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ラノベ: 『冴えない彼女の育てかた Girls Side 3』感想

 加藤は倫也の嫁。

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 語呂は悪いけど、それを女子会で定める瞬間までの話でした。
 あと、ちょっと予想外だったのが、美智留の意外な活躍。前半は真面目に作曲とかしてるし、後半は詩羽先輩の傀儡(笑)?

 で流れとしては、巡璃を探るというゲーム制作にかこつけて、往生際の悪い加藤を女子みんなで寄ってたかって、
うぜぇんだよさっさとくっつけやこのヤロー!
と叩きまくる話(笑)。いやヤローじゃないですけど。あとみんなと言っても英梨々だけは、まだね。
 ある意味もうみんな諦めているとも言えますが、もうその先のことを考えているのだからさっさとしろという思いもありそうです。

 さて、重要な台詞を二つ挙げておきましょうか。
 一つは伊織によるもの。伊織が出海に伝えた言葉です。

『いいかい出海? 今日は一晩中、彼女から目を離すな』
『表情とか、喋り方とか、態度とか、全部盗むんだ』
『間違いなく、それが倫也君が思い描いた巡璃だからね』

 彼女とは勿論、加藤のことです。
 そもそもこの物語の出発点から、加藤は倫也のメインヒロインでした。ただ、それって一体何なのよ?ってのはね、わかっていつつもあったわけですよ。
 それがここに来て、まあある意味明文化されましたね。
 加藤は、倫也の理想の女の子である、と。

 もう一つは、女子軍団による苛烈な追求の末、加藤がついに口にした本音からです。
 巡璃が主人公をどう想っているか……というのは最早言い換えに過ぎず、加藤が倫也についてどのように感じているか。

「迷惑でも、変でも、空気読んでなくても……
 なんとなく、嫌じゃなければそれでいいやって。
 そういう、フィーリングみたいなものだけで、いいやって」

 …………「嫌じゃなければ」?
 それって所謂、アレですよね。
 円満な夫婦の条件(笑)?
 プラスがあることよりも、マイナスがないことが長期的な安定をもたらすわけですね。あばたをえくぼにするものがなくとも、そもそもあばたが気にならない、みたいな。勿論加藤だって「嫌なもの」はあるでしょうが、倫也はそれを持っていないというだけで。多分、伊織なんかは沢山持ってるでしょう(笑)。
 それにしても、秘訣とか以前にまずそこですか。道理で、初っ端から正妻感出ててたわけだわ。正妻戦争以前から正妻(の地位)の行方は決していたわけで。
 しかも、もう心を定めてからは早速、主導権を握り尻に敷くことを画策しているし(笑)。

 こうして、倫也と加藤の二人の意識が、片方は他者によるものですが明確にされたことになりますか。

 というわけでこの巻のラストは12巻のラストと重なったわけですが、次は本編そのもののラストとなる13巻ということのようですね。果たしてこの二人、加藤が優位のまま決着するのか、倫也が一矢報いるのか?
 まあ、あまり予想できるような展開にはならないだろうとは思いますけど。

ラノベ: 『冴えカノ 12』/『ゲーマーズ 7』感想簡略版

 簡略版というとこれと別に詳細版がありそうですが、いつも(これまで)よりは簡単な感想という意味で。
 二冊ともさっさと買ってすぐに読んだんですが、色々とあって、書けなかったというのとあまり書きたいと思わなかったというのとあります。後者については二冊それぞれ違いますが。

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 冒頭のせいで懐かしい曲を聞き返したりしてましたが(笑)。
 前の巻であんな「引き」だったし表紙がこれ↑なので加藤のエピソードの、11巻が前半12巻が後半なのか、と思ったら……加藤の出番があまりないじゃないですかぁ……。
 いや確かにね、そこそこ出番はありましたし加藤にとっても色々考えなきゃいけない大変な時期になったかなとも思うんですが、それと物語の中心に誰がいるのかって別ですよね。まあ、作者によるとどうやら12巻は倫也の話だったようです。
 今期始まるアニメ二期「♭」も、期待してたらのっけでなんかナメたことしてくれるし。
 なんだかなぁ。
 あ、でも「♭」のキービジュアルのイラストは好きですよ。

