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ポルノ: 誰か『華族調教』の二次創作して~

 この間、『華族調教』について書いたら、昔掲示板に書いたことを思い出してしまいました。
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 さて、若月先生はご自身のブログのコメント欄にこう書かれています。

官能小説に、続編はありません。落ちてしまうと、お話は終わってしまうからです。ですから、華族調教の続編もありません。

 ところで私は、前述のエントリでこう書きました。

 敗北と言いましたが、清々しかったですね。しかも、そうでありつつ、やはりエロいのです。間違いなく官能小説でありつつ、その点を外さず、しかもノーブルなヒロインを描き切る。先生の姿勢には感じ入りました。

 そう、そう言う意味では、先生は職業人として尊敬できる方だと言えるでしょう。プロです。
 これで例えば、エピローグがなかったらどうでしょう。
 エロを描きました。素晴らしいヒロインを描きました。ですが、最後に官能小説ではなくなってしまいます。そう、なんかハズしてます。

 先生は、官能小説を書くことに徹していて、「顕子」を描きつつも最後まで『華族調教』は官能小説だったのです。
 でも。ここで視点をちょっと引っくり返すと、『華族調教』には、最後まで官能小説でありつつもそれ以外のものも描かれているのです。
 「官能小説に、続編はありません」。でも、官能小説でない、言わばおまけの部分にも「世界」があるのではないでしょうか。
 ……そういうのって、なんか既視感が……。

 そう、二次創作です。

 本来の作者が世界を、ストーリーを、キャラを構築して、完成、完結させた物語。でも、その中から読者が自分の気になる何かを取り出して、育て、発展させていく。
 『おふえりあ遺文』『クローディアスの日記』『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』『広い藻の海』……。
 そして、現代の日本にも溢れています。

 ──顕子は、その才覚を最大限に発揮し、尾藤商会を発展させていく。昭和恐慌も乗り越え、敗戦で壊滅的な打撃を受けても不屈の闘志で復活。それまで以上に栄える尾藤商会。
 しかし、最早向かうところ敵なしとも見えた顕子に、人生最大の危機が訪れる。
 清治郎の死である。
 それは、年齢の差を考えれば仕方のないことだった。
 顕子の最も強大な武器は、その強靭な精神だ。だが、清治郎の死により心が折れそうになる顕子。
 牙を失った顕子は、一体この危機にどう立ち向かうのか……?

 一般小説の18禁二次創作はよくありますが、これは逆になりそうですね。まあ、そういう要素があっても勿論問題ないですけど。
 自分で書いてみたい気もするのですが、いかんせん、これを描くには昭和の歴史に関する深い知見や、経済や経営に関する知識などといった基礎体力が必要です。
 うーん、苦手な分野なんですよねぇ……。

 どなたか、そういった分野に詳しくて、なおかつ官能小説に関しても造詣の深い方、書いてくれませんかねぇ。
 『天くん』の作者の方とか(ぼそ)。

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独り言: 聖地巡礼

 近頃、聖地巡礼という言葉がよく使われますよね。アニメファンが舞台、もしくはモデルとなった地を訪れて楽しむ、みたいな意味での「聖地巡礼」。
 多分、この言葉を広く知らしめたのはアレですよね、『らき☆すた』。あれは、設定とか結構明に押し出してましたし、現地の神社がブームに乗ったりしたんで、やはり話題性が大きかったんでしょう。

 ちょっと遡ると、私が知ってるのではおねてぃとか。『おねがい☆ティーチャー』『おねがい☆ツインズ』ね。あれは、客観的に見てもなんか風光明媚な感じの、行ってみたくなるような場所でした。行かなかったけど。
 ……三つとも「☆」がついてるのは偶然?

