しくないな、という気持ちもあったので、結局「社会現象」とやらになるのはちょっと……という感想になるのです。

 まあ、全然違う観点から、例えば、売れてくれた方がお金の流れが、とかいう話もありますが、それはまた全然次元が違う話ですし。

 ただ、私がどのように思うかなんてのは世の中に影響する筈もなく、どうやらこれを布教したがっている人が結構いるようで。冒頭のあの記事もそうかも。
 ま、そっちの気持ちもわからないでもないですけどね。
 そういうこともあって、世の中の流れ的には、これからも注目され続けることになる、そんなような気がします。

tag : アニメ 魔法少女まどか☆マギカ

アニメ: 2011夏アニメレビュー - その5

 7月に始まったのをメインに、この夏のアニメ感想まとめ、その5です。
 とは言っても、夏休みの間に増刊を出したので、もう何回目かとかあまり意味ないですけど。

STEINS;GATE
 アヴァンでは、前回のこれが再度。
steinsgate20_kyoma1.png

「まゆりを、必ず救ってみせる!」

と宣言した狂真。前回のレビューでは、これが萌郁の心を動かしたのかも、と書きました。
 しかし今回、この台詞は演出的に、別の意味を持つことになります。
 さて、FBが誰だったかというと……。
steinsgate20_fb1.png
 FBの"B"は、ブラウン管のブラウンさん、だったんですねぇ。しかし、あの洋風の顔で蜘蛛の糸とか言われると、なんとなく違和感があったり。
 それにしても、この間読んだ小説版での綯のアレが出てこなくて良かった……。幼女のあんな姿をアニメで見たりしたら、悪夢を見そうです。
 で、やはり悲惨な結末に終ったこの時間軸でのこともケリを付け、つまりFB(の携帯)からのDメールを送って萌郁のDメールを取り消すことに成功し、ついに!残るは凶真が最初に送ったDメールを取り消せば……。
steinsgate20_kyoma2.png

これまでのDメールは全て取り消し、世界線を元に戻す……。
そこは、SERNが支配するディストピアが生まれない世界線。
まゆりが死なない世界線。
そして。

steinsgate20_mayuri1.pngsteinsgate20_chris1.png

その世界線で、牧瀬紅莉栖は、

steinsgate20_chris2.png

──死ぬ。

 これが、冒頭に書いた「別の意味」です。
 凶真は、まゆりを救うことができる。しかし、そうすると……。
 この二律背反。
 頑張れ、凶真。

まよチキ!
mayochiki7_kanade1.png
 どうしてこんなことになったかというと、奏と駆け落ちしたからです。
 いやもうなんつーか(笑)。
 そして、新キャラ登場。
mayochiki7_punyuru1.png
 彼女が、スバルの従姉妹、小鳥遊ぷにゅるです。

奏「どうぉ? 今風の可愛い名前でしょ?」

 そういうの、ネットではDQNネームとか呼んでるようですが(笑)。ほんとにこのヒトの楽しみ方はいい。
 ……とも思ったけど、実は本気でいい名前だと思ってたりなんかしたりして……?
[追記:2011.8.22]
 あとで思ったんですけど、DQNネームってもっと思い込みと自己主張の激しい痛い名前のことかな。こういうあからさまに意味不明なのは指さないかも?
[追記終り]

奏「ちなみにこの子は、仲のいい私のことをこう呼ぶわ。「カナおねえちゃん」って。どうしたのぷにゅる、いつも通りに呼んで、「カナおねえちゃん」って」
ぷ「か、か、……カナ、おねえちゃん」
奏「────!!!」

mayochiki7_kanade2.pngmayochiki7_kanade3.png

奏「わ、私は大変な怪物を産み出してしまったのかも知れないわ……」

 このヒトも、複雑ですよね。スバルにはこんなで、ジローにはあんなで。益々気に入ってきましたよ(笑)。
 しかし、マサムネに対してはまるで別人のように強気です。

奏「あなたは今日どこに泊るのかしら?」

mayochiki7_kanade4.png
 そして、GJ!なのが、これ。
mayochiki7_masamune1.png

マ「お願いだぴょん、奏様、あたしを旅館に止めてぴょん!」

 こういうドSキャラだからこそ、違うところがかいま見えるのがいいんですよね。
 ところで、今回の絵は、キャラの顔が好きだなぁ。作画監督は川島尚さん、ですか。
[追記]
 マサムネの水着って、ちょっとアレ過ぎない(笑)?
mayochiki7_masamune2.pngmayochiki7_masamune3.png