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 雨野君、まさか、そこだけは避けるかと思ってたフラグまで立てちゃう(笑)?
 そんな7巻の232ページ辺り。いやなんか、彼がここまで本気で怒りモードに突入したのってもしや初めてでは。
 ただ、この巻のラストはちょっと重苦しい雰囲気なので。本作こういう作風なので8巻では180度引っくり返る展開が期待というか希望されるのですが、いかんせんここに辿り着くまでの流れがアレですからね。
 別にこういう展開や描写が悪いとか嫌いだとか言っているのではなく、ただ単に、疲れるなぁと。それに、ここまで関係が親密になってからでないとできないことってありますし。
 リア充は大変ですねぇ(笑)。

ラノベ: 『天使の3P! ×9』感想

 なんだか、前巻に引き続いて、何かが起きる前触れ段階的な感じです。

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 ところで私は、本作についてはこれまでに何度も言っている通りくるみのファンなんですが、実を言うと最近ちょっと桜花贔屓だったりもします。

 判官贔屓という言葉がありますね。
 源義経については、牛若丸としての人気と武将になってからの人気に若干違う意味合いがあると思うんですよ。前者は、小さな体で弁慶を翻弄する様、そして後者は、優秀でありながらも兄に疎まれる悲劇の武将。
 私の桜花贔屓には何となく、持っているモノの秀逸さ(何とは言いませんが(笑))に対して、残念と表現されてしまう不敏さが義経人気に近い感情を惹き起こさせているような印象が……(笑)。

 まあそれはおいといて、本編の感想を、まずは出だしについてから。
 いつもいつも紛らわしい始まり方をするのはもう様式美と言えると思うんですが、今回は割とあっさり、1ページめの2/3くらいでどういう状況なのかがわかってしまいます。つまり、響とくるみが怪しいことをやっているかのように見せかけておいて、実は単にお勉強しているだけだった、という。
 と思いきや、始まったのが『実妹検定』という変化球(笑)。
 いつもながらくるみの情熱には畏れ入りますし、【問4】は確かに難題です。しかしそれに正解する響は……ちょっと何と言うか……。

 さて、冒頭にも述べたように今回もさほど熱い展開があるわけでもないのですが。でも、リヤン・ド・ファミユは重要な一歩を踏み出したのかもしれません。
 本シリーズのこれまでも、各巻で様々な学びがあり彼女達の演奏は進歩を遂げてきましたが、今回はそういう意味での進展はあまりなかったように思います。
 ただ、そもそもリヤン・ド・ファミユというバンドは何でありどのようなものなのか、その本質を問うことになりました。バンドの方向性と言ってもいいし、文中では「色」という表現がなされています。それを見定めたのなら、いっそロックでなくてもいいとさえ。

 これは響がライブハウスでのバイトを通じて仕入れてきた見方です。まあこれまでもそうであったとも言えますが、響自身もリヤン・ド・ファミユのメンバーに教えるというだけでなく学んでいたというのが明確に描かれているということですね。
 思えば、彼の変化、進歩についてもいくつか描かれています。一章(PASSAGE 1)冒頭の、くるみと一緒のお出かけとかね。
 ところで、あのクリーニング屋のバイトさん、多分また出てくるんでしょうね。もしかすると重要な役回りで。

 で、桜花なんですけど。
 今回はPASSAGE 3で響と二人だけでデートだったというのに。……いやまあ、彼女的にはああいうところ、つまり釣りとかに一緒に出かけるのが一番だろうという意味でそう表現したんですけど。
 それなのに、ああそれなのにそれなのにあの展開。一体どうして水着の胸に手を突っ込まれるなんていうことに(笑)。
 いや勿論、相手は響なので必ずしも悲劇ということではないにしても。
 そういえば、口絵イラストの一枚が桜花ですね。

 ところで、くるみですが。
 響が色々と成長しているというようなことを言いましたが、そのためなのか、くるみについてはシリーズのこれまでとはちょっと違った描かれ方がされているように感じました。
 それは、変わっていく響を眩しげに見ているかのような描写だったり。あるいは、PASSAGE 3で響とやっと連絡が取れた時の言葉と声だったり。いや別に声は聞こえないんですけど。
 多分、後者についてはこれまででも同じことがあれば同じような様子を見せたでしょうが、この「×9」で描かれるとちょっと違った意味に受け取れます。

 とまあそんな感じの9巻でしたが、次巻では新たなガールズバンドが登場しそうです。それも、リヤン・ド・ファミユと近い位置で。
 まさかと思うんですが、そのメンバーって……?