 更に遡ると、エヴァとか。第三新東京のモデルになった……箱根辺り? あ、箱根と言えば、温泉つながりで「熱海ラブプラス+現象(まつり)式典」なーんてのがこの間あったなぁ。

 『けいおん!』の舞台の桜ヶ丘高校のモデルになった豊郷小学校とか、こんな話題に。 所謂「特定厨」なんかも同じメンタリティかな。

 私自身もやったことあります。もうずーっと前の話ですけど。
 『美少女戦士セーラームーン』にハマったころ、意味もなく麻布十番の辺りに行ったりしましたよ。六本木の駅から歩き始めて、東洋英和女学院の脇を通って降りていって一ノ橋公園、麻布十番商店街、名前忘れたけど坂を登って氷川神社、有栖川宮記念公園。で、広尾の駅で電車に乗って帰ってくる。
 今から思えば、立派な聖地巡礼でしたね。

 「週間新潮」7月29日号でも、上記の『ラブプラス+』のことが話題になってて、こんな風に書いてあります。

 熱烈なプレーヤーに支えられ、局地的な賑わいはなお続くのだが、法政大学社会学部の稲増龍夫教授(メディア文化論)は、
「アニメファンの世界では、以前から『聖地巡礼』といって、作品の舞台を訪ねる人たちがいました。いわゆる2次元症候群で、漫画を通して現実と関わりを持とうという行為だとは言えます」

 いやー、こんな一般人向けの雑誌でもこういう風に取り上げられる時代になったんですね。アニメや漫画の影響力は凄いものです。

 ところで、『ローマの休日』のファンがスペイン広場に赴いてジェラートを食べる(最近は禁止されてるそうですが)のは「聖地巡礼」とは言わないんですか? 言わないんですか、そうですか。

tag : オタク

PCで: Windowsの「どうして?」

 この間のエントリで、「Windowsってたまに駄々こねるよね……困ったちゃんだ。」と言いました。
 何があったかというとですね。
 Windowsには、Microsoft Updateってのがありますよね。Microsoftのソフトを更新してくれるやつ。気が付くと、アレがちゃんと動いてなかった。
 なーんか最近アップデートしてないなぁと思って手動でやったら、更新の一覧が出るのに、ダウンロードしようとすると失敗する。なんでだろー???
 で、調べた結果わかったこと。
 私はProxy(Squid)を通して外に繋いでるんですが、そのせいみたいなんですよね。IEはインターネットオプションでのProxyの設定によって動くので全く問題ないんですけど、Microsoft Updateはそれとは別に情報を持ってるとのこと。で、なんかの弾みで二つの情報が食い違うことがある、と。
 なんでそんな作りにするかなぁ?
 まあ、取り敢えず

proxycfg -u

を実行するといいみたいです。あ、これはXPでのやり方で、Vista以降では違うそうで。

 そう言えば、Windowsを使い始めてとっても奇妙に思ったことを思い出しました。
 それは、プログレスバーの表示です。
 インストールとか、なんか時間のかかる作業をやらせてるとき、その進捗状況を示すものとして、横棒が出てきて、段々作業が進んでいくのを表示するために左から色が変わっていきますよね。
 私が???となったのは、Windowsでは、プログレスバーの表示が一番右まで行っても終りにならないことがある、という点です。右まで行ったので終りかな、と思ったらまた左からやり直すとか、それ一体なんのための表示なの?みたいな。いつ終わるのか全然わからないじゃん。

 IEの奇妙な動作にも、プログラマやってた頃に悩まされましたが、つい最近もちょっと困りました。
 こちらのエントリで、プレーンテキストで書いた文章を、面倒なのでそのまま貼り付けて、preで囲んだんですけど。
 そのままの表示にならないんですよ。なんか、空行が削除されちゃう。
 うーん、中でタグとか書いてるからかなぁ? でも、Firefoxでは問題ないんだけど……。
 よくわかんないや。