[追記終り]

ゆるゆり
 もう、あかりは神経症一歩手前かも?
yuruyuri7_akari1.png

「あかりだけ番号が書いてないとかだったらどうしよう……!」

とか、気にしすぎだって(笑)。……いや、ほんとにそう言い切れるかな?
 今回の話では、またもや京子の発案でくじでカップルを決めてクリスマスデートをするわけですが、個人的に一番気になったのは京子-ちなつペアですね。
 ミラクるんの映画を見に行けば、最初不満たらたらだったちなつが、映画に夢中になってるし。
yuruyuri7_chinatsu1.png
 そして、ちなつがちょっと気にしてたぬいぐるみ(?)のことにしっかり気付いてた京子。
yuruyuri7_chinatsu2.png
 ゲーセンに連れ込んだかと思えば、それと同じキャラのをクレーンゲームで取ってきたり。
yuruyuri7_kyoko1.png
 しっかり効果がありました(笑)。
 たまに結構意外な面を見せる京子ですが、これはなんか、評価が上がってしまいます。

輪るピングドラム, ロウきゅーぶ!
 『ロウきゅーぶ!』はお休み。次回からは第二期『ロウきゅーぶ!?』です(嘘)。
 この間のレビューで触れた『SHOOT!』のCDを入手したので、リピートで聴いたりしてます。今期一番のお気に入り曲は、やはりこれですね。
 次点はというと、『輪るピングドラム』のこのシーン↓でいつもかかっている曲、
penguin6_imagine1.png
『ROCK OVER JAPAN』(トリプルHによる、カバー?)辺りが好きですね。これ、発売されるのかな。サントラが出てそれに収録とかかな。

神様のメモ帳
 アリスに、こういう台詞がありました。

「君は、探偵がしてはいけないことを、平然としようとするね。人の想いに輪郭を与えることは、時に呪わしい結果を招くのだよ。しかし、それはぼくにはない力だ。君の手で創り出されるもの、それが物語だ。自覚していないだろうけどね」


 なんか、ふと思い出したものがあります。栗本薫の『猫目石』です。
猫目石〈上〉 (角川文庫)猫目石〈上〉 (角川文庫)
(1997/10)
栗本 薫

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猫目石〈下〉 (角川文庫)猫目石〈下〉 (角川文庫)
(1997/10)
栗本 薫

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 あれ? これ、角川文庫からも出てるのか。
 これは、栗本薫の二つのシリーズの主役、栗本薫と伊集院大介が夢の競演をしている作品です。この中で、名探偵伊集院大介と栗本薫の関係に、こんなことがありました。今手元に現物がないので、記憶で書きます。
 大介は、『猫目石』の事件では、探偵役を薫に任せたいと思っていました。薫が、自分は名探偵じゃないと言っても、それまでに色んな事件の謎を解いてきたことを知っていたので納得していませんでした。
 しかし、終盤、大介は理解するのです。やはり薫の言う通りだ、と。
 薫は、探偵にしては、事件に深く関わりすぎてしまう。
 逆に言うと、大介は常に傍観者にしかなれない。

 栗本薫の作品では、私は『猫目石』が好きなんですよね。それとあと、『セイレーン』。
セイレーン (ハヤカワ文庫 JA 156)セイレーン (ハヤカワ文庫 JA 156)
(1982/05)
栗本 薫

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 『セイレーン』はこの短編集の標題作で、時間もののSFです。しかし、主人公と、あと時間を超えたその存在の関係が、非常に印象的でした。

tag : アニメ

せいじ: 産経のアニメ嫌いは異(ry

 まあ、zakzakですけど産経新聞社には違いない。

“有名アニメ”声優、虐待死で逮捕!そのおぞましい行状
という記事がありまして。
 ちょっぴり引用すると、こんなことが書いてありました。

 東京都杉並区で昨年8月、保育園児の渡辺みゆきちゃん=当時(3)=を虐待し、死亡させた疑いが強まったとして、警視庁捜査1課は、傷害致死容疑で、みゆきちゃんの里親だった声優の鈴池静容疑者(43)を逮捕した。同容疑者は「読み聞かせ」のボランティアなどを務める一方、ブログではみゆきちゃんを“ゾンビ”呼ばわりするなど、恐るべき表と裏の顔を見せていた。
(略)
 鈴池容疑者は大学卒業後、OLになったが、ストレスで激やせしたことから海外留学などを経て、声優の世界へ。番組ナレーターから、有名アニメ、エロゲーなど幅広く活躍。また、大学院で公共社会のストレス問題を研究、地域の“語り部”や“読み聞かせ”のボランティア活動にも取り組んでいた。