ラノベ: 『エロマンガ先生 8 和泉マサムネの休日』感想

 似たタイトルの昔の映画とはだいぶ違う(笑)。

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 休日ってことでインターミッション的な内容であり、かつなんか短編集的なのにどこか完全に短編集でもないっぽい感じがしたのですが、あとがきによると、

今巻の二章は、以前電撃大王に収録した短編をベースに、加筆修正をし、本編エピソードとして再構築したものです。

とのこと。ということは、残る一章と三章もそこをベースにしているのかも?
 一章は、休日に至るまでの過程みたいだし、三章は二章で続いた回想の真打ち、主人公二人の分!という感じですから。

 というわけでこの「和泉マサムネの休日」は回想シーンが沢山です。一章の今の京香さんの様子、つまり今の正宗の目から見る京香さんも、回想を補助する役割がありそうな。
 それにしても、p33の京香さんはイラストが欲しかった。どうせ大して見えていない(笑)p70のエルフ削ってでも。だってエルフにはp101のもあるし。

 とは言え回想は正宗視点が基本。智恵、ムラマサ先輩、あと京香さんの分は紗霧との互いの回想に含めて、という感じですか。
 智恵がちょっと意外だった感じ。もうちょっと気持ち的に距離があったのかと思ったんですが、実は智恵、近づき損ねてあの位置に落ち着いたという経緯だったんでしょうか(笑)?

 そして三章に入ると、いきなり紗霧の一人称から始まります。三章は、正宗と紗霧の二人で互いの「会う前の話」を一緒にする、という二人きりでの内緒の話。
 智恵がそうだったように、紗霧も秘めたものを持っていたことが……まあ大方の読者は予想していたと思いますが(笑)、個人的には予想よりもそれがだいぶ激しいものだったことが明かされました。

 正宗には同じ作者によるちょっと似た話の主人公である京介と似たところがありますね。ここでは人物として似ているという意味ではなく、一人称も多い作品なのにその人物の言うことに嘘、というと語弊があるかも知れませんが秘匿し糊塗されたものがあるというところです。自分自身を騙すようなところと言ってもいいかも。
 この8巻の最後に正宗が放った一言が、その隠されてきた部分なのでしょうか?

 まあその辺りはよくわかりませんが、9巻でその続きが描かれないことはないでしょうからそれ待ちですね。
 一体どうなることやら。

ラノベ: 『なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合』感想おまけ

 この間書いた感想で書き忘れたこととか後で思ったこととかをつらつらと。

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○ YAMAHAとのコラボ
 ちょっと前にこのシリーズの公式サイトでYAMAHAとのコラボ企画作品を読みましたが、この15巻ってなんかそこで立華が言っていたことが匂うような(笑)。

○ スルガの上場
 実は結局ポシャるんではないかなーとか思っちゃうんですけど。だって実現したら今みたいな会社ではなくなってしまい、ということはこのシリーズの舞台としても……。
 でも、三年後とかならもう物語完結してるかな?

○ 梢さん
 この15巻での梢さんの立ち位置、なんかいいなと思いました。いや本人は大変かも知れませんが、役どころとしてはいい感じですよね。試験官の一人、みたいな。
 ただ、工兵があそこまでの主人公体質を持っているとは思いませんでした(笑)。

○ 修了
 勿論、感想で書いた「修了試験」ってのは比喩であり、物語の世界よりちょっと上の(もしくは下の?)レイヤーでの話ですが。つまりシリーズの構成の話。で、貝塚さんが人を「売る」立場なら工兵は「買う」立場になるんでしょうか???
 この「修了試験」は多分、敗けても失格というわけではないでしょうね。いやまあ読む人の判断になるわけですけど。
 ところで、色んなことをやって遂に最後の課目を、という印象だったのですが、考えてみると工兵って、プログラミングはやってないですね。まあ全くやってないということはないでしょうけど、エピソードのメインテーマになるほどには。
 やっぱりあれですかね。スルガってあまり表舞台に立つタイプの会社じゃないし、ということになるとプログラム組むにしてもインフラに近い、つまりは目立たないところになるし、となるとあまり物語的に派手さがないからとか?