 大体、Microsoftのソフトって、RFCに従ってなかったり、色々付き合い悪いんですよね。
 あ、RFCというのは、"Request for Comments"の略で、色んな技術仕様とか(に限らないですけど)をまとめた文書群です。「コメント募集」みたいな名前の割には結構権威があって、これ守らないと皆に白い目で見られるんですが、……Microsoftは、その辺り全然気にしないんですよね。間違えて違うもの作っちゃうんじゃなく、勝手ルールとか独自拡張とかやり放題で。Outlookとかには結構困らせられたっけ。最近のMSはどうなのかな。
 でも、あの会社の場合、無神経でそうしてるというわけでもないんでしょうね。そうやって自分のところのソフトじゃないとうまくいかない状況を作り出し、囲い込む、みたいな。あそこはよくそういうことをしました。
 ある意味、MS-DOSだってそうですよね。事実上タダでばらまいて、皆がそれを使うようになったらその状況を利用する、みたいな。
 まあ、上手な商売ですよね。嫌われてましたけど(笑)

 にしても、上記のpre内の空行が消えるのはなんでなんだろう? 直したいんだけどなぁ。ぐぐっても中々見付からない……。

tag : Microsoft Windows

ポルノ: マンネリと安心感

 その昔、Y.M.O.を聞いてた頃、坂本龍一と細野晴臣についてこんなことを考えたことがありました。
 どちらも、作る音楽に彼(等)らしさというのがある。だけど、坂本のは「特徴」だと思うけど、細野のは「癖」に思えちゃうなぁ、と。
 そしてそれは、それぞれの持つ「らしさ」が、細野が演奏やアレンジの技法とかであるのに対し、坂本は表現している何かであるためだ、という結論に至りました。

 ところで、この間2chを見てたら、こんなのが。
フランス書院 美少女文庫 23冊目

From: [700] 名無しさん@ピンキー <sage>
Date: 2010/07/24(土) 22:47:55 ID:bDFoxv+i

わかつきにしろ二次元の竹内にしろ、パターンだからこそ安心して読める。
特に最近はえすかれで濃い味のものが多くなってるから
逆に定期的に、お決まりのものを読みたくなるんだよ。
「あーこれこれ、このあっさりしたいつも通りの味がたまに無性に食べたくなるんだよね」的な。

From: [701] 名無しさん@ピンキー <>
Date: 2010/07/24(土) 23:01:37 ID:HsIfNlM/

パターンだとつまらない部分と、
パターンを期待する部分てあるよな。

あまり厳密にはわけられないけど、
理性で判断するところ(ストーリーとか)は前者、本能(エロとか)は後者、
みたいな気が。

 わかつき作品に子宮頚管粘液が出てきて、「またこれかよ」とか思う人いないわけですよね。つか、そーいう人はそもそも読まないだろうし。
 萌え対象にも、妹、姉、眼鏡っ子、巨乳、貧乳、メイド、ツンデレ……。また、プレイ内容や小道具、シチュにも色々ありますが、そういうのに萌える人はいくらでも同じ傾向のものを消費する。
 冒頭に挙げた音楽の例とは随分違います。同じような技法を使う細野や、もっと近い例だと小室哲哉とかとは。
 多分、普通の小説とかと比べてみても同じことが言えるでしょう。
 ポルノは、そういう点で、マンネリの意味がちょっと違う。

 上の2chの701に書いてあるのが興味深い。ポルノの好みというのは言わば性癖であり、そうそう変わるものではない。そう、確かに本能に近いと言えるかも知れない。そう思ったりします。その意味では、700で食の好みに喩えているのも、本能との類似を示唆していると言えたり。
 ポルノでの「飽き」は、特定の人の嗜好が変わるからではなく、人が、ファン層が入れ替わることにより起こるのかも知れません。「卒業」しちゃったりとか。まあ、新しい属性に目覚めることはあるかもですが、そういう場合は通常、守備範囲が広がるものであるという気もしますし。

 その辺り、他の創作物と同じ考え方をすると、ちょっと何かを見間違ってしまうかも知れませんね。

ポルノ: 若月凛先生、おめでとうございます!