 ふむ。
 声優の鈴池静容疑者? 知らない。というわけでぐぐると、なるほどこれは本名で、声優では芸名があるんですね。
 Wikipediaによると……
遊魚静
  • 本名は鈴池静[1]。
  • 主な出演作品は……殆んどナレーションじゃないか。
    • アニメ出演はというと……
      • ∀ガンダム(18話 女役)
        → 確かに「有名アニメ」ではあるけど、名前すらない役?
    • それじゃ、エロゲはというと……
      • とらいあんぐるハート2 さざなみ女子寮(槙原愛)
      • とらいあんぐるハート3 ~Sweet Songs Forever~(槙原愛)
      → って、シリーズものだから、事実上一作?

 例の都の条例のときも、わざわざ「漫画児童ポルノ」とかいう造語を用意してまで応援していた産経らしい。
 しかも、そんなことをしていたお陰で、逆に規制派にも迷惑になっていたという(笑)。条例はそれらを区別していて、合流させるのはあとにする予定のように見受けられたのに。産経は空気を読まずに(というか条文を読まずに)突っ走ってかき混ぜていた、どこからも疎まれている存在のように私は思っていました。

 で、今回はタイトルに「“有名アニメ”声優……」ですか(笑)。

 ま、Wikipediaにまだ全部載ってなくて他にもあるということもあり得ますけどね。今あの項目は大変みたいですから。削除されるかも知れません。
 でもそれにしても、記事本文中でも「幅広く活躍」と様々な仕事を紹介し、ボランティア活動にまで触れているのに、記事のタイトルは「アニメ声優」。

 「漫画児童ポルノ」のときと、やってることがそっくりですね(笑)。

ポルノ: 『放課後さいみんクラブ』感想

 まず、作品タイトルからしてどっかの何かによく似ているこの作品。
放課後さいみんクラブ (美少女文庫えすかれ)放課後さいみんクラブ (美少女文庫えすかれ)
(2011/08/19)
河里 一伸

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 私はどっちかというと、倶楽部の方が好きだったりしますが(笑)。

 さて、本ブログ(PC版)では、トップで「ネタバレするからねー」と宣言してますが、今回のエントリは再度言っておきます。
 この感想では、ネタバレしますから(笑)。

 いや、そんなに隠さないといけないというわけでもないし、ちょっと読めばわかるんですけど、なんとなく断っておいた方がいいような気分になったので。

 まず、キャラ配置は、主人公の貢嗣(みつぐくんなのか(笑)?)の周囲に、クラスメイトで生徒会長の結愛、幼なじみでボクっ娘の翼、実妹の陽葵。三人とも評判の人気者です。
 そして、幼女三人組の心桜、未羽、ちえり。
 このある日いきなり現れた幼女が、貢嗣に力を授けてくれるのです。某アニメのインキュベーターのように「あなたの願いを叶えるのを手伝ってあげる」と。それが、「瞬間催眠能力」です。
 ちなみに、その授けるための手順が、ディープなキスとかフェラだったり。なんでも、力を受ける方の人が「心を開いて」いないといけないということで。で、射精のときには「頭が空っぽに」なるだろう、と(笑)。

 どうでもいいですけど、導入のこの辺りまでで既に、この作品はアニメやなんかのネタが満載であることがはっきり読み取れます。主人公、アニメ研究会所属ですし。というか一人しかいないので部長。
 ある程度のネタは笑えるし、それを超えるとなんか鬱陶しくなるものですが、ここまでくるといっそ清々しいというか(笑)。

 まず妹の陽葵。チアリーダーとかやってる元気な女の子ですが、兄にはどうもつんけんしてます。
 シャワーを浴びようとして浴室に行ったら、半裸の陽葵がいた、というハプニング。ここで貢嗣はつい力を使ってしまうわけです。
 で、貢嗣の言うことには従うべき、と。
 それでなんとか覗きに対する暴力沙汰は避けられたのですが、イタズラ心からつい「オマ×コを見せてよ」なんて言ってしまい、陽葵はその通りに
 触ってみようか、というところで夕食の時間でタイムアウト。