○ 巻末特別付録
 あとがきの後に「立華の優しいIT説教部屋」というのがあるのですが、何か今回はあまり本編と直接的な関係がなさそうな気がします。テーマはSSL。規格や仕様としてのSSLはもうあまり使われなくなりつつありますが、それでも後継のものも含めてSSLみたいに呼ばれますよね。
 もしかしてもしかすると、次巻の内容に何か関係でも?

ラノベ: 『なれる!SE15 疾風怒濤?社内競合』感想

 工兵の妹が吸血鬼だった件(笑)。

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 いやなんかエナジードレインとかできるらしいので。

 とかいう話はおいといて、今回のエピソードに対する印象を一言で表現すると、修了試験という感じでしょうか。
 これまで工兵は新入社員のクセに、万能人間に?いやいやもう超人?というか神かよ!という(笑)風に色んなスキルを、つまみ食い的なところはあるにせよ身に付けてきました。
 この修了試験は最後の科目というか課目の履修を兼ねていて、で、今回は遂に、経営者の視点という奴ですか。
 まあその辺りについてはまた後で。

 まず出だしですが、本編に入る前に目次を見ると、最後の章が「インターミッション」になっています。あの11巻ですら「クロージング」だったのに(笑)! つまりこの15巻は話が完結しておらず、次巻以降に続いているわけです。
 しかも最初の「レイヤー1」に入る前の導入で工兵は、例の採用担当から声をかけられ、総務のメンバーにならないかと誘われています。勿論、兼務みたいないい加減な話ではなく。どうやらスルガが上場する話があって、なら体制もきちんとせねばということになっての話で、驚くことに「役員」なんて単語まで出てきます。
 このこともまたこの巻では結論出ませんが、工兵の思考や行動にだいぶ影響を与えることになります。

 さて今回のお仕事ですが、サブタイトルにもあるように、社内競合しています。工兵が例によって例のごとくうやむやの内にアサインされた仕事が、実は立華達に来ている話と同じ顧客のものだったという流れ。
 立華は藤崎さんと組んでおり、工兵はあろうことか、例のアルマダの次郎丸と組むことに(笑)。
 工兵にとって、これまでずっと一緒に仕事をしてきた立華が藤崎と組んで最強の敵となり、8巻で工兵が(キャラとして)一人前になったと感じさせた「ライバルの次郎丸」と組んで挑戦する。そういう構図になっています。だから今回次郎丸はパートナーかな。そして競合なので当然ながら、立華達の行動は殆んど見えません。
 というか工兵側はオールスターキャストですね雰囲気的に。それだけ立華と藤崎さんは強大であるわけです。

 実際に工兵達が動き始めてからのスピード感は物凄いです。まあ次郎丸のキャラのせいというのもありますが、次から次へと色んな展開が待っています。
 それにしても、立華達が工兵達の案を潰した手腕はえぐい。いやこう言いましたが悪どい手段を使ったというわけではないんですよね。彼等の間で公開されることになっているQ&Aから推測した提案内容の中から顧客がなんとなく嫌がりそうな点を見つけて、こういうのいいですかぁ〜?と聞いて、あそれなんかイヤかもという回答を引き出しちゃう。
 まあ他にも色々展開するんですが、立華さん。そんなカリカリにチューニングして、ファームに致命的なバグがあってアップデートしたらいきなり破綻、なんてないですか? ってまあないですよね立華さんなら。

 ちょっと順番は前後しますが、そんな猛スピードのある意味爽快な展開が、あるところでいきなりストップして急転回します。この辺りの物語作りは大したものですね。
 そこで、工兵と立華の対話があるわけです。p160辺りから。
 そして、このシリーズのテーマの本質に迫る話題が出てきます。
 そもそも、エンジニアとは?

 これまでこのシリーズの感想をずっと書いてきて、工兵がどんどん成長し、今回遂に経営者の視点にまで手を伸ばそうと言う展開を見ているわけですが、そんな中で実はちょっと懸念していたことがありました。
 もしや工兵は、このまま「昇進」してしまうのだろうか?