<慶賀>
若月凛先生、「岩井志麻子賞」を受賞。

「この官能文庫がすごい!」大賞2010、岩井志麻子賞をいただきました。

現在発売中の、月刊宝島9月号で、「この官能文庫がすごい!」大賞2010 選考座談会が掲載されています。

私は、去年12月に発売された「華族調教」で、岩井志麻子賞を頂きました。

 ……だそうです。↓この作品ですね。

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 月刊宝島買わなきゃ。

 ここのブログでは、ポルノについては美少女文庫を主に取り上げてるのでちょっと路線が違いますが、これはわたし的には大ヒット作品です。
 この作品については、ブログ開設以前にあちこちに感想を書いたのでここでは改めて取り上げませんでしたが、その場所をちょっと紹介してみましょう。
 また、作品の解説についても既にあるのでこちらのWikiをご紹介します。
華族調教

 さて、まあちょっと繰り返しっぽくなってしまいますが、この作品に惹かれた理由は、勿論エロの適合、官能面での感応です。でも、本作では私は、若月先生に圧倒されたと感じました。ヒロインの顕子は、酷い凌辱を受けながらも、最後まで輝き続けたのです。
 読み終えたとき、私は言わば敗北しました。
 ……それだけ熱い作品だったのです。若月先生の鬼気迫る迫力、気迫を感じたものです。
 敗北と言いましたが、清々しかったですね。しかも、そうでありつつ、やはりエロいのです。間違いなく官能小説でありつつ、その点を外さず、しかもノーブルなヒロインを描き切る。先生の姿勢には感じ入りました。

 そう、そう言う意味では、先生は職業人として尊敬できる方だと言えるでしょう。プロです。
 これで例えば、エピローグがなかったらどうでしょう。
 エロを描きました。素晴らしいヒロインを描きました。ですが、最後に官能小説ではなくなってしまいます。そう、なんかハズしてます。
 常に、自分が何を書いているのか、これは何のための小説なのか、それを忘れず、なおかつ読者をうならせるものを書く。上に「プロ」と書いたのは、そこの所にプロ意識を見たからです。

 冒頭でリンクした先生のブログエントリに、「やめちゃおかなーと思っていた矢先のことでした。」と書いてあるのを読んだときは、知らないうちに迫っていた危機に気付いて、胸をなで下ろす気分でした。
 いや、たかがエロ小説と言わないでください。前に書きましたが、私はエロにはかなりヤバいところを助けられたのですから。

 ともあれ、先生にも気持ちを仕切り直していただけるのではないかと思います。良かった良かった。
 なるべく早くに新作を手にすることができるよう、祈ることにしましょう。

tag : 幻冬舎アウトロー文庫 若月凛 華族調教

独り言: この二週間のこと

 昨日、ふと気付いたらカウンタが1000を越えてました。ご来場いただいた方々、ありがとうございます。

 この二週間くらいは随分沢山の方が見えたんですけど、そろそろだいぶアクセスも以前の数に戻ってきた感じですね。
 何があったかと言えば、やっぱり二つ。美少女文庫のオフィシャルサイトの7/9付け「黒猫通信」で「『お姉ちゃんは3歳児!?』実はなんかいい話」のエントリをご紹介していただいたこと。そして、「『お嬢様・錦織由梨菜は保健が苦手!』品揃え満点だね!」のエントリで話題作をいち早くお届けできたことですね。
 この二つのエントリのアクセスが圧倒的に多かったです。
 ……なんだ、両方とも人様のお陰じゃん。Mさん、水無瀬さん、ありがとうございます。

 ところでこのブログ、いつからかわかりませんが、Yahoo!では検索に引っ掛からなくなってますね。
 これはもしかしてアレかな、こちらのエントリのせいかな。エロ描写について語るとき、結構露骨に体のとある部分の名前とか書きましたからね。
 まあ、ここは元々アダルト指定してましたし、こんなもんでしょう。
 ちなみに、Googleの検索でおいでになる方は以前と同じようにいらっしゃいます。