 ここから、結愛、翼、そして再度陽葵と攻略していきます。
 結愛は、部員が一人しかいないアニ研をどうするのか迫ってるわけですが、催眠で結愛にアニ研に入ってもらって、恋人にもなってもらって、キスからセックスへ。
 ここで実は、結愛は、以前から貢嗣のことが好きだったのでした。
 そうなるに至るエピソードで、貢嗣が結構気配り少年だったりすることが示されていますが、実はそういう面が他でも沢山描かれます。

 翼は、貢嗣の恋人になった結愛への嫉妬がきっかけで催眠をかけることに。
 嫉妬ということは即ち、翼も以前から貢嗣のことが好きだったんですね。貢嗣は結愛に、二人の「関係」を口外しないように指示していましたが、彼女が「関係」を性交渉に限定と認識していたために、恋人になったことは普通に宣言してしまったのです。
 で、問い質そうと貢嗣を屋上に呼び出した翼は催眠をかけられ、屋上で初H。
 でも、そのことが早々に結愛にもバレてしまい、困ったことになりそうなところを何とか回避して、翼もアニ研に入ることに。

 ここでまた例の幼女が登場し、二人だけではダメだ、もう一人とHしろ、とくるわけです。
 貢嗣が選んだ三人目は、陽葵でした。
 この陽葵もまたもや、以前から貢嗣が好きだったのでした。
 しかも、匂いフェチ(笑)。兄の下着の匂いを嗅ぎながらオナニーしてたり、初Hのときも、兄の使っているシーツにくるまれて興奮してましたし(笑)。

 ところで、結愛は実は意外と嫉妬深いし、三人とそういう関係になってしまったことでもめそうになったんですが。
 いや、懸念していた事態は避けられました。こんだけネタ満載なんで、修羅場っぽい雰囲気になると、「そいつ殺せない!」が出てくるんではないかと(笑)。
 ネタ満載ということで、もう一々挙げてられないんですが、陽葵のこれは一応(笑)。

(陽葵、お兄ちゃんのこと好き好き大好き好き好き
 兄の本棚に隠されていた本のタイトルではないが、そんな気持ちだけが心を占めて他のことなどどうでもよく思える。


 とかいうことを続けていたら、三人とも妊娠してしまうわけです。
 えすかれは孕ませエンドが多いわけですが、今回のは続きがあります。
 そもそも、あの三人の幼女は何者だったのか? また、途中でかなり伏線が張られてますが、彼女達は何のために貢嗣に力など与えたのか?
 三人は、それぞれが結愛、翼、陽葵の娘だったわけです。

 あるとき彼女達は、己の存在が「揺らいで」いることに気付きました。場合によっては、自分達が消滅してしまうこともあり得る、と。
 普通は、存在が最初からなかったことになるので、そうなったところで誰も気付かない。ですが、未羽は時間に干渉する能力があったために察知できたのですね。
 で、父親である貢嗣に行動を促そうとやってきた、と。

 まあ、そんなに凄い設定というわけでもないし、ないとどうしてもいけないというわけでもない。
 しかし、孕んでおしまい、というのよりも、こういうひと味があると、なんかいいですよね。
 この辺りのバランス感覚は中々いい感じだと思います。

 また、貢嗣というキャラの気配りは、作品そのものの雰囲気にもなっていますね。例えば、妊娠したことで嘱望されていたチアリーディングをやめてしまった陽葵についてのフォロー。

 なにしろ、妊娠でチアリーディングの道を諦めさせてしまった、という罪悪感がいまだにぬぐいきれない。
 すると、陽葵は晴れやかな笑顔を見せた。
「うん。だって、陽葵が本当に応援したかったのは、お兄ちゃんのことだったんだもん。だから、これからはお兄ちゃんとお腹の子の応援をすれば、それで充分だよ」
 そんな少女の言葉に、自然に胸が熱くなってしまう。
「ありがとう、陽葵。だけど、もう一人、応援して欲しいな」
「もう一人?」
 と、陽葵が首をかしげる。
「陽葵自身だよ。これからは、人のことばかりじゃなくて自分のことも、ちゃんと応援するんだ」


 これまでにも述べてきたように、複数ヒロインがいても、ついメインヒロインを定めてしまう私ですが、本作では間違いなく、陽葵に決まりですね!
 あ、別に胸がささやかだからというわけじゃないですよ?
 ……だけじゃないですよ(笑)?

tag : 美少女文庫 河里一伸

プロフィール

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
 

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