 この同じ作者さんの別シリーズでも実はエンジニアが活躍している部分があって、彼(彼等)は確かにエンジニアでありつつ「渡り合って」います。
 それと通ずるものがあるかも知れませんが、個人的に、マネージャとか経営者とかそういうのが「上」と位置づけられる価値観、いやさ世界観は、このシリーズには馴染まないと思っています。そういう能力も一つのスキルなのではないか。
 でもまあ、この巻での工兵の有り様を見るに、それは杞憂と言っていいんじゃないかと感じました。特に薬院さんに「エンジニアというより経営の人の考え方」と言われ動揺する様(p47辺り)とか、実は全く逆の意味だと思いますが、梅林に「ちょっと変ったか」と言われる様子(p152辺り)とか。
 工兵は多分、シリーズのタイトルが示す道を踏み外すことはないのではないでしょうか。

 ということが何となくわかったところで、多分工兵は本当の意味でそっちの方へ踏み出すことになるのでしょう。
 15巻最終章となる「インターミッション」では、トラウマ級の人物と再会することになります。
 あの戦慄の7巻ではその人が過去に残していった言葉が印象的です。
 彼女は藤崎さんに、こう言ったのだとか。

 どうすれば人を売る立場になれるんでしょうね――って。

 その貝塚さんが工兵の前に現れるということは、多分続く16巻で工兵はきっと、彼女の力を借りることになるのでしょう。

ラノベ: 意外な所で見かけた川原礫氏の名前

 ラノベの話ではないんですが、ラノベ作家さんの話なのでということで。
 でも実を言うと、これまでSAOの感想とか結構書いている割に川原さん自身のことってあまり知らないんですよね。だから、古くからのファンの人なら、或いは作品だけでなく作者さんのことまで深く読み込んでいる人なら周知のことかも知れませんけど。

 その意外な所というのは、ジャストシステムから届いた一太郎のバージョンアップ案内の小冊子、その名も『Version UP!』(一太郎2017 バージョンアップのご案内 2017年1月発行版)です。その中の特別企画の中に作家インタビューというのがあって、そこで川原さんがターゲットになっていたということ。
 まあ一太郎持っているからこういうのが届くわけですが、申し訳ないんですけど殆んど使ってなくて、届くこういう案内もいつもはぱらぱらっとめくってみるくらいだったりします。ただ、今回の一太郎2017は、小説向けの機能に色々拘りがあるらしく、ちょっと興味があったもので。
 多分、そういうこともあって作家さんのインタビューということに……なったのかな? これまでどうだったのかあまりわからなくて……(笑)。

 というかそもそも今回の一太郎について目にしたのは、何やら同人作家が喜びそうな機能がどうのこうのという話からでした。
 で、この冊子にも、「小説投稿サイトへの投稿・同人誌作成まで幅広くサポート」「pixiv特殊タグ」「同人誌印刷に多いA5・2段組や、公募ノベル用のスタイル」などと言ったキーワードが出てきています。

 ちょっと前置きが長くなりましたが、その冊子の12〜13ページに上記の企画があり、12ページの大半を占めるのが川原さんへのインタビューです。
 中々興味深いです。プロットを作らないでいきなり白紙から一太郎で書き始めるのだとか。あと、かなり長時間執筆を続けるためにATOKリフレッシュナビとやらから注意されたりするとか(笑)。正方形のディスプレイを使ってるなんてのもマニアックですね。まあでもこの人の場合、ディスプレイはいくつもつないでるかも?
 色々と誉めていることもあります。

例えばWordが文書・ドキュメントを作るソフトとすれば、一太郎は「文章を書く」という機能をものすごく大事にしてくれているなという印象。

とか。

 ただ面白いのが、誉めているのはそういう話が出てくる最後の個所くらいで、序盤は上記のような執筆スタイルについて、中盤は使わない機能や要望などが書かれています。1ボタンでの3か所に保存できたらいいのにとか。文書を失うことがないように、パソコン本体、メモリーカード、クラウドストレージに保存しているらしいので。
 あとはスクロールスピードとか。

 まあだから何なんだという感じで、別に一太郎のステマをやっているわけでもないんですが(笑)、ちょっとあれっと思ったもので。
 それに、そう言ったところでこれはバージョンアップのご案内であり、ということは普通なら一太郎持っている人しか読めないんですけど。