 さて、これまで書いてきたことをなんとなーく振り返ってみて、ちょっと思ったことがあります。
 私はレビューのとき、結構ネタバレしてますよね。
 さすがにストーリーの根幹に関わるようなことは伏せることもありますが、それでも、「これは見所!」みたいなのを書き写したり。そう言えば、上で触れた『3歳児』のエントリでも、最後にかなり核心に迫ることが書いてあったので、黒猫通信からリンクされたのを知って慌てて隠したりしたっけ。
 これは、このブログの元々のスタンスから来てると言えますけどね。
 ここで紹介してみんなに読んでもらおうとか、考えてなかったんです。あんまり人が沢山来ることを想定してなかったというのもありますし。んじゃ何だというと、ブログの説明の所にも書いてあるように、「好き勝手書いてるごった煮ブログ」なんですよね。何か気に入ったら、気に入った所を思ったまま書く。そういうノリ。
 あんまり誉められたもんじゃないですね(笑)。

 でもまあ、だからと言ってスタンスを変えるのもヘンな話だし。別にお金もらってるわけでもなし。
 DLsite.comのを紹介するときにはアフィリエイトの登録してますけど、これはどうしてかというと、その登録しないと紹介できないんですよね。いや、自分でHTMLをごちゃごちゃすればいいんですけど、画像とか勝手に貼っていいのかわからないし、面倒なので登録しちゃいました。Amazon.co.jp向けのなんかはFC2のブログ編集ツールに元々あるんですけど。
 というわけで、これからもあんまり変わらないやり方で行こうかと思います。悪しからず。
 一応、表現については大体今まで通り、ストーリーの行方に触れるような部分は隠す、くらいで行こうかな、みたいな気持ちではいます。
 でも、基本いい加減に。

 だって、何か明確な意図を持って書いて、私の思想を強く押し出したりしたら、テロリストのブログになっちゃうし!
 ……あれ?「好き勝手」書くんじゃなかったのかな?

ラノベ: 『不堕落なルイシュ』 検閲は機能しなかったのか?

 帯には、こんなことが書いてあります。
「だから、兄さんは堕落しているのです。妹の異常なる愛情がとどまるところを知らない、そんな物語──。」
 いや、こんな過激な話だとは思わなかったんだよー

 このお話の世界では、人間に寿命はありません。適当な年齢で成長が止まって、放っておくと特別な事情がなければいくらでも生き続けます。
 というわけで、何もしないとあっという間に地球が人間で溢れてしまうので、60歳になると、「定年退ということになります。別の表現では、「処理」されます。つまり、最近よく聞く言葉で言えば「殺処分」に似てますね。

 主人公の少年神倉ミタマには、同じクラスに好きな女の子がいます。贄川那智です。彼女、クラスの厄介ごとをなんでも率先してやっちゃう人で、あるとき、そうやって引き受けた仕事で怪我をして、足を傷めてしまいます。
 運悪く、障害が残ることになってしまったのですが、この世界ではそういう人は、「処理」されます。
 那智は「処理」されることになりました。

 一定の功績のあった人は、60歳になっても退拭させられることなく生き続けてもいいことになっています。そういう権利を「永生権」と言いますが、永生権のある人は、一人だけ権利のない人を延命させることができます。「弱者保護権」です。
 ミタマは、それに目を付け、永生権のある人に頼み込んで那智を延命させてもらおうとします。

 まあ、その辺り、妹の涙珠(るいしゅ)の発案もあって、那智を連れて逃げて、兄の玉風、もしくは姉の珠花に頼むことにします。
 涙珠はキツい性格で、那智よりも兄が大事だ、那智なんか見捨てろという立場なんですが、

「だって、私は兄さんのことが好きなんですから」

……普通誤解しますよね?

「だって、それが家族というものじゃないですか! 家族愛があってはダメだというんですか!」

 なーんだ。

 神倉の家は名門で、永生権を持つ人を沢山出しています。父親などは、皇帝を支える「将軍」だったりしますし。母親も永生権あり。兄も、姉も。
 ただ、兄は居場所が分からないんで、姉の所に行くんですけど、姉は姉で、実は勘当されてます。珠花は今、新興宗教の教団『珠の花』の教祖です。

 実際のところ姉は、教祖という立場から、一人を選んで弱者保護権を行使するわけには行きません。それでも、しばらく匿ってくれることになりましたが。
 そもそもその教団、洗脳とかして信者を集めてて、那智も洗脳されてしまいます

 実は珠花は、皇帝に対して(ということは側近の父親に対しても)叛意を抱いています。最近多発している暴動も教団が関与してます。武器を蓄えてたりもします。
 それが母親にバレて、神倉の私設軍隊が教団本部に攻めてきます。
 大体、なんで珠花の教団がダメなのか。珠風は何故勘当されたのか。
 涙珠が言ったこの台詞がその理由です。

「どんな理由があろうと、古代の宗教を持ち出すことは許されません」
「どうして?」

「なぜなら神を一つしか認めないような宗教は必ず戦争を巻き起こすからです」

 ……言っちゃったよ! 言っちゃいけないことを!
 この世界では、多神教しか認められていませんが、その理由をこんなにあからさまに書いちゃっていいの?
 こんなの、たとえ架空の世界の物語でも、ユダヤ教やそれを起源とするキリスト教とかイスラム教の支配する国で言ったらもう、大変なことにっ!

 大体、ヤバいと思ったんですよ、このお話。「処理」の設定とか、冒頭で飼っている(?)犬をあっさり殺したこととか、主人公の好きな女の子を洗脳しちゃうとか。
 とんがった話だろうなと思って読み始めたのですが、ここまでとは!

 洗脳された那智ですが、涙珠はもうダメだと、つまりミタマへの気持ちなんて残ってないと決め付けていて、那智を死なせること前提で行動したりしますが、実はそれはちょっと外れて、那智は戻ってきます。
 私は、那智はもうほんとにダメかもとか思ったのですが、さすがにそこまではしませんでしたね。まあ、続刊もあるようなので、ちゃんと出番が予定されているのでしょう。

 それにしても、うーん、凄いなぁ。書く方も書く方だけど、出版しちゃう方もねぇ。
 ここには書かなかったところにも、色々問題になりそうなことあったし。
 でも、こういうの実は好きだったり(笑)
 なんか、続きが楽しみです。

 ところで、助けられた那智は、こんなことを言いました。ミタマにキスをしようかというシーンで、気が変わって「おあずけ」した那智。

「そんなの、気にしなくていいのに」
「気になるよ。それに────涙珠ちゃんに怒られちゃうしね」
 ふふふ。那智はいたずらな笑みを浮かべる。
「え、どうしてそこに涙珠が出てくるの?」
「ひみつだよっ」


 那智と言えば、p173の洗脳された那智はエロかったなぁ。

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書いた: 『のんきなリァちゃんがやって来た!』

 前のエントリで、『吸血殲鬼ヴェドゴニア』について触れましたが、これは、ニトロプラスがずっと前につくったエロゲです(公式サイトはこちら)。
 私はこれが発売されて間もない頃にプレイしましたが、結構気に入ったので、二次創作小説を書いたりしました。昨日のエントリ書いててそれを思い出し、ちょっと探してみたら見付かったので、ちょっくら公開してみようかと思います。

 今読んでみると、やっぱり昔のは拙いなぁ……とか別に感じなくて、今とあまり変わらないかも。まあ、その後あんまり書いてないので、成長もしてないってことですかね。

 ゲームは18禁ですが、この小説にはそういうシーンは特にないので、年齢制限はしません。
 注意としては、JavaScriptをオンにしないと、最後の二章分が読めないのと、どうもIEで見ると空行がなくなったりして表示がおかしくなる辺りがありますね。また、プレーンテキストをpreタグで表示してるので、ちょっと環境によっては見え方がおかしいかも。

 それでは、どうぞ。

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歌とか: アニソンもいいけどBGMもね

 この間、夕食時に特に意味もなくテレビを見てたら、宮川泰の作曲した歌の特番をしてました。
 出演者にささきいさおの名前があったので、きっと『宇宙戦艦ヤマト』とかも歌ったんでしょうね。そこまで見ませんでしたけど。