ラノベ: 『俺の彼女と幼なじみが修羅場すぎる 12』感想 - カオルリについて

 出てからだいぶ時間が経ったうえに感想が一部についてだけなんですけど。
 なんか最近、こういうエントリ増えちゃったなぁ。

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 ヒメのことについては、この巻で何か大きな動きがあるかと思いましたがそれは次巻(以降?)に持ち越しのようですね。
 いや大きな動きは確かにあったんですが、それは前の巻からの延長線上、言い換えれば起承転結の「承」という感じで、ヒメが何かに覚醒する(笑)というところまでは至っていないようです。まあ、劇の後の辺りで、何かを見定めたようなそんな様子はありましたけど。
 ただ、最後の最後で巨大な爆弾を落としてくれました。それはでもいつものヒメの慧眼、という感じ。

 そんな中、ヒメとは逆に量的にはそうでもありませんが質的に大きなイベントだったのが、ほんの十数ページしかない#12「カオルリ」で起きた出来事です。

 一人称が「僕」になったり「私」になったり、鋭太のハーレムに入れてくれなどと言ってみたり。
 カオルは、本当はどんな人物なのか。それについてこれまでは決定論的に「どっちなんだ?」という感じだったんですけど、まるで古典物理学から量子力学の世界に移行したかのような、質の違うわからなさになってきたような。重ね合わせとか不確定性とか観測とか、そんな用語がふさわしい世界に突入してしまった印象です。
 章タイトルが「カオルリ」なのも、まるでそれを意識しているかのような(笑)?

 ところで、パチレモンwebのビジネスは順調に展開しているようですね。何やらwebノベル大賞とかの企画も発動しているようで(笑)。

ラノベ: 『冴えない彼女の育てかた 11』感想

 もういいから好きにしてろやつーか爆発しろ!

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 というわけで感想は一行で終わってしまったので、後はいつものように加藤について書くことにしましょう(笑)。

 この巻の表現を少し借りて加藤を表現すると、超絶ムズいチョロインって感じになるかな。
 今回、倫也は巡璃ルートのシナリオに手を付けたんですけどスランプに陥って、相談した相手がなんとあの紅坂朱音。
 しかしあの人、こと創作のことになると人が変わりますよね。人が変わるとわざわざあの変人に対して言うということはつまり、存外真っ当なアドバイスをくれているということです。倫也としては随分助かったのではないでしょうか。
 でも、それで辿り着いた対処法として巡璃のモデルである加藤に丸投げ……という程ではないにしても、共同作業を依頼するという辺り、実は倫也も十分紅坂と渡り合えるくらい変人かも(笑)?

 それで冒頭に感想を書いたような状況になるわけですが、倫也が書いたシナリオの中の倫也と加藤の様な二人が、これじゃヒロインが主人公好きになるわけないじゃんという突っ込みを受けることに。

『ただ、ほんのちょっとだけ、足りなかったんだよ。
 下げて、下げて、下げた後の、たまに上げてくれる、一言が……』

 シナリオに的確な突っ込みを入れるのはいいんですが、それ何を言っているのか気付いてるんですかね(笑)。

 ところで、このところサブヒロイン(ですよね?)に一冊くらいかける流れがあったわけですが、さすがメインヒロイン加藤恵。なななんと、とんでもない「引き」で続くことになってますな。つまり二巻かそれ以上かけるわけですか。
 ……おかしいですね。加藤は『冴えない彼女の育てかた(仮)』に“転”は要らないと言ってたのに。

ラノベ: 『クローバーズ・リグレット』感想

 これは、プロの犯行による二次創作ですね(笑)。


 まあ、普通はスピンオフとか言ってるわけですけど。
 作品タイトル長いので省略しましたが、勿論オリジナルは『ソードアート・オンライン』。こういう「オルタナティブ」シリーズは既に『ガンゲイル・オンライン』が出ていますが、あちらがどちらかというとキリトの物語の系譜っぽい感じがするのと対照的に、こちらはアスナの物語の系譜っぽい感じがします。

 それは別に難しい話をしたいのではなく、物凄く肌感覚みたいなものなので、もう個人の感想ですとしか。
 こちらの『クローバーズ・リグレット』には確かにスリーピング・ナイツや≪絶剣≫、メディキュボイドなどのキーワードが登場しているのですが、それで単純につながると言っているわけでもありません。が、やはりそれらが登場した≪マザーズ・ロザリオ≫編は、それとアスナという人物が極めて強く結び付いているので、やはり一部がつながっていると全体的にそれに染まってくる感じがしますね。特に雰囲気とか。
 それと関係あるかどうかわかりませんが、主人公の(ゲーム中では)ナユタは≪戦巫女≫なのでやはり赤と白だし、スピードに特化していたりするし、ここまでくると単なる偶然でしょうけど母音を追ってみるとアスナとナユタは一緒だし。

 というわけでこの『クローバーズ・リグレット』の話ですが、舞台は、≪アスカ・エンパイア≫という和風のゲームで、なんとあのユウキが最初にプレイしていたVRMMOなのだとか。ちなみに、この物語の時点で既に彼女は亡くなっています。
 今、この≪アスカ・エンパイア≫では「百八の怪異」というイベントが展開中です。これは、一般のユーザーにより≪ザ・シード≫を使って作られたものを含む、というかそれが百個なので大部分がそれに該当するのですが、計百八の、まあ怪談みたいなクエストを順次配信するというもの。

 ゲーム中で探偵業を営むクレーヴェルという人物が登場するのですが、ナユタと彼女の友人(社会人ですが)のコヨミは、ヤナギなる老人による彼への依頼に巻き込まれ、クエストの一つのクリアを目指すことになります。ところがそのクエストは、幽霊が出るとか何とかで配信停止になってしまいます。
 さて、依頼はどうするか?

 いつもの感想の書き方だと一応その辺りの展開も概略を書くのですが、本作でそれやろうとすると無茶苦茶長くなりそうなので省略して、本当に感想だけ書くことにします。

 主人公のナユタは、そしてクレーヴェルもそうなのですが、親しい人物をSAOで亡くしています。本作は、そのようにSAOが残した傷跡がテーマになっているように思います。
 クレーヴェルはまだ比較的わかりやすい。彼を救えなかった後悔、そのような犯罪を起こした茅場への怒り。
 しかし、ナユタは全く異る道を選んでいます。

 本作では、オリジナルである『ソードアート・オンライン』シリーズ、特に≪マザーズ・ロザリオ≫編でメディキュボイドとして提示されていた、VR技術のゲーム以外での活用法について更に踏み込んでいます。
 それは、例えばメディキュボイドがそうであったような平和的な道に限らず、犯罪のようなことまで想定しています。そして、このシリーズ全体の出発点にあるフルダイブ型のVRという技術にそれは必ずしも依存しておらず、つまりは、現実のVR技術とその比較的実現性の高い延長線上にあるものにも当てはまると言えます。

 そしてもう一つ。
 これは終章の更に最後の方になってやっと描かれるのですが、≪ザ・シード≫が一般の人にも扱えるようになったことで、本来の想定とは違う使用法が出てきます。……いや、そうでしょうか。これは茅場の意図が作中でもあまり描かれていないこともあり何とも言えず、彼は想定外の使用法の登場を想定していたのかも知れません。
 ともあれ、比喩的にはナユタは、VRMMOの世界に引き籠もっていたわけです。しかしそれは結果的には、傷付いた心の治療にもなっていた。
 これもフルダイブを使ったメディキュボイドと同じように、きちんと研究されれば医療や福祉に役立つ道があるのかも知れないという可能性を示唆しているように思います。まあ、ナユタの場合は運良くうまく行ったのだとも言えるわけですけど。
 そして、こちらもやはり、必ずしもフルダイブ型のVRに依存しているとも言えない。

 このような視点から見てみると、今、我々が住んでいる現実の世界でもVRの技術が商品化に結び付いたりしていますが、本作はその向かう道を見据えた、近未来を舞台にしていつつも現代よりもほんの一歩先を探る物語なのかも知れません。
 勿論、上記のようにマイナスの面も含めてです。
プロフィール

水響俊二

Author:水響俊二
水響 俊二 [MIZUKI Shunji]

暫定的に、18禁作品の感想などは裏サイトで書いています。
 

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