 そこでふと思ったんですけど。
 宮川泰は『ヤマト』ではBGMでも名曲を沢山作っています。勇壮な曲、美しい曲、哀愁を帯びた曲。ああいう物語なので、やはりBGMも多様です。女声のスキャットの、ラ↑ミ↓レ↓シ↓ソ↑ラ↑ラ~というのありますよね。とっても美しい。また、確か「想人」というタイトルのがありました。ピアノで、シ↑ド↓ミ↑ラ↑シ↑ド↑↓シ↑ド↓ミっての。
 この間も書きましたけど、久石譲の曲とかいいの一杯あると思うし、ジブリつながりで言えば、『耳をすませば』なんかもいい曲あったし。
 エヴァにも色々あった。タイトル憶えてるのだと、『Thanatos』とか。
 京アニ版『Kanon』のとかも好きだなぁ。というかあれ、ゲームのをそのまんま使ってましたけどね。『冬の花火』『凍土高原』『風を待った日』とかは名曲だと思ってます。
 『R.O.D』のOVAより『書を愛して狂うもの曰く、"紙は常に我らと共に"』『疾風の凶翼、捕らえられる者は無し』『R.O.Dのテーマ ~long version~』、テレビ版より『R.O.D -Opening Version-』なんか大好き。
 ゲームだと、Nitro+の『吸血殲鬼ヴェドゴニア』より『悠久』、『鬼哭街』より『Riverside History』、ねこねこソフトの『みずいろ』より『遠くへ』、CIRCUSの『水夏』より『かなしいわかれのおと』『なみだあめ』『夏の終わりに…』……。面倒だからこの辺りでやめとこう。お気に入りプレイリストの先頭から挙げてったら古いのばかり。

 最近は、テレビとかでアニソンなんかを特集した番組とかあったりしますけど、BGMとかはあんまりやってくれないですよね。久石譲とかだと、宮崎アニメの曲の特番とかで演奏されたりしますけど、それでもやっぱり歌が主体のことが多いし。
 どうせなら、アニソンだけでなく、アニメやゲームのBGMも取り上げて欲しい気がします。
 それにはアニソンと同じところがあって、物語に合わせて作られたものなので、物語性やドマラ性があるんですよね。

 でも、テレビとかだと、歌手の出番がないから番組として成立しにくいのかな。
 それに、シーンに合わせて聞かないと今一なのかも???

 そう考えると、やっぱりテレビじゃ駄目かな。この間、ニコ動の「虹視聴覚室』で、VisualArt's/Keyとかサーカスの曲とかで特番組んでたっけ。
 ああいう方向で行く方がいいのかな。

 まあいずれにしろ、BGMにももちょっと注目してもらってもいいかなー、みたいな気がします。

tag : アニソン

ポルノ: 『催眠生活』 明るい催眠生活

 『催眠生活~校則だから仕方ない!?~』(パラダイムノベルス)は、C:driveの同名のエロゲを原作とするノベライズ版です。
 ……実は、ゲームも持ってるんですが、積んでます。所謂罪ゲー?

 タイトルの通り、催眠モノなんですけど、中々楽しげで、一風変わった作品ですね。
 面白いのはメインヒロインの麻希乃には、主人公隼人の催眠が効かないんですね。一体どういうことになるのか?

 隼人は、10年振りに戻ってきた生まれ故郷で、幼なじみの麻希乃に再会するんですけど、彼女、超問題児になっちゃってました! 「天神学園の竜巻」の異名をとるような過激な女の子に。
 隼人は、自分の特技である催眠術で麻希乃の性格を矯正しようとするんですけど、残念ながら催眠術が効きません。困ったなーという状況ですが、ちょっとしたトラブルで、その催眠が全校放送されちゃいます。
 その内容は、隼人の言葉が「常識」になるというものでした。
 つまり、麻希乃は正気なのにみんながおかしくなっちゃって、周り中がエロいことを当たり前にしてるのに、それを変だと言う麻希乃の方が非常識扱いされちゃう。で、仕方なく、恥ずかしいけど、みんなと同じように行動。

 ……それ、なんて羞恥プレイ(笑)?

 麻希乃にとっては羞恥責めなのに周りはそれを当たり前だと思ってるんで、バレてヤバいことになったりもしないし。これは素晴らしい設定だ!

 風紀委員長の鴇子が風紀の乱れを指摘したところから、隼人がクラスの女子の処女検診(処女膜があるかを視認する)をすることになったり、<校内ノーパンノーブラ強化週間>で校内での下着着用禁止になったり、みんな水浴びとか言って股間に水道の水を当てて感じちゃったり、ストレス解消ですとか言って先生がみんなにオナニーさせたり、水泳の授業は全裸でやることになったり、家庭科の授業は裸エプロンになったり、授業でフェラチオの作法とかいうの始めたり……。
 素晴らしい学園生活です!

 ……ところで、麻希乃はなんでそんなに暴れるのか。
 基本、彼女が暴れるのは、人のためです。一応、それなりの理由というのがあったりします。ヘンですけど。だから、自分のしたことで謝るということに非常に抵抗があったり。
 麻希乃だって、暴れるからと嫌われてるわけじゃない。風邪引いて早退した翌日、みんなは心配してくれたり。テレる彼女はなかなか良かった。
 でも、この辺りがちょっとした「ずれ」。隼人はこう言います。

「おうっ! 親しいクラスメートは友達だ。親しくないクラスメートは、これから友達になってくれるクラスメートだよっ!」

 対して麻希乃は、こんな。

「たくさんいればいいってものじゃないでしょう? 友達は消耗品じゃないのよ」

「あたしは、腹を割って話せて、バカやっても許してくれる友達だけでいいと思う。そんな友達のためなら、なんだってできるの。それがあたしなの」


 隼人が催眠を使って色々やるようになってから、<竜巻>はおとなしくなってたんだけど、隼人は自分の行動が本来の目的からちょっとずれてきてることに気付いて、軌道修正を考えてました。当初の目的、麻希乃の性格の矯正。
 で、「昔みたく素直に話してくれ」とか言ったら、

「あたしは素直よ。あたしは、あたし。今までどおり。何も変わってないわ」

と来ちゃいます。すれ違い。
 昔の、自分の知っている麻希乃を取り戻したい隼人は、今の<竜巻>の麻希乃を失いたくないと思っている奈津美や遥(麻希乃の友人)ともやり合ってしまう。

 そんなときに、麻希乃が大爆発。
 いつものように催眠でエロい授業。このときは、隼人と麻希乃がヌードモデルをすることになるんですけど、そこにみんなもコーフンして隼人に抱きついてきちゃって。言い合った挙げ句、麻希乃がキレます。

「隼人はぁっ! 河合隼人はぁぁっ! あたしんだああああああああああああぁぁっ!! 誰も手を出すなあああああああぁぁっ!!」

 奈津美と遥のコメント。

「でもさ、何か、安心したよ」
 予想外の言葉に、俺はつい訝りの視線を送った。それに答えたのは遥だ。
「麻希乃ちゃんが、自分自身のために<竜巻>を引き起こしたことです」


 まあ、この後色々あって、結局綺麗に収まります。

「麻希乃……。一緒に……、麻希乃と一緒に……、俺は100人、友達をつくりたい。麻希乃も一緒につくろう! そのために俺は努力する。だから、麻希乃も」
「うんっ! 隼人、大好きっ!」


 最後には、二人で後始末。麻希乃も、<竜巻>についてずっとこだわっていた「ごめんなさい」にちゃんと答えを見付けて、全校放送で宣言。隼人も催眠の「夢」を終わらせます。

 エロくてドタバタで、ちょっと真摯な物語、大団円です。

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プロフィール

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
 